愛くるしいゆっきょんが綴るPCゲー雑文
独りで歩いてく人のブログ  




UO回想シリーズ 前回分
はじめに 〜 UOについて 〜
UO回想1 〜 KDKの歩み 〜
UO回想2 〜 サクラ大戦(1) 〜
UO回想3 〜 サクラ大戦(2) 〜
UO回想4 〜 酒場と暴力と、出会い 〜
UO回想5 〜 サクラ大戦(3) 連盟発足 〜
UO回想6 〜 サクラ大戦(4) 裏切り 〜
UO回想7 〜 大戦後のSakura 〜
UO回想8 〜 初、巨額詐欺の成功 〜
UO回想9 〜 保険金詐欺 〜
UO回想10 〜 ブリタニアの音楽 〜
UO回想11 〜 対SAD連合戦争(1) 〜


3月7日の[PK!]から襲撃を受けた早朝4時から、21時頃までの17時間は沈黙を保っていた。
しかしゴールデンタイムに入り、我がKDK連合のメンバーが増え始めたとき、
皆に事態を説明し報復作戦を開始する。

ゴールデンタイムということもあり、ジェロームPITには人が多い。
色々なギルドのPKやPKKたちがたくさんおり、暗黙の非戦の下に交流し、1on1等の練習をしている。
偵察員の報告によると、そこに[PK!]メンバーもそれなりの人数がいた。
偵察員を呼び戻し、本拠地であるKDK島にて戦闘要員を集合させる。
(我がギルドは1つの島の土地を完全に買い取りKDK島と宣言していた。ちょっとした観光名所となり色々な人が来た。)

3,2,1,…のカウントの後に、ジェロームPITへのゲートが開かれる。
UOのPvPギルドは戦闘中に見分けやすいよう、制服の色を統一していることが多い。
我がKDKの制服は元々赤色なので、連合所属ギルドにも出撃時には赤ローブを着るように義務付けていた。
KDK連合の本来の名称、Red Robe同盟の由来である。

PITに突如現れる赤ローブ軍団、交戦開始。
左右に展開しPITエリアを挟み込むように攻撃を開始し、[PK!]メンバーのみを次々に殺していく。
戦闘員たちには無関係な者に被害を出さぬように厳重注意している。
[PK!]側に参戦するギルドを出したくないからだ。

奇襲効果もあり、問題なく[PK!]メンを殲滅する。
俺たちが深夜にされたことの意趣返しである。
ここから、全面的な[PK!]及びCASとの長い戦いの幕が上がった。




開戦から2日後のBBSでのやりとり。
[PK!]メンバーの一人はKDK側から仕掛けてきたようにサイトに書いていたが、
先にこちらが奇襲攻撃を受けたのは確かである。
当時は世論を味方につけて賛同者を増やす為の印象操作かと思ったが、
最初に奇襲してきた3人以外にはあの奇襲事件のことが伝わっていないのかも知れない。

また[PK!]はSakura随一の強豪ギルド[shy]にも攻撃を開始した。
これは[shy]メンバーのManowar(別名Jin)が俺と古くから親交があり、KDK側に立って参戦したからである。
当時の[shy]は数が多いギルドではないが少数精鋭といった印象で、
所属するLapis LazuliとManowarはSakuraシャードでもトップクラスの実力者で有名だった。
それに対してManowar個人への報復に留めずにギルドに対しての報復を開始したことは、良策とは思えなかった。

KDKに味方する者は全て攻撃対象にする・・・という強硬姿勢は、
圧倒的優勢な立場でこそ抑止力として機能するが、
[PK!]はKDKに対してどちらかといえば劣勢な戦況である。
事実、この後の[shy]はKDKの完全な同盟ではないにせよ、KDK側に味方して戦うことがあった。


また数日以内に[PK!]側からQMというメンバーが特使としてKDK島に来た。
停戦調停の為と思われるが、開戦理由のどちらが先制攻撃をしたかという点で、
KDK側と[PK!]側で意見の食い違いがあり、結局は停戦に至らず。
以後もKDKは[PK!]に対しての攻撃を続けることになった。

