コメント欄でリクエストがあったんで、
自分なりに好きな戦争映画を並べてみます。
あくまで俺が好きなってだけで万人におすすめできるとは限らない点には注意。
全部読むと長いので、見やすいように整理。
『トラ・トラ・トラ!』 - 製作1970年
1941年真珠湾奇襲攻撃をテーマにした作品、日米合作。
日本側とアメリカ側両方からの視点で真珠湾奇襲攻撃を描いており、
戦闘シーンも実際にパイロットがアクロバット飛行をしていてとてもリアル。
CGでは出せない迫力があり、古い映画なのに最新作と比べても映像的に全く見劣りしない。
アメリカ側人物の「いつのまにか戦場に来てしまった!」は俺的に戦争映画史上に残る名言。
"奇襲された!"という事実が感じられるので。
日本人なら見とくべき名作。
『フルメタル・ジャケット』 - 製作1987年
ベトナム戦争物。
数々の名言・名シーン・名キャラがあり、日本国内でも国外でもあらゆるとこでこの映画のネタを見かける。
戦争映画好きならとりあえず押さえとくべき作品。
ハートマン軍曹・ほほえみデブ・戦争は地獄だぜーの人などは全てこの作品。
半分は訓練キャンプのシーンであるため、戦闘シーン目的なら少々地味。
ただ後半の戦闘の描写はリアルな恐怖感を感じ取れる。
ベトナム物にしては珍しくジャングルでの戦闘シーンがない。
「逃げるやつはベトコンだ! 逃げないやつは、訓練されたベトコンだ!」
『地獄の黙示録』 - 製作1979年
ベトナム戦争物。 "戦争"という事象の狂気そのものを描いている。
物語全体としてはかなり鬱屈とした内容で、ベトナム物らしい作品。
非常に冗長に感じられると思うし、ベトナム物好きって人以外にはあまりおすすめできないが、
この狂気と雰囲気は一度見とく価値はある。 戦闘描写もリアル系。
ただ、ハートマン軍曹と並ぶ戦争映画史上2大キャラクターであるキルゴア中佐が出ているので、
このキルゴアが出てくるわずか15分間だけは誰でも見る価値はある。
唯一陽気で爽快な場面であり、クラシックのワーグナーを鳴らしながらのヘリ編隊での空襲シーンは
戦争映画史の中でも最も有名なシーンの一つ。
「ナパームで石器時代に戻してやれ!!」
『フォレスト・ガンプ』 - 製作1994年
ベトナム戦争物。
というか戦争映画なのか疑わしいが、好きなんだもん。
3年に1回は見る。
戦争映画好きじゃなくてもおすすめできるハートフル。
『プライベート・ライアン』 - 製作1998年
第二次世界大戦、西部戦線ノルマンディー物。
最初のオマハビーチ上陸シーンが有名。
スティーブン・スピルバーグとトム・ハンクスの軍ヲタコンビ。
軍ヲタコンビなだけあって戦闘の描写にこだわりが感じられる。
全体的にはリアル寄りのアクション映画といったかんじで、
戦闘シーンが多く痛々しい、戦争映画らしい戦争映画であるが、
少々グロいので苦手な人は敬遠する模様。
戦争映画好きなら必見の作品。 ライアン探しは一応実話を基にしている。
「アパーム、弾だ!弾を持ってこい!!」
『バンド・オブ・ブラザース』 - 製作2001年
第二次世界大戦、ノルマンディー上陸作戦からマーケット・ガーデン作戦、
バルジの戦いからドイツ国内での戦いまでを描く壮大な作品。
正確には映画じゃなく戦争ドラマ作品で、1話1時間で全10話。
しかし各話全てに映画並の予算が振られ、圧倒的なリアリティーと映像美と迫力がある。
スピとハンクスの軍ヲタコンビがライアンだけでは物足りずに作った。
登場人物は全て実在の人物であり、実際の101空挺師団の戦った軌跡を追っている。
エピソードなども全て本人へのインタビューや回想録、軍の報告書などから再現。
各戦闘シーンもプライベートライアンに劣らない迫力がある。
ある意味ドキュメンタリーに近く、その分原作も読み応えがありおすすめ。
戦争映画好きなら間違いなく見るべき名作。
「curraheee!!」
『戦場のアリア』 - 製作2006年
第一次世界大戦物で、実際に起こった"クリスマス休戦"を描いた作品。
フランス・スコットランド連合軍とドイツ軍がにらみあう前線で、膠着する戦線。
何ヶ月も殺し合い、消耗しあった両軍の疲労はピークに達していたクリスマス。
片方の軍の兵士が楽器を演奏し、歌を歌い、ささやかにクリスマスを祝う。
その音色が敵軍にも聞こえ、敵軍も同調し歌を歌う。
各国軍がそれぞれの母国語で同じ歌を歌い、やがてその日は1日限りの奇跡の休戦となる・・・。
という実話。
下手したら敵にいきなり撃たれるかもしれないのに、
それでも塹壕から出て歌を歌いながら敵方の塹壕にかけよる兵士。
敵兵もこれを射殺することはせず、やがて自分たちも塹壕から出てしまう。
最前線でこんな事態が起こるなんて、奇跡といわずなんというか。
感動の一作だけど、地味なため人にすすめてもぜんぜん感想が返ってこない。
さびしい。
だが俺的にはかなりの名作。
『ブラックホーク・ダウン』 - 製作2001年
1993年のソマリア事件(モガディシュの戦闘)を描いた作品。
内戦が絶えないソマリアの首都モガディシュにアメリカ軍がPKO派遣されるが、
そこで民兵たちの攻撃に遭い2機のブラックホーク輸送ヘリが撃墜されるという、事実を基にした作品。
この事件は当時大いに騒がれ、現地で戦死した米兵の死体が全裸に剥かれ市中を引きずり回され、
その映像がニュースなどで公開された。
作中のほとんどが戦闘シーンであり、人によっては疲れるかもしれないが、
戦闘描写のリアリティーはトップレベルで見応えあり。
少数の米兵が数千人の民兵に囲まれ絶望的状況下の中で繰り広げる戦闘シーンは生々しい。
映画だけでもかなり見応えがあるが、全ての状況を把握したいなら原作を読むのもおすすめ。
「We got a Blackhawk going down, We got a Blackhawk going down」
『ロード・オブ・ウォー』 - 製作2005年
厳密には戦争映画じゃないかもしれないけど、まぁ戦争に深く関係する話だし。
武器商人を描いた作品で、複数の勢力へ武器を売り捌く者たちのことを「死の商人」と呼ぶ。
紛争をビジネスの機会とし、戦争を激化させ儲ける彼らは死を振りまく商人だ。
自らの命をも危険に晒しながら、AK47やRPGや手榴弾、果てはヘリまでをも売り捌く。
これは実話に基づいており、実際に世界中の紛争地帯の陰では死の商人の存在がある。
直接的な戦闘シーンなどはないが、現代の紛争を知ろうと思えば非常に興味深いし、
映画としてもとても面白いので広くおすすめできる。
好きな戦争映画といわれ、ぱっと思い浮かんだのは以上かなー。
ジャーヘッドなどもリアリティーという意味では、人によってはそこそこ楽しめるんじゃないかね。
他にも色々抜けてるかもしんないけど、「あ、あれもよかったな!」ってどんどん思い出すと思うし。
面白いの見つかったらまた報告するかな。