VR Chat日記(9) - ウンポコ

2019-03-28 23:59:51 | VRゲーム

英語を話せるようになりたい。

普段からなんとなくそう口に出している人は多いのではないだろうか。
もちろん話せないよりは話せる方が良いし、語学スキルというのは、
仕事の他にも海外旅行や合コンなど、あらゆる場面で役に立つ。
覚えても絶対に損をすることがないスキルなのだ。

しかし漠然とそうは思っていても、実際に習得に向けた行動に移る人は少ない。
かくいう俺もそのひとりだったが・・・今は違う。
明確な目的意識がある。


白人の女の子と付き合ってみたい。

男なら誰もが一度は憧れるだろう。
国籍や人種に順位をつけるのは良くないとはいえ、
日本人の中年男性が国際結婚したという報に接したとき、
フィリピン人やタイ人だとなんか「ああ・・・金かな」って失礼なことを勝手に察する空気があるが、
フランス人やイタリア人とかだと「あいつやるなあ!」って印象になることは事実だろう。
なんだかんだ言っても日本人はそういう部分で西欧コンプレックスから抜け出せてはいない。
当然俺もだ。

アメリカ人嫁を捕まえたギルメンのかみーゆくんも、
「英語を覚えるなら現地で恋人作るのが手っ取り早い」って言ってたしな。
彼も西欧コンプなのかな。


日本語が話せる中国人から、日本語を学ぶ台湾人
幸い、俺がよくログインしているVRChat ではLanguage Exchange が盛んだ。
特にVRChat内では英語の次ぐらいに多人種間に広く普及している共通語はなぜか日本語なので、(たぶん主にアニメや初音ミクのおかげで)
日本人だとわかると「日本語おしえておしえて!」と言ってくる人は後を絶たない。
Language Exchangeで最も需要がある言語と言っても良いだろう。


よーし、せっかく気軽に外人と出会えて身振り手振りで話せる世界にいるんだ。
いっちょ俺もVRChatでの英会話特訓を本格化させて、膨大なゲーム時間=英語時間にして、
立派なEnglish speakerになってやろうじゃないか!
と一念発起してたら、さっそくあるヨーロッパギャルから最近猛アタックを受けている。




スペイン女子、バルセロナ在住の17歳女子高生サルサ
英語はほとんどわからずスペイン語しか話せない。

この時点でもはやLearning Englishという当初の目的が見えなくなってくるが、
一度絡んだだけでその翌日から何時間もべったりしてくるようになり、
俺たちの会話にもろくに混ざれないが、アニメで覚えた日本語の単語を言ってきたり、
なにやら楽しんでいるらしい。



しかしそのアタックっぷりがすごい。
毎日Google翻訳を使って「yukky!あなたはなぜそんなに愛らしいの?」とか愛の言葉を欠かさないし、
フレンドたちと遊んでると「yukkyキスして!キス!!」と人前もお構いなしに迫ってくるし、
あらゆる面でストレートすぎる、欧米か?

そういえばラテン系は激しいとか、スペインは情熱の国とか聞いたことあるな・・・。
夫婦間の平均セックス回数も日本より段違いに多いという統計もあった気がする。
肉食系女子にみえるがスペインではこれが普通なのかもしれん。
とりあえずVRキスは恥ずかしいし、フレンドの前となるとなおさらなので、
日本ではPublic spaceではあまりいちゃつかないんだよと諭すと、「バカ!ロリコン!とか言って一時どっかいったりする。
ロリコン・・・。


日本ではどちらかというと異性に積極的なほうである俺がたじたじにされるのも悔しいので、
仕事中にスペイン語の会話フレーズ集を読んで勉強してみた。
いきなりスペイン語でちょっとした会話をしてみて喜ばせる作戦だ。
まずするであろう会話内容をロープレしてそれに沿ったフレーズを覚える。
どうでもいいけど「すごく」を意味するムーチャは、大阪人としてムーチャ親近感を覚える。


「ぺらぺ~らぺ~~らにょ~る」(スペイン語でてきとーに褒める)

「yukkyすごい!スペイン語を話せるようになったの!?」

「まあ、少しだけね。」


これだ。
この返し、少しだけねというのがキーなのだ。
自分を大きくみせずに、ハードルを上げず、かつ控えめ謙虚でクール、
これが国際社会に見せるべき日本人、そして大人としての姿勢ではないだろうか。
クールに、コソッと言うぐらいでいい。
そう、クールに。


ということでフレーズをスペイン語で検索すると、










ウンポコ (少しだけね)