余談だが当時の俺は知らなかったが、このQMというメンバーは、
昔は[DMP]というKDK傘下のギルドのメンバーだったらしい。
過去の遠い身内ということで、だから彼が来たのかな?
まあそんな意味は一切なかったかも知れないけど。


それからもずっと[PK!]とは至るところで戦いを繰り返したが、その概ね全てにKDKは勝利していた。
劣勢の戦況を巻き返そうとしたのか、[PK!]はYamatoシャードから援軍を呼ぶことを宣言した。
YamatoでPvPギルドとして有名な[Rha]という連中で、
俺は彼らのことについて詳しくはないが、
名前だけは聞いたことがあった。

また古い時代にYamatoやAsukaシャードで詐欺師として(あと痛さで)有名だったKaosuというやつも、
Sakuraに渡ってきて援軍として[PK!]に入隊していた。
Kaosuは日本のUOではけっこう全体的に知名度があったやつで、
珍獣Kaosuといえば2001〜2003年ごろにUOをプレイしていた古参プレイヤーなら知ってる人も多い。
ただその知名度は決して良いことでも誇れる意味でもないが、
色々な有名人が[PK!]側についたことは確かと思えるエピソードだった。

またこれと同時に[PK!]はギルド名を[SAD]へと改称したので、
俺たちはCASとSADとそれに味方するYamatoからの移住組を合わせてSAD連合と称した。

ただこの戦争に勝つために勢力を拡大したのは連中だけではない。
こちら側も戦力を増強するべく、新たに[RICH][MAF]の2ギルドをKDK連合に招き入れ、
我がKDK連合は4個ギルドから6個ギルド体制になり、
またこの時期は戦争が盛り上がってるからかKDK本体にも入隊希望者がモリモリときた。
一日に3人とかザラにあったし、毎日のように新しいメンバーが入った。


こうしてSAD連合とKDK連合は、競うような勢力拡大レースの体を成して味方を増やすことに努めた。
また[shy]のような巻き込まれたギルドも含め、たった2ギルドの戦争がどんどんと拡大してるような気がした。
もはや我がKDKは人数だけで言えばSakuraシャード最大勢力である。

巨大勢力として際限なしに人数が増えていくのは良いことばかりでもなかったが、
SAD連合という明確に増強される敵に対して、それ以上に味方が増えて優勢となっていく様を見て、
我がKDK連合のメンバーたちの士気はとても高かったし、盛り上がっていた。


コメント ( 2 )  UO回想編 / 2012-03-05 21:42:35




UO回想シリーズ 前回分
はじめに 〜 UOについて 〜
UO回想1 〜 KDKの歩み 〜
UO回想2 〜 サクラ大戦(1) 〜
UO回想3 〜 サクラ大戦(2) 〜
UO回想4 〜 酒場と暴力と、出会い 〜
UO回想5 〜 サクラ大戦(3) 連盟発足 〜
UO回想6 〜 サクラ大戦(4) 裏切り 〜
UO回想7 〜 大戦後のSakura 〜
UO回想8 〜 初、巨額詐欺の成功 〜
UO回想9 〜 保険金詐欺 〜
UO回想10 〜 ブリタニアの音楽 〜


時代は2005年初頭。
2003年代にSakuraシャード全体を巻き込んだサクラ大戦が終結してから2年近くが経過した。
サクラ大戦時代の2大陣営であった連合・組合は解体され、その所属ギルドはバラバラになり、
元連合・元組合ギルド、そしてその他PKギルドやPKKギルドなど多数の勢力がしのぎを削り合い、
この時代のSakuraシャードはUO全体を見ても群雄割拠でPvPが盛り上がっているシャードであった。
2年前から残っている古株ギルドもあれば新興ギルドもあり、
その中で我がKDKは活動が最も勢いに乗った時期でもあった。

PvP志向を強め戦力を拡大したKDKは、多数のギルドと頻繁にいざこざを起こし、
この頃はどこかのギルドと抗争していない時期は皆無と言えるほど対外問題を多数抱えていた。
もっとも、ギルドの参謀であるVirginiaから「KDKが起こす問題の9割はDancho-発信。」と言われた通り、
ほとんどは俺が個人的にケンカを売ったか買ったか、もしくは誰かを詐欺ったかに起因するものだったが。

