ピーナッツの唄

毎日の出来事や、スポーツ観戦、読書や映画等の感想を中心に、好奇心旺盛に書いています。

朝日歌壇から観る世相 

2008-06-30 16:55:46 | 読書
朝日新聞に週一回掲載される、朝日俳壇、歌壇も好きなページである。読者の卓越した作品の数々が拝見できる。今朝の朝日歌壇から最近の世相を反映した歌の数々を紹介してみた。

◎ 名古屋市 諏訪兼位さん  「寸寸を何と読むかと娘(こ)の問いぬ秋葉原悲しずたずたと読めば」
思うだにゾットする、秋葉原の無差別殺傷事件。「ずたずた」を感じさせる事件だった。小生もこの事件のことはあまり考えないようにしてきた。6月8日の忌まわしい事件。まさに人間同士の信頼をも踏みにじった行為であろう。

◎ 山形市 渋谷悦子さん   「ちまちまと焼肉焼きつつ隣国の10万人のデモを見ている」
激しい動きを見せているデモの行列。絶大な支持によって誕生した隣国の政権を揺るがす事態になっている。輸入牛肉に対する危険性への怒りだ。我が国でも偽装食品の安全性が問われている。他人事ではないと思う。

◎ 東京都 北条 忠政さん  「後はただ「卒業」だけがお待ちです。そう聞えます「後期」高齢者」
高齢者の後期高齢者医療制度に対する怒りは収まりません。終末医療制度の話題も取沙汰されるこの頃です。老人よ決起せよと、声を大にして叫びたい。

◎ 筑紫野市 岩石敏子さん  「先に逝く夫と決めて妻たちが廻し読みする<おひとりさまの老後>」
そうなんですか。この本のことは知りませんでした。女性の平均年齢の高まりと、夫との年の差もあり「おひとりさま」の期間が長くなっていますね。切実な気持が感じられました。

◎ 西海市 前田一揆さん   「田や畑に向う軽トラ大方はもみじマークを律儀につける」
後期高齢者に義務づけられることになったもみじマーク。一方で田畑に向う人たちの多くが、高齢者になっている昨今を表していて妙である。小生ももみじマークまでにまだ間があるのだが、やはり切実感がでている。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ああ雨空に | トップ | アクシデントもあったが »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

読書」カテゴリの最新記事