・・・。

いや、そうなんだよね。
VRChatにきてからこういう問題は多々接してきたんだけど、まさか自分に降りかかるとはな。
あるフレンドの台湾女子の名前がドイツ語では女性の大事な部分って意味になるよとドイツ人から教えられたときもひどいと思ったけど、
こういう風にある言語では普通の単語でも、別の言語では卑猥だったり面白い響きだったりすることはある。
だからそれをからかったり笑ったりしてしまうのは、大変失礼な話なのだ。
国際社会にいる日本人として、というかそれ以前にふつうに大人の男として、
そういうことではしゃいだり変な態度をとってしまうのはのは良くないことである。

だから俺は普通にスペイン語として、そして17歳女子高生が憧れる大人の男として、
それに相応しい態度であくまでも謙虚かつクールに、かっこよく返さなければならない。










「yukkyすごい! わざわざスペイン語勉強してくれたの!? サルサうれしい!!」





「ウンポコ。」









WWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWW
むりだろwwwwwwwwwwwwwww


クールぶってこれで口説こうとしてる自分を想像したら、良い大人がクールに「ウンポコ」とか言ってる姿は、
その場で笑い出さない自信がまったくない。
というかそもそも良い大人が言って良い単語か?
逆に年上の男に「ウンポコ」とか言われて喜ぶ女子もいない気がしてきた

いや、俺もな~
たしかにウンポコとかではしゃげる年齢は20年ぐらい前に過ぎてるわけだけど、
いや~さすがにちょっとな~。。。

なんかひとり笑ってはいけないみたいな空気になるじゃん。
笑ったら失礼なやつだと思われてアウトーって感じだし。
でも俺の基準からすると、ロマンチックな会話の途中で女子に「ウンポコ」とか言い出す男も十分失礼なやつなんだよな。
ムードクラッシャーにもほどがあるだろ。。。

確かに俺はシモネタが多いかもしれないが、
ウンポコとかそういう可愛くないほうのシモネタはほとんど言ったことないんだよ。


とりあえずスペイン語で喜ばせる作戦は当面保留でいきたい。



オマケ。
スペインと言えばフラメンコのイメージ。
これとスコットランドのバグパイプは、いつか現地で聴いてみたい。

VR Chat日記(8) - 乳首三銃士

2019-03-22 23:05:01 | VRゲーム

ある日のVRChat
いつもたまり場にしてるワールドの調子が悪かったので、
たまにはベタなところが良いかなと思い、
フレンドたちとファンタジー集会所 というところに遊びに行った。




Skyrim風の趣向を凝らしたこのバーは、VRChat始めたての日本人がまず行くのにおすすめとされており、
初心者の日本人や、それの手助けをしたい人、または日本人と話したい外人などとよく出会える。
俺は人見知りなためにこういうまず日本人が行くところという場所は今まで敬遠しがちだったのだ。
外人とだったら気さくに話せるけど日本人はなんか怖い。


フレンドたちとまったりバーテンダーごっこしたり遊んでると、
ちらほら知らない日本人たちも入ってきて和気あいあいとしてきた。
たまにはこういうのも良いもんだな、と思ってると、
店の奥に気になるポスターを発見した。




どうやらイベントカレンダーらしい。
VRChatの日本人コミュニティ界隈のイベントが網羅されたカレンダーのようで、
へーこういうのもしっかり告知されてるんだなー、さすがバーだ、と思うと同時に、
ほぼ毎日なんらかのイベントがあり、日本人コミュニティ界隈のイベントの多さにも驚いた。


VRボードゲームクラブだとか、ガールズバーっぽいお店のオープンとか、VRウィスキー飲み会とか、
けっこう気になる楽しげなイベントも多かったが、
中にはVRC赤ちゃん交流会という少しアブノーマルな名前のイベントも見受けられた。

・・・なにするんだろ。
まさか赤ちゃんたちがVRに集まってくるとか・・・ってのは有り得ないだろうから、
育児に励む人たちがVRで集まるVRママ友集会だろうか?
ってのはたぶん、イベント名から連想できる健全さの限界なわけで、
実態はたぶん・・・おっさんらがVRの中でぐらいあかちゃんごっこに興じる集会なんじゃないかなあ・・・・
まあ・・・VRの中では巨乳のお姉さんにも美少女にも、もちろん赤ちゃんにもなれるからね・・・。
なんなんだその地獄の集会。黒ミサか。