なのでこの頃のKDKはもちろん敵が多かったが、俺はKDK自体の拡大にも熱心だった。
元々我がギルドはSakuraシャードのPvPギルドの中でも特に人数が多い方であったが、
それ以外にもいくつかの同盟ギルドを抱え、勢力拡大を以て対外問題に対抗しようとした。

この頃の明確な同盟と言えるギルドは[R*D] [o?&o] [893]で、
KDKを主軸にPKギルドとPKKギルドが入り混じった4個ギルドの連合体であった。
一応俺はこの同盟関係にRed Robe同盟と名前をつけて宣言したが、
世間的には全く浸透せずKDK連合と呼ばれていたので、俺自身もそう呼ぶようになった。


この頃ケンカしていた相手に[P@]というギルドがあった。
[P@]は中堅ぐらいのPKギルドで、質が高いメンバーもおり、強豪と言っても良かった。

KDKには非戦闘員であるpichiという女性メンバーがおり、戦いの最中でないにも関わらず、
日常の中でpichiが[P@]メンバーに殺されるという事件が起こった。
まあ非戦闘員とはいえKDKタグをつけているので当然の結果ともいえるが、
ともかくこの事件が意外な方面に波及した。

[PK!]というPKギルドがあり、そこはYamatoシャードからの移住組が主体で強豪だった。
ここのRYUJIというメンバーがうちのpichiと個人的に仲良かったのかな?
まあそんななんかで、この日から何故か[PK!]が[P@]との戦いに加勢してきたのだ。
残念ながら俺は詳しいことは知らないので確かなことは言えないけど。

もしかしたら[PK!]が単に戦いたいか[P@]を殺したいだけの口実だったかもしれない。
なんにせよ、対[P@]戦に限り[PK!]と我がKDKは実質の共闘状態となった。
この流れから、我がKDKと[PK!]の関係は完全な味方ではないが、
比較的良好状態といっても良かった。


当時のBBSログ。

[P@]との戦いは何日かするとやがて沈静化した。
その後も[PK!]とは悪くない関係を続けていたと思えた。

しかしそんなある日、[PK!]に入隊したメンバーにFelamの姿があった。
Felamは2年前のサクラ大戦に於いて組合陣営の中心的メンバーの一人で、ギルド[CAS]の幹部でもあった。
要するに同じ組合陣営に与した我がKDKとは過去の同胞である。
しかし大戦中はともかく、大戦後はCASとKDKは同盟と敵対を繰り返し、犬猿の仲となった。
事あるごとに衝突を繰り返し、やがて年月を経るにつれ隆盛するKDKとは対照的にCASは衰退し、存在感を失っていった。

なので[PK!]に入隊してるのを見て、Felamという名前にもCASというギルド名にもなじみ深く、懐かしい名前が出てきたなと思った。
Felamが[PK!]に入隊したのと同時期から、CASもギルドごと[PK!]に接近したようで、ギルドタグをよく見かけるようになった。
尚この時になっても過去2年の関係からKDKとCASは険悪状態であり、[PK!]に入隊したきっかけで久々にFelamと会話する機会もあったが、
昔の戦友との再会に懐かしむといったこともなく、社交辞令的な上っ面だけの会話に終始した。


そして3月7日深夜4時。
ギルドメンバー3人でジェロームPITでまったり練習などしていたところ。
時間も時間なので俺たち以外に人影もなく静かなものだったが、
突然魔法のゲートが開き、赤ネームが3人やってきた。
[PK!]のリーダーであるViciousと、そのメンバーのFelamとkamishin。

ジェロームPITといえばPvPerの社交場で中立地帯である。
ここでは敵対関係なく非戦の暗黙の了解がある。
まあ我がKDKにはそんなこと関係なくて、これまでに多数の敵対ギルドをここで殺して締め出すという、
大規模勢力にモノを言わせた傍若無人な振る舞いをしてきたが。
しかしとりあえずここは非戦地域の上に、[PK!]は友好ギルドなので、
こんな深夜に練習がかち合う偶然もあるもんだ、と思って気にも止めなかった。


が、突如、[PK!]の3人ともが同時に俺一人に照準を合わせて攻撃を開始。
ギルドメンバーと練習で戦っていた俺はひとたまりもない、一瞬で殺されてしまう。
くそ、奇襲攻撃だ!

