マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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斑鳩西里中垣内の地蔵盆

2015年03月28日 09時05分26秒 | 斑鳩町へ
昨年、斑鳩町西里の廻り地蔵さんの地蔵会の際に伺った西里の地蔵盆。

前日の23日に垣内単位で地蔵盆が行われていると婦人が話していた。

この日は雨が降りそうな気配だった。

訪れた地は中垣内。

西里の集落は古い家も建っているが、新築・改築された家も多く、旧村のような景観はごく僅かのように思えた。

門屋前にはどことも懐かしい赤色の防火バケツを置いていた。

集落中央には火伏せの神さんである愛宕さんの石塔がある。

総会で決まった二人が正月明けに京都の愛宕神社に参ってお札をもらってくる代参があるようだ。

どの家も防火バケツを置くようにしたのは、集落で火事は起こしてはならないという地域全体を守る防火活動の一貫である。

地蔵尊は訪ねた家の門屋前。

家人の話しによれば、台座ごと盗まれて付近の畑に捨てられていたという。

ところが後日に見つかった地蔵尊は下半身と台座だけだった。

門屋前に安置する石仏の地蔵さんは上半身が見られない。

欠損はしていても地蔵さん。

朝、夕、欠かさず水差しの水は入れ替えていると云うご婦人は家の花を飾っていた。



この日の花はコウヤマキ、ケトなどだ。

中垣内の地蔵盆は3軒で営まれている。

この年は直近に親戚筋が亡くなったことから服忌で参加できずに2軒で行われた。

本来ならオムスビを供えるのであるが、門屋の婦人宅もなんやらあって忙しく、コンビニで買ってきたオムスビを供えることにした。



近くに住んでいる孫家族もやってきて、隣家の奥さんもそろって一巻の般若心経を唱える。

地蔵盆の営みはそれで終わり。

おばあちゃんが元気だったころは通りすがる子供や大人の人に供えたオニギリをあげていたと云う。

門屋の旦那さんが西垣内の住民に地蔵盆をいているかどうか電話をかけて確かめてくださった。

結果といえば、1時間前に終わっていたそうだ。

そこでは軒数も多く数珠繰りをしていたようだと伝えられた。

(H26. 8.23 SB932SH)
(H26. 8.23 EOS40D撮影)


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