そしてそんな黒ミサにも匹敵する邪悪な集会を抑えて一際異彩を放っていたのが
乳首三銃士解散集会である。


三銃士といえば150年以上前のフランスの有名な古典小説だが、
まさか21世紀で乳首にされてるとは大デュマも思ってなかったに違いない。
しかも解散するのである。

できれば解散する前に一足早く知りたかったと思ってしまったのは間違いだろうか。
ぜひともその想像できない活動の闇のベールをあばいてみたかったが、
別にあばかなくても後悔しないことも間違いない。

フレンドの台湾人の小娘が「乳首三銃士ってなに?日本にはそういうのあるの?
って聞いてきたが、乳首三銃士がなにかについては日本人でもわからないし、
日本にもそういうのはないよと答えたい気持ちは山々だったが、
現に目の前に告知されてるからそうとも言えずなんか悔しかった。


気になりすぎてググってみると、メンバーで左乳首はいるらしい。
・・・いや、じゃあ少なくとも右乳首もいることは間違いないと思われるが、
じゃあもうひとりは???
どこパートなの?


・・・今日もVR界の深淵を覗いてしまったようで、謎は深まるばかりだ。。。

オープンワールドVRRPG、Nostosがすごそう

2019-03-19 20:03:39 | 新作情報

毎日VRChat でVRライフを満喫しており、
様々なイベントに参加し、印象深いドラマも巻き起こり、
まさに第二の人生となっているが・・・

そろそろ仲間たちと危険な冒険にも出たい。
VRという仮想現実の中でもっとドラマチックなできごとを体験したい。
ソードアート・オンラインのように戦って助け合って広大な世界で黄昏れてもみたい。
そんなことを考えていると、まさにうってつけと思われる、VRの新大作タイトルが登場した!




その名はVRオープンワールドRPG 『Nostos』

どんなゲームかを説明する前に、まずは以下のトレイラーを観てもらいたい。




アートワークが素晴らしい。
グラフィックがSwitchで出てたゼルダの伝説みたいで、
また音楽や退廃的な雰囲気がニーアシリーズ風味でもある。
なんとなく風が気持ちよさそう。


海外サイトなどから情報を拾ってみると・・・

広大で荒涼としたノストスの世界を開拓者として探検する。
世界には文明の残骸が点在し、廃墟や史跡、戦場跡を見ることができる。
砂漠・草原・山岳などを冒険し、神秘的な遺跡を探索することができるが、
世界に広がりを見せる危険な侵略者、予測もしない気象現象、激しい戦闘に直面するため、
開拓者たちはチームワークを育みリソースを集めシェルターを構築し、
ノストスを完全な荒廃から引き戻すために生存し戦う必要がある。

っていう感じの世界らしい。


重要なのはゲームの内容である。
まず動画内容からも読み取れるのは、サバイバル・クラフト物である。
木を伐採し、自由度の高そうな建築シーンがある。
The Forest, Rust, Life is Feudal などの系譜だね。
雰囲気の良い家や、要塞を作るのも楽しそう。

そして敵襲の脅威があり、RPGというだけあってなんとなくストーリー性も感じさせる。
完全なサンドボックスというよりは、The Forestのようにストーリーに終わりがあるタイプのゲームだろう。
あと車両があり、銃があり、天候と嵐があり、季節の概念もあるようだ。


いやーめちゃくちゃワクワクするなあ!
VRのオンラインゲームってのはやっぱり特別で、自分も仲間もその世界に存在してる感がすごいので、
普通のゲームとはまた違う特別な体験ができるというのは現在進行系で味わっている。
それがとうとう本格的なRPGとしてオンラインで仲間たちと冒険できたら、
協力プレイにより困難に立ち向かえたら、本当の冒険が味わえそう。

みんなを率いる人、計画する人、戦う人、建築する人、生産する人、
それぞれの得意分野を活かしてのチームプレイでクリアを目指したい。
ちなみにVR専用というわけではなく、デスクトップモードでもプレイできるらしい。


そして気になるのはこのゲームの参加人数規模である。
SteamではMMOというタグが振ってあるが、まだこれが本当に数千人が同時参加可能なMMOだという確定的な情報は出てきていない。
もしこれが本当にMMOなら・・・本格的なVRMMORPGということにもなり、その登場意義は大きい。

しかしVRMMORPGなんて可能なのか?
VRChatですら1つのワールドに30人以上が入ると重くなるのに。

それにこの手の建築の自由度が高いサバイバルゲームは大抵、
1サーバーに30~100人までの人数で遊ぶスタイルが大半である。
このジャンルとしては2017年末にLife is Feudal が広すぎる世界に数千人同時参加可能なMMOを実装し、
色んな国籍の人たちが集まって村を作り、村同士で交易や戦争をしてた様は、
新世代のMMOだと思ったので、不可能でもないようだが・・・。 当ブログのLIF日誌目次


動画を見ての印象は、MMOだとはまだ思えない、動画の印象では数人から十数人規模のMOが妥当に見える。
Skyrimのようなオープンワールドを小規模な仲間たちでサバイバルしたり冒険できるようなRPGだという印象なのである。


しかしまだまだ情報が少ない。
いずれにしてもこれもまた、VRを活かした新世代のゲームだろう。
今年中にはリリースするようなので、今後新たな情報が判明するのを、
期待して待ってる!