他の生き残ったギルドメンバー2人も攻撃を受けるが、一旦散開し距離を取る。
俺はこの間にIRCで援軍を呼び、即座に現場に呼び寄せて蘇生を受け、反撃の態勢を整える。
この流れで[PK!]の襲撃者3人を逆に殺し、なんとか一息つく。

こんな深夜に俺たちを探しだして、狙いすました奇襲攻撃だったに違いない。
深夜なら援軍はないと思っていたのか、結果的には返り討ちにできたが。
その後も同じ場所にしばらく留まったが、その日はもう来なかった。

しかし何故?我がギルドと[PK!]は険悪な関係ではなかったのに。
やはり積年の怨敵であるFelamとCASが[PK!]に接近してることが関係あるのか?
この事件の真相は未だに不明である。


謎が多い奇襲攻撃だったが、俺はこの件でKDK連合内に[PK!]を警戒しつつも即座の報復はやめるように布告。
深夜の唐突な出来事、あっちのギルド内でもこの件についてまだ知らないメンバーが多い可能性があるので、
小出しに報復をするつもりはない、然るべきタイミングでドカンとやってやる為だ。

この日から2週間後、[PK!]はギルド名を[SAD]と改称する。
この事件から我がKDK連合は臨戦態勢に入り、サクラ大戦を除いて、
KDKが行ったものとしては最も大規模で長い抗争が始まった。


〜 続き UO回想11 〜 対SAD連合戦争(2) 〜 〜


コメント ( 10 )  UO回想編 / 2012-02-23 21:37:02




UO回想シリーズ 前回分
はじめに 〜 UOについて 〜
UO回想1 〜 KDKの歩み 〜
UO回想2 〜 サクラ大戦(1) 〜
UO回想3 〜 サクラ大戦(2) 〜
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UO回想6 〜 サクラ大戦(4) 裏切り 〜
UO回想7 〜 大戦後のSakura 〜
UO回想8 〜 初、巨額詐欺の成功 〜
UO回想9 〜 保険金詐欺 〜


今日はいつもの回想とは少し違うけども。
この間、元KDKメンの一人であるVenom君がメッセンジャーで話しかけてきて、
ニコニコ動画のあるUO動画を紹介してくれたのです。




ちなみにこのVenom君もKDKには2003年10月から在籍している古参メンバーである。
当回想を読んでくれてるKDKメン当事者からとしても、俺と彼の付き合いが未だ続いてることは多少意外だろう。
なにげにメッセに登録されっぱなしだったのが、回想の更新再開をきっかけに最近数年ぶりに話すようになった。


UO BGM



UOのBGM集である。
最初にかかるのはstonesで、UOのテーマ曲。
UOといえばこの曲に違いない。

そして2曲目で・・・
2:15辺りからかかるのが、首都ブリテン郊外でかかるBGM。
恐らくゲームプレイ中に一番聴かれたフィールド曲だと思う。
首都のブリテンは当然、ブリタニアの世界で最も人が集まる都会部であったので、
行商人、酔っぱらい、修行中の職人、路上パフォーマー。
初心者もベテランもたくさんがこのBGMを聴きながら活動していた。




