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ピーナッツの唄

毎日の出来事や、スポーツ観戦、読書や映画等の感想を中心に、好奇心旺盛に書いています。

久坂部羊著「老乱」を読んで

2017-06-23 15:13:48 | 読書
実に重い内容の本である。
68歳の主人公は3年半前に最愛の妻を見送り、今はひとり暮らしをしている。
日頃はウォーキングを楽しみ、食事も自分で用意、週に2度の宅配の食事も楽しむ。
日頃は日記を付け、漢字を10字を書いてみる等、認知症の予防にも怠りない。
離れて住む息子夫婦も、体力の衰えた父親の動向を絶えず気に掛けている。

息子のプレゼントの電動自転車で、散歩に出掛けたが、バッテリー切れからパニックを起こす。
その際のトラブルから、息子の嫁は義父の認知症を疑い出す。
時々まだら呆けからの行動が始まるが、ウソの家出をして息子夫婦を驚かそうとする。
行き当たりばったりの旅の終局で、辿り着いたのがある遠方の国民宿舎。
2週間後にその宿舎の館長から、心配する息子夫婦の元に引き取りの要請がある。
さらに帰宅した後の日頃の生活の上で、主人公はトラブルを連発するようになる。
息子夫婦は、何とか認知症の改善を図ろうと、精神科病院や、老人ホームでの生活を強制する。
遂には有料老人ホームの費用捻出の為に、息子夫婦は一人住まいの家屋の処分を決意する。
その決断が、主人公を更に追い詰めて、老人ホームや自宅でも錯乱状態が頻発する様になる。

ある講演会で出会った精神科医から、認知症を忌避するのでなく、受け入れる事を勧められる。
優しかった父親の思い出から、自宅に引き取り、なるべく普段通りの接し方で一緒に生活を始める。
その穏やかな生活の中で、満たされた心根で死を迎える主人公。
小生と同じ年代の主人公が、衰える精神と体力の中で迎える生活を、慄然としながら読んでしまった。
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黒書院の六兵衛

2017-03-27 14:00:01 | 読書
浅田次郎の文庫本、「黒書院の六兵衛」を読んだ。
勝安房守と西郷隆盛の会談により、幕府側は江戸城も明け渡すことになる。
そこで急遽、官軍は尾張藩の加倉井隼人に先遣隊として、江戸城に向かわせる。
しかし、江戸城内を守る旗本達が離散するする中で、的矢六兵衛なる書院番の旗本が城内に居座る。
西郷隆盛には、全て穏便に江戸城を開城せよとの命がある為に、強硬手段が取れず排除出来ずに苦慮する。
一体この旗本は何者か?、次第に居座る部屋を格上げし、ついに御座所の黒書院に座すことに。
6ヶ月後に、ついに天朝様(明治天皇)が到着まで数日となる。
この間の、笑いあり、涙ありのこの物語は、ついに感動の結末を迎える。
瓦解する江戸幕府に残る、比類なき武士の感動の物語であり実に面白い。


            


                           先のクイズ3題の答えを書いておこう
                             1・ 作業中(サ行に中)
                             2・ 湿布薬(on ship)
                             3・ 荒川区(あら 乾く)
                             蛇足 滑り台の階段である。
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最近の読書タイムから

2017-03-07 14:59:25 | 読書
このところのカミさんの読書力が凄い。あっという間に一日で一冊は読み上げている。
読書と言えば、上の娘が開設して呉れた、WEBサイトの読書メーターに読了書を記録していた。
ところが昨年の7月から3ヶ月~4ヶ月程は、全く読書が出来なかった時期があった。
ようやくに昨年10月から読書を再開したが、読書メーターに記録を忘れていた。
最近はカミさんが本を読んでいる間に、小生も隣で本を読んでいる。その間はTVも消している。
そんな事で、最近ようやく読了した本を読書メーターに記録し出したのでした。