VR Chat日記(7) - 気まずさと怒りのリアリティがすごい

2019-03-15 00:08:32 | VRゲーム

いや~、「そろそろブログ更新しなきゃ~」とか考えてから2ヶ月経った。
流行ってるApex Legends に誘われたりもしたけどいまいちハマれず、
結局最近もずっとVR Chat に入り浸ってます。

そして昨夜のVR Chatでは、ある事件によりVR時代ならではの体験ができたので、
ブログ更新再開にはちょうどよく、そのことについて綴ってみる。


事件自体は大したことではないし、その内容が記事の趣旨ではないので詳細は書かないが、
とにかく2日前の俺のある行いにより韓国人コミュニティを怒らせてしまった。

そして実は俺が親しくしていた韓国人の女の子もその激怒しているコミュニティで遊んでいて、
その事件以来少し気まずい思いを抱いていたので、その女子も俺に対して怒ってるかどうかはわからないが、
その子には謝っておくべきだと感じたのだ。(俺にしては珍しく殊勝な心がけである)
こういうのは長引くと尾を引くしね。


ということで昨夜、その子がいるワールドにJoinして・・・っと、ここでVRならではの新鮮体験その1つ目が起きた。
このワールドにいるの間違いない・・・が、足が出ない。
謝りにきたのに入り口のここで留まっても仕方ない、が、どうにも前に進めない。

もともと人に謝る才能が無い上に、
親しくしていた女子が俺に怒ってるかも知れない・・・。
しかし理性では謝っといた方が良いと脳みそが言っている。
そう、要するに俺は怖かったのだ。
その子に会うのも、謝るのも。

つまり、VRならではの体験というのは、現実と同様、
後ろめたい気持ちで人に会うときがめちゃくちゃ怖いことであるw
やっぱりその場にいる臨場感というか、実際に人に会うのと同じ体験というか、
すごくリアルだと思った。


立ちすくんでいても仕方ないので、足を踏み出す・・・が、
建物の壁から壁へ張り付き、屋根の上にいる人たちのネームタグを発見されないようにうまく確認し、
ターゲットじゃないことに安堵しながら、次の壁へ張り付き、窓の外から室内を覗き見てまたネームタグを確認し・・・
これじゃほとんどVRでやるスニーキングミッションである。

長年のFPSゲームでの市街戦経験とリアルでのサバゲー経験、両方のスキルが活きている状況といえるだろう。
すごく後ろ向きなスキルの発揮の仕方だが。


そして・・・ターゲットを見つけた。
ある建物の中で、鏡の前でなんかしてる。
最近VRChatで身に付ける装飾品や髪型を自作してるそうなので、そのテストでもしてるのだろう。

鏡の前にいるというのが厄介だ。
なにせ後ろから近づいてもバレてしまう。


とりあえず建物にこっそり入り込み、玄関口でタイミングを見計らっていると・・・共通の知り合いに見つかった。
そいつは当然・・・挨拶しようと近づいてくる。
俺は必死に人差し指を立てて自分の口元に持っていく。
「声を発するな」という合図だ。

こいつも外人だが・・・このジェスチャー自体は日本特有のものではなく、全世界共通のはずだ。
ハリウッド映画でもやってるの見たことあるし。
それなのに・・・

「お~!yukky!どうしたの? なんか様子変だね!!!」

鈍さ120%かこいつ。
これだけ話しかけるなオーラ出してんだろうが!!!
あぶねーあぶねー、攻撃できるゲームだったら、発声を阻止するために
たぶんとっさにタックルしてバックとって首に腕を回してチョークからのコキャッてサイレントキルしてると思うが、
残念ながらVRChatでは物理攻撃はできないので、とりあえずポーズだけ右フックからの中段右膝蹴りを入れておいた。
ご丁寧に名前まで呼びやがって!!