その後は、7:20辺りから各都市のテーマ曲が地図を背景に流れる。

ブリテンは首都で、吟遊詩人の街。何が流行るにもここが中心地、東京。
バッカニアーズ・デンは海賊の島で、無法地帯の為ガードがいなく、犯罪が横行している。福岡。
コーブは特に触れることなし、辺境の田舎町。山形県のようなもので、確かに東北弁話者が多かった気がする。
ジェロームは闘技者の街で、PIT(闘技場) で戦うデュエリストたちのメッカ。広島。
マジンシアは貴族と商人の街で街並みがきれい。神戸。
ミノックは鉱山都市で、鍛冶屋などの生産者見習いがたくさん集まる街。 それだけに生産者狙いのPKもたくさんいた。石川。
ムーングロウは魔法都市、そこそこ大きい島で景観が美しく危険度がない為おにゃのこに人気があった。みなとみらい。
ニュジェルムは観光都市で、結婚式場などがある美しくロマンチックな街。佐世保。
オクローは・・・四国あたりでいいよ。
サーペンツ・ホールドは軍事都市。PKたちの戦いが熱い。沖縄。
スカラブレイはなんとなく京都の舞鶴みたいな空気がある。Sakuraでいえば連盟発祥の地。
トリンシックはブリタニア第二の都市。大昔、ミナクスのアンデッド軍団の襲撃を受け死都になったことがある。ロンドン。
ベスパーは街の中をいくつも河が通る水の都。大阪。
ユーは深い森の中の田舎町でワインが名物。青森のようなとこ。UO活動後半の俺のアジト。


このように、ブリタニアの広い世界ではいくつもの特徴的な町々があり、
それぞれに深い歴史や世界観があるのもUOの魅力だった。




UOのBGMを聴くと、色々な思い出が蘇ってくる。
そのような人は多いようで、動画のコメントでも思い思いに書き込まれている。
UOプレイヤーならこれらのBGMを聴いて何も思わない人はきっといない。
こうして聴いても、良い曲が多かったと感じるなぁ。


次から当ブログのUO回想を読むときは、後ろでテーマ曲のstonesを流しておくと雰囲気が出るかもしれない。



コメント ( 15 )  UO回想編 / 2010-05-14 19:13:43




UO回想シリーズ 前回分
はじめに 〜 UOについて 〜
UO回想1 〜 KDKの歩み 〜
UO回想2 〜 サクラ大戦(1) 〜
UO回想3 〜 サクラ大戦(2) 〜
UO回想4 〜 酒場と暴力と、出会い 〜
UO回想5 〜 サクラ大戦(3) 連盟発足 〜
UO回想6 〜 サクラ大戦(4) 裏切り 〜
UO回想7 〜 大戦後のSakura 〜
UO回想8 〜 初、巨額詐欺の成功 〜


2005年2月から実装された新システムに、保険システム というものがある。
これはアイテムに保険金を課せば、死んでも落とさないというもの。
かけれないアイテムもあるが、かけれる場合は1個につき600gp。
600gpという金額は安いが、装備品全部に保険をかけたとしたなら、
例えば10アイテムに保険をかけたら1度死ぬ度に6Kが飛ぶ計算になる。

ただしプレイヤーに殺された場合、保険金額は半額の300gpで良い。
そして殺した側のプレイヤーに課せられた保険金が振り込まれる。
(この為にPKの小遣い稼ぎになることもしばしば。)

死んだ分は自動的に銀行から引き落とされ、保険は上書き更新される。
当然、銀行の残高が足りなくなった場合は保険は上書きされなくなり、
保険の効力を失いアイテムをその場に落としてしまう。

今回はそんなお話。


言うまでもなく、UOでの俺はPvP狂な面があった。
何でもアリで集団同士の戦いとなる圏外戦もPKとして好きだったが、とりわけ、
PITと言われる決闘場でのスポーツライクな1on1が好みだった。
腕前には自信があり、そんじょそこらのPvPでの有名人にさえも負けないだろうといったほどに。

だからギルドメンバーは当然として、知人や付き合いのあるギルドなどに対して、
PvPの上級者として指南する立場にあることが多かった。
この日も、そんな日だった。


昔のことで、被害者の名前を忘れてしまったので、ここではAさん(仮名) とする。
Aさんと俺はここしばらく、PITで稽古し合う仲にあった。
とはいっても実力差が大きく、ほぼ一方的に俺が殺し、
アドバイスをしてAさんの改善をしていくといった様子だったが。