ここ3日間で読了したのは、北方謙三著「望郷の道」2巻である。著者の曾祖父と曾祖母がモデルである。
博徒の道を歩きながら、よんどころ無い仕儀から、郷里を追放された主人公夫妻。
台湾の地で苦労の末に、菓子メーカーとして成功を納め、日本本土に凱旋する様を描いている。
ネットで調べたら、戦後まで続いて実在の菓子メーカーの創業者の物語である。
たまたま図書館で手に取って借用した本であったが、最後に郷里に帰る事が許されたくだりは涙が止まらい。
本当に読書は良いもんですね(淀川長冶張りに)。 )^o^( 
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そうか、もう君はいないのか

2017-02-23 13:58:21 | 読書
古い本だが図書館から借り出して、カミさん共々読んでいる。
著者の城山三郎氏は、名古屋の商家の息子だが、海軍に少年兵として志願する。
その少年兵としての訓練の間に、不条理な上官の振る舞いに失望したとする。
大学を卒業後は、学校の講師などを務める傍ら、文筆家の道を模索する。
後々に結構する事になる、夫人との出会いと挫折、さらに結婚に至る経過が淡々と語られる。
さらに直木賞の受賞を経て、その名声が世に喧伝されるようになる。
この本では、夫人を伴っての取材旅行を含めて、多くの旅の思い出も語られる。
そして夫人を突然の病魔が襲い、69歳で見送る事になり、茫然自失の状態となった様が出て来る。
その後の著者の死に至るまでの過程を、あとがきに娘さんが、切々と綴っている。
何事にも頼りにしていた夫人の死、自分自身に同様の事態が起こったらどうするか?。
そんな事を考えさせる本である。
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星野源・蘇る変態

2017-02-11 16:44:37 | 読書
娘がカミさんに送ってくれた、本の中にあったエッセイ集である。
カミさんは、どうしてもこんな若い彼の感覚は理解できないと言われる。
ただ彼の、現在の芸能界におけるTVや舞台や映画での活躍は、実に目覚ましいものがある。
このエッセイ集では、彼が歩んできた道の一端を吐露しているが、あけすけなエロ話まで出て来る。
しかし、突然襲った病魔、くも膜下出血の手術と治療、さらに脳動瘤脈の再発での手術。
そして、その闘病生活の凄まじさを、読んでいてゾクゾクとする思いである。
病魔に打ち勝って、完全復活した後の、彼の活躍は、衆人の知るところである。
大河ドラマに出演したと思うと、ドラマ「逃げ恥」での爆発的な人気を得ている。
小生はこのエッセイ集を読んで、改めて彼の活躍ぶりを、何本かのYouTube動画で観ている。
彼自身は、大いなる変態と自称しているが、現代の若者特有の感覚は、普通の人と言ってもと思うのだが。
そんな事で、多才な彼の完全復活ぶりを読み終わったところである。

                   

             
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楽しみな「空也十番勝負」

2017-01-08 17:25:13 | 読書
時代小説家佐伯泰英氏の新作「空也十番勝負・声なき蝉」を入手した。
2000万部を超すベストセラー「居眠り磐音・江戸草紙」の続編に位置づけられる著書である。
幕府官営の剣術道場主岩崎磐音は、永らくの苦難の末に50歳となっている。
そして長男空也は16歳に成長し、本人のたっての希望で武者修行の旅に出ることを容認する。
その旅を通じて、岩崎空也が成長する過程が描かれるのではないかと推量する。
今回は「声なき蝉」上下2巻の発刊であり、これから楽しみに拝読していきたいと思う。


