yoosanよしなしごとを綴る

つれづれなるままにパソコンに向かいて旅日記・斜読・よしなしごとを綴る

2000年の寄稿/風土と暮らしぶりは風土条件に規定され、地域に固有の文化として継承される

2015年12月01日 | studywork

2015.12.1 
 師走に入った。私の手作りカレンダーは3ヶ月分なので、先ほど2016年2月のカレンダーをつくった。昨日はA社を通して2016年の手帳を購入した。来年のことをいっても鬼が笑えないほど、年の瀬になった。
 先日テレビでゴミ屋敷を取り上げていた。年を取ると物への執着心が強くなり、捨てられないで取っておくうち、何が何だか分からないほどにたまってしまい、片付ける気力も失って、ゴミのようになっていくことが多いそうだ。
 耳が痛い。年の瀬に、もう何年も使っていない物を片付け、身の回りをこざっぱりして、新しい年を迎えようと思った。

 「住いと暮らしを考える文化の目」  日本民俗建築学会40周年寄稿 /2003.4記
 日本民俗建築学会に加入したのは40代のころだろうか、それから30年近くお世話になり、定年を機に退会した。日本民俗建築学会は比較的小規模な学会だが、先達に柳田国男氏、今和次郎氏、竹内芳太郎氏、川島宙次氏ら、そうそうたる会員がいて、学際的な、ユニークな研究が積み重ねられてきた。
 参考資料を探すたびに先達の研究にぶつかる。ならば、直接、会員の研究に耳を傾けようと入会させて頂いた。
 2000年に会は40周年を迎えた。私にも50周年を見据えた寄稿が依頼されたので「住まいと暮らしを考える文化の目」を投稿した。それを2003年に旧ホームページ(すでに閉鎖)に掲載した。15年前の拙文だが、50代半ばの私の考えがにじんでいるので、現ホームページに再掲した。
 
 要点は、「伝統的な建築のもつ有形文化財としての価値、建築史学的な位置づけ、社会教育的な有用性は、建築、あるいは住居単独でも評価されるところである。しかし、住居が暮しを反映して形成されること、新しい世代はその住居で暮しながら生活の様々な仕方を身につけ、そして、住居の更新にあたってその暮し向きを反映することを考えれば、住居=建築は、暮し=民俗との関係で評価されねばならない。そしてまた、暮しが常に社会の発展と連動していることを考えれば、住居=建築と、暮し=民俗は、社会背景、時代背景との関係から評価されねばならない」ということにつきる。
 それは、各地の踏査で学んだ、「住居と暮しぶりに風土条件が大きく反映していること、それは地域に固有の文化として連綿と継承されていること」を背景にしているし、いまでもその考えは変わらない。
 50代半ばの「住まいと暮らしを考える文化の目」がお役立てば幸いである。

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