そんなある日、俺はAさんをひどい目に遭わしてやろうと思い立った。
何故そんなことになったのか、動機は今となっては思い出せない。
きっと気にくわないことでもあったのだろう、たぶん。

ジェロームという田舎町の牧場では、伝統的に柵の囲いがPITとして利用されていた。
お互いが柵の中に入り、その中で1on1で戦い合うのである。
俺とAさんもいつもそこで稽古をしていたので、その日もジェロームPITで待ち合わせた。


ここで俺は、UO回想8 で使用した技をまた利用する。
Aさんのバッグをクリックし、アイテム数を確認。
50個か・・・よし。
前回書いたように125個以上は持ち歩けないので、その場でてきとーにGHP(回復ポーション) を70個ほど抽出しポーチに詰める。
そしてAさんに渡す。

「いちいち補給に戻るのめんどいでしょ、これ使いなよ。」
PITでの戦いは大量にGHPを消耗するものである。
この親切に、「おお、ありがとう!」 と喜んで受け取るAさん。

しかし実はこの渡した70個のGHP、あらかじめ全てに保険をかけておいた。
つまりAさんは今、大量の保険付きアイテムを所持していることになる。
もしも今の状態で殺害されれば、本来はPKに殺された場合は装備10個分の3Kしか失わないのに、
これで70個分の保険が増えて合計80個となるので、300x80=24000。
つまり1回死ぬだけで24Kもの金額を失う状態になっているのである。


そして依然、GHP全てに保険がかかっていることに気づかないAさん。
そのままいつもの如く、PITに入り、稽古を開始する。

試合開始、まずはそのまま秒殺。
すると、画面左下に「24000ゴールドが振り込まれました。」 のメッセージ。
この金額に、Aさんはまだ気付いていない。
俺は稽古と称してAさんを殺す度に、24Kもの金額が銀行に振り込まれる。


そのまま4回、5回と試合をこなすと、振り込まれるゴールドが減ってきているのに気づく。
試合でGHPを飲んで消費してるので、だんだんと保険付きGHPの数が少なくなってるのだ。
Aさんのバッグをクリックする。
うん、いま総アイテム数73個か、けっこう消費してるな。
ここで俺は再度GHPを50個ほど抽出し、Aさんに続投する。

「けっこうGHP使ったよね? ほら、これ補充分。」
喜んで受け取るAさん。
こんな俺に対してAさんは、
"なんて親切で、なんて心遣いの良い人なんだ!"
とか思ってるのかな?
もちろん、追加した50個のGHPには全て保険付きだ。


そうしてまた試合は繰り返され、俺の銀行に振り込まれた金額も200Kか300Kぐらいに達しようとし始めた頃・・・。
Aさんの死体を見ると、装備の一部が残っている。
つまり、保険切れだ。
とうとう銀行の残高が底をついたのだ。

Aさんを蘇生し、そして次はその瞬間に殺す、レスキル。
これにより、次はAさんの持ち物が全部死体に残った。
装備全てを抜き取り、幽霊のまま蘇生を待つAさんを尻目に、俺はその場からリコール(移動魔法) する。


これで、PvPerの命である装備品を全て強奪することに成功した。
保険金収入の300Kとかもそこそこだが、AF(レア装備) を詐欺とって売っ払う数千Kの利益に比べればはした金である。
AFを装備してないとしても、PvPerの装備品は得てして高級品で固められていることが多いので、その利益はとても大きいものとなる。


装備を高級品で固めるPvPerの支払い能力の限界が300Kぽっちなことは有り得ない。
では何故このように保険切れを起こさせることができたか?

