山南ノート4【劇団夢桟敷】

山南ノート4冊目(2008.10.3~)
劇団夢桟敷の活動や個人のことなどのメモとして公開中。

少女◎制作ルポ(1)

2016-06-29 22:43:11 | 九州「劇」派2016
拝啓 唐十郎さま。

あんたがたどこさ!
九州は「肥後さ、熊本さ」のアバンギャルド演劇集団でございます。一回ポッキリのユニットであります。
いやはや、天変地異であり、だからこんな異常な社会的諸事情で個人的諸事情の劇血は騒ぎます。
ご本人が書いた「少女都市からの呼び声」をご本人に宛てた演劇として上演することは可能だろうか。そして、唐十郎さまに届くだろうか?演劇は夢の暴力でもあり、裏返せばラブレターであるのです。
ここで言う「唐十郎さま」は個人名でありながら集団的に復権し蘇り、今の時代に必要な代名詞だとも捉えます。奇妙奇天烈アッパラパー!を良しとしよう。狂える現実に幻想からの叛乱を!
ちゃらちゃらヘラヘラ骨抜き軟体思想、天変地異と戦争への危機の時代に届けよう!「少女都市からの呼び声」を。
世代の垣根を超えた九州「劇」派として、時間や劇場(場所)も超えてユニットを立ち上げました。
いつの時代になっても生き残るは演劇の原点=河原乞食の生きるラジカル(過激な求心力)です!
それをあなたは教えてくれました。かぶく(傾き、歌舞く!)芝居が原点です。
1960-70年代を疾走し、演劇革命を起こした状況劇場は通称、紅テントと呼ばれ、今や継承集団(劇団)として唐十郎自身が主宰する唐組、金守珍さん率いる新宿梁山泊、横浜国大アカデミーから継続された唐ゼミへと諸々のアングラ劇細胞は分裂と増殖を繰り返しながら生きている。
あなたは演劇の事件として登場し、いわゆる「アンダーグラウンