一文字 寅 の 「風菜園(かぜさいえん)」 

「天に星。地に花。人に愛。」 風に乗って、日々の所感を「風菜園」から発信してまいります。

「BIGOT」 ビゴ以前にフランスパン無し

2009年09月12日 23時33分33秒 | 向こう見ずな「食べ物」?
(ビゴのパン)

フランスパンの伝道師 フィリップ・ビゴ。
神戸の藤井パンに今から半世紀ほど前に フランスパンの指導者として
フランスパンの神様レイモン・カルベルから単身送られてきた。
当然、日本語もしゃべれるはずもなく。
日本のパン職人との反発にもあったそうだ。

その藤井パンの店名は、今ではDONQ(ドンク)となっている。
やがてビゴは日本の女性と結婚。独立して最初の店「ビゴの店」を
芦屋に開く。

彼が来るまでは、バゲットというパンを日本人のほとんどが
知らなかった。 クロアッサンだって・・・と思うとその功績は大きい。
今ビゴのパンは、本物のフランスパンをベースにし日本の餡など
を使ったコラボレーション的なパンも目立つようになった。

日仏の融合の味を楽しめるパンなのかもしれない。
数年前、本国フランスから日本にフランスパンを広めたことが
評価され勲章を受けたとも聞いた。

日本人でたとえるなら フランスに単身乗り込んだ寿司職人が、
フランスに本物の寿司を根付かせたことが評価されて
文化勲章を受けたことに匹敵するだろう。

ビゴがいなければ、日本にフランスパンが今ほど
ポピュラーになっていないことは、容易に想像できる。

ビゴの前にフランスパン無し、ビゴの後にフランスパンはできる
なのである。

そう思いながら口にするとやはり格別なのである『ビゴのパン』
(寅)