UOプレイヤーなら説明するまでもないが、UOでは金銭もアイテム扱いであり、1個の金塊につき60Kまでしかスタックしない。
そして銀行に入れられるアイテム数は125アイテムまでである。
つまり、もしも1200Kもの現金を持っていたら、1200K÷60K=20。
20アイテムもの銀行スロットを金だけで埋め尽くしてしまうことになる。

これはとても嵩張る為、UOでは1000Kまでの現金を小切手化して一纏めにすることができる。
こうすることにより、1000K小切手1枚と、200Kの現金・・・まぁ60K,60K,60K,20Kで金塊4つ。
つまり合計5アイテムに納めることができる。
ほとんどのプレイヤーはこうして多額の金銭を管理している。
やろうと思えば1000Kと200Kの小切手1枚ずつで2アイテムに納めることもできる。

そして重要なのは、小切手からは保険金は引き落とされないのだ。
だから必ず保険金に使う分のお金は見越して現金化させとかなければいけない。
でも数千Kも現金化させてれば銀行の中が金だけで埋まって他のアイテムを預けられないし、
第一そんなに一気に多額の保険金が引き落とされることも普通には有り得ない話だ。

なので、せいぜい銀行に入れてる保険金分の現金は数百Kがいいとこだろう、
とあたりをつけて今回の計画を実行に移したわけである。
当然、イレギュラー的に数千Kも現金化させて銀行に入れてる変人が相手だったらこの計画は失敗する。
せいぜい数百Kの保険金収入が入るだけで、保険切れで装備を強奪することは不可能であっただろう。


ちなみに今回使った大量のGHPに保険をかけて相手に持たせる手法は、
その後も幾度か俺は小遣い稼ぎに利用した。
装備を落とさせるまで徹底的にやったのは今回だけだけど。
この手法をKDK内では「保険金爆弾」、「保険BOM」 などと呼んでいた。


ちなみに現在のUOの仕様では、POTに保険をかけることはできないし、
小切手からも保険代の引き落としがされるようになっているので、
現在の仕様で今回の装備落としを成功させることは困難となっている。



コメント ( 15 )  UO回想編 / 2010-04-23 12:37:42




UO回想シリーズ 前回分
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UO回想3 〜 サクラ大戦(2) 〜
UO回想4 〜 酒場と暴力と、出会い 〜
UO回想5 〜 サクラ大戦(3) 連盟発足 〜
UO回想6 〜 サクラ大戦(4) 裏切り 〜
UO回想7 〜 大戦後のSakura 〜


サクラ大戦終結から間もない、2003年10月頃。
連合が実質解散したことで、小規模なギルドでもPS(パワースクロール) 狩りを行えるようになった。
人々はこの自由を享受し、制限されることなくPSが流通することにより市場も正常化した。
しかしPS狩りによって利益を得ようとする者にとって、完全に脅威がなくなったわけでもない。
一般PKギルドの存在だ。

UO回想2 で述べたようにPS狩りとは、定められたエリアでモンスターを何百も倒して進行させ、
最後に出現するボスを討伐することで6枚、ないしは12枚のPSが得られるというもの。
故に、あるPSギルドがモンスターを倒し進行させたところで、
ボス出現直前にPKギルドに襲撃されればボスをPKたちにかっさらわれてしまうのだ。
それまでの努力を無碍にされ、おいしいとこだけ奪われる。
これを「乗っ取り」と言い、乗っ取りを狙ってPK達はしばしばPSエリアを巡回した為に、
PSギルドにはこのPK達から身を守る戦闘能力が求められた。
(サクラ大戦の連合は、この乗っ取りを恐ろしく大規模かつ組織的に行うことで、一般にPSが流通しないようにしていた。)


この時期KDKは、あるPSギルドと手を結んでいた。
そのPSギルドの名前は失念してしまったが、あちらは弱小ギルドであったので、
KDKと手を結ぶことでPS狩りを進行させてPKに襲撃されてもKDKが守ってくれる。
またKDKとしては、楽してPSを得ることができて儲けることができる。
完全に利害関係からくる同盟であった。
しかし俺としては、このPSギルドを手を結んだことには別の目的があった。

UOにはアーティファクト・アイテム(略してAF) というものがある。
AFとはUOに存在するレアで高性能な装備品のことで、シリーズとしていくつか種類がある。
普通の装備では得られない高性能なものもある為、PvPにおいてAFの装備は大きなアドバンテージだった。
現在ではAFは誰でも持っていて珍しい物ではないが、当時はAFが実装されて半年ぐらいしか経っていない上に、
初期のAFはとても出現しにくいものだったので本当に珍しい存在だった。 (後にAF出現率を上げる修正があったので、今よりも出にくい。)
AFを持ってるだけで評判になりちょっとした有名人になるぐらい。