            
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まだ早い方ですよ

2016-10-11 09:27:53 | 読書
今読んでいる本は、誉田哲也著「硝子の太陽N」である。
新刊が出た5月12日に、近くの図書館に貸し出しを申し込んだ。
その時は、待機番号はたしか206番だったと覚えている。
この図書の順番が回って来たのは、先週の金曜日である。この貸出まで5ヶ月が経過した事になる。
図書館の係員のおじさんに「大分待ちましたよ」と冗談を言ったら、「まだ早い方ですよ」言う。
さっそく日曜日には読み終わっている。そして再度拾い読み中である。
ベストセラーの本は、早く読みたいのは確かだが、自分で購入してまではと躊躇してしまう。
試しに別の人気の新刊の待機番号を調べてみたら、何と600番を超す。
千葉市内の図書館は20館ほどあり、各館が1冊宛て購入し順番に貸し出す。
5ヶ月で順番が回って来たのは、まだ早い方なのであるらしい。)^o^(


                
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小説「怒り」

2016-10-08 19:33:54 | 読書
ふらっと寄った本屋の店先で、衝動的に購入した吉田修一著「怒り」が面白い。
確か映画が公開がされていて、お勧めコーナーに積まれていた文庫本である。

東京八王子で、夫婦が惨殺されているのが発見され、現場では犯人の異常な行動ぶりが見られた。
1年後も、この犯人を追う警察にはこれと言った手掛かりがなかった。
ただ現場周辺での目迎証言から、犯人らしい似顔絵が作成されて、目撃情報が広く求められた。

物語は、犯人の似顔絵に似た3人の男性が、南房総の港町、東京、沖縄に出没した事から展開する。
両親の離婚や、貧困の中で、辛苦の中で育った男性3人の生い立ち等も語られる。
八王子の夫婦惨殺事件の犯人ではないかと疑う、彼らを巡る多くの人々の思惑が交錯する。
最後に真犯人が判明する、衝撃の結末を迎えるのだが、上下2冊の本を一気に読んでしまった。
この物語をどんな形の映像にしたのか、映画を観に行ったらよいの迷っている。
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図書館に出向いて

2016-05-19 10:40:02 | 読書
借用していた3冊の本を返しに図書館に出向きました。
同時に4~5日前に刊行広告のあった、誉田哲也著「硝子の太陽R」の購入申請をと思ったのでした。
ところがこの本は千葉市内の全図書館で、もう2冊が購入済ある。
そして既に48名が借り出し希望者として登録されていた。
係り員の方は、こんなに早い段階での希望者が多い本は追加で購入されますよとの言である。
全図書館で1冊宛て購入されれば、案外早い段階で順番が回って来るかもと、借り出し希望登録を願ったのでした。

ちなみに、宮下奈都の「羊と鋼の森」の借り出し希望を入れて照会してみたら、何と1100名の方が登録済である。これでは小生に回って来るのは何ヶ月先になるか分からない。古本が出回るのを待つしかない様だと思った次第。

新聞で読んだのだが、高齢者の時間潰しに図書館に出向く方が実に多い様である。そう言えば、図書館内には小生の様な方々が実に多く、新聞や週刊誌コーナーが賑わっている。
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読書メーターで

2016-05-02 15:36:11 | 読書
昨年4月末に上の娘が「お父さんは良く本を読んでいるからと、「読書メーター」なるWEBを使ってみたらと勧めて呉れた。小生名義でこのWEBに登録してから丁度1年が経過している。

読んだ本を必ず記録続けて来たが、1年間の記録を読み返してみた。読んだ本は「93冊」ページ数は「35.561」である。1日平均「0.25」冊、ページ数で「95」である。

作家別でみると、「堂場舜一」10冊、「今野敏」8冊、「乃南アサ」8冊、「佐々木譲」4冊と刑事モノの小説が圧倒的に多い。続いて「北方謙三」5冊、「久坂部羊」5冊、「葉室麟」5冊の本を読んでいる事が判る。その他では大沢在昌、佐伯泰英、吉永南央等々の作家の本を読んでいる。

その他ではスポットで芥川賞や直木賞の作家の本、さらに雑誌類も読むので、自分ながら結構読書の時間を取っていることが判る。あまり難しい本は読まないのだが、今後も出来るだけ読書も続けたいものだと思う。

読書メーターが分析して呉れた読んだ本の分布である。

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