当然、ターゲットにも気づかれた。

「あれ、yukky?来てたの~?」

ここでVRならでは体験、その2。
目が合わせられないwwwww
なんか「おう、来てたよ~」とか言いながら天井とか窓の外とか見てしまう。
まあこれはそうだよな・・・だって、普通のPCゲームと違って、
VRだと目が合うってことは本当にこっちを見てるってことだし、
なんかやっぱそのへんはほら、目をそらしちゃうのも仕方ないんじゃない?

そしてつい人の後ろに立って視線を遮ろうとしてしまうのも、
後ろめたいときにはごく仕方ない生理反応なんです。


謝った結果としては、この女子自身はさほど気にしてはいないみたいで明るく許してくれた。
仲直りできてよかった。
ただここで登場したのが、謎の韓国人Aだ。

「おう、おめぇがyukkyか?わしもおめぇと話があるけぇ、ちぃっとあっちの小屋に顔貸せや」(意訳、韓国語)

この韓国人Aは日本語が話せない。
そして俺は韓国語が話せない。
なので上のセリフも、今後の会話も、通訳を介しての会話である。
とにかく俺は呼び出された。
女子と仲直りできたからもうここには用事ないんだけど・・・。

実はこのワールドは韓国人タウン。
なので当然韓国人が多いので、なにやらAの怒声が人を呼び寄せてしまったらしく、
集まってきた20人ぐらいが韓国語でなんやわんや
「どうしたの?なんかあったの?」「なんやしらんけどyukkyって人が~」「あ~、例の彼ねw」
みたいな感じのことを野次馬が言ってる気がする。

とりあえず収拾がつかなさそうだし、なにより面白そうなので呼び出しに応じて小屋に入ることにした。


小屋に入るなり、通訳を介して・・・

「おめぇよぉ、女子にだけ謝って、他のわしらには謝罪はないんけ?」

・・・ふ~、やっぱり、あれだな。
後ろめたい気持ちで女子に謝るのって相当緊張したし怖かった。
それに比べればこうやって男からストレートに敵意を向けられるのが性に合ってるな。
今までのオンラインゲームと同じだ、やっと居心地が良くなってきた。

「なんで?謝るってのは関係を修復したい為の行為だけど、俺は君に対してはそうじゃないから、謝らないけど。ていうか誰?」

これを通訳さんが割と正確に伝えてくれたのか、
彼の声も手振りも荒ぶり始めたのが目に見えてわかる。

ここでVRならでは体験、その3。
VRだと動作が反映される分、相手の怒りがめっちゃ伝わる。

なにやら早口な大声で通訳さんに物申しながらときどき俺を指さしたりしてる。
そしてカキンッ、シュボッとタバコに火をつけ始め、明らかにいらついた様子でふーってしてる。
VRだとそういう動作も生々しいw


そして次に問題とされたのが・・・

「つかおめぇの態度、謝りにきたモンの態度じゃねぇっち、なんじゃその腕と脚は?」
「yukky、腕組んでるの下ろして、それにすごく怒ってる(ボソボソッ) ←通訳さん

そう、俺はこのとき、ずっと腕を組んで脚も組んで座っていたのだ。
フルトラッキングと言って全身の動きが反映されるようになってるからそれが見えていた。
仕事中とかでもPC前で考え事をしてるときの癖のポーズなんだけど、
たしかに謝罪に来た人にしては偉そうに見えたのかもしれない。
しかし・・・

「なんで?俺は話があるって言われたからこの小屋に来ただけで、君に謝りにきたわけじゃないよ。だから態度を改める理由がないね。」

っていうとまたすごく怒ってたけど、とにかく、
ここでVRならでは体験その4。
VRの世界では真剣な話をしてるときは現実と同じく姿勢も重要である。

いや~これを指摘されたときは、本当にVRってすげーって思っちゃったね。


しかしここまで現実と同じような振る舞いが問われるとなると・・・
将来的にVRのMMORPGが登場するとして、同盟とか敵対とかのギルド間会議とかに出席するとき、
外交の場では本当にフォーマルな所作や姿勢が求められるようになるのかもしれないな。

立場が強いギルドは偉そうにふんぞりかえって、
支援を求める立場のギルドは礼儀正しく振る舞う。
パワーゲームの場では現実と同じくそういう絵が見られるのかもしれない。


VRデビューして初めて気まずい思いをして人に謝ったし、初めて人を本気で怒らせたけど、
それぞれに新しい発見があってとても良い体験だったと思う。
とりあえずこの日のことに教訓があるとすれば、

気の弱い人はVRゲームで悪さをするのはまじでやめとけ

ってことだな。
親しい人に迷惑をかけたときの気まずい思いが、リアルな分、現実並であるw