そう、syaiはAFの保有者だった。
青盾 と呼ばれるAFで、これは当時AFの中でもかなり強い部類とされ、8000K以上という高額で取引されていた。


同盟関係を結んでから1ヶ月ほど経った辺り。
首都ブリティンの郊外、森の中にsyaiを呼び出した。

「ボス狩り用の爆弾が余ってるから渡しとくよ。」
PSの最後に出てくるボスを倒すには普通の攻撃よりも、
爆弾を大量に投げつけるのが効率的だった。
「ありがとう。」 と受け取ろうとするsyai。

他人のバッグをクリックすれば持ち歩いてるアイテムの数量と重量が見れる。
この時俺はsyaiのバッグをクリックして、彼のバッグの中にいくつの物が入ってるかを確認した。
現在57個か、よし。 (数値は覚えてないからてきとう。)

実はUOには、1つのバッグには重量に関わらず125アイテムしか入らないという仕様があった。
125アイテムを超えるとどうなるか?
それ以上アイテムをバッグに入れることができない。
ではバッグが満載のときにアイテムを入れようとしたらどうなるか?
それは地面に落ちる。

125-57=68、つまり彼のバッグをあと68個のアイテムで満たせば満載になる。
ボス狩り用の爆弾をその場で67個ポーチに詰める。
ポーチ自体も1個のアイテムとしてカウントされるので、これでちょうど68個になる。

「はいこれ、爆弾ね。」
プレゼントし、次に会話を続ける。

「ところでアクセってどんなの装備してんの? ちょっと見せてくんない?」
手元に装備したアクセサリーを他人に見せるには、盾を外す必要がある。
盾で手元が隠れてるので。
もちろん彼は俺にアクセサリーの性能を見せるために、盾を外しバッグに入れる。

ドンッ

ふいに、地面にアイテムが落ちる効果音がした。
瞬間、彼の足元に落ちた青盾を拾い上げる。
彼は何が起こったのかわからない様子で立ち尽くしていた。

俺はそのままリコール(移動魔法) で立ち去る。
成功した。


実は彼のギルドと一緒にPS活動をしていたこの1ヶ月。
PSもずっと搾取し続けていた。

ボス討伐を成功させると、貢献した参加者の中からランダムで12枚のPSが出現する。
PSには保護システムというものがあり、長くなるので詳細な説明はしないが、
それを用いることにより、最低6枚がKDK側のメンバーにPSが出現するようになっていた。
最低で6枚、うまくいけば7,8枚、もしくはもっと。
ようするに半分かそれ以上が絶対にKDK側に出現するようにしていた。

そのギルドとKDKは、共同で進行させているのだから出現した12枚のPSは公平に分配する取り決めがあった。
しかし実は、KDK側に出現したPSでレアモノがあれば、あらかじめストックしていたタダ同然のゴミPSとすり替えていたのだ。
そしてあちらのギルドとの分配にはそのゴミPSを提供し、良いものはKDK内だけで分配した。
もちろん、あちらのギルドにレアものが出れば、それは"公平に"KDK側にも分配された。

こういった手法により、1ヶ月以上もKDKは莫大な利益を搾取し続けた。
おそらく何万Kぐらいかには上るぐらいの利益だ。
しかし長期間ずっとレアモノがKDK側に出ないというのも不自然だったので、
この手法は1ヶ月そこらが怪しまれない限度だったと思う。

そして最後にギルドメンバーsyai氏の青盾を強奪するという結果を以て、このギルドとの関係は終わった。



(前回のUO回想7 で書いたように、BADメン云々は冤罪である。)


これが、初めて大金を騙し取った成功例である。
それまで目にしたこともないほどの額を短期間で稼げた。
これに味をしめた俺は、以後数年に渡って「詐欺師」としての活動を行うようになる。


続き UO回想9 〜 保険金詐欺 〜




コメント ( 18 )  UO回想編 / 2010-04-18 11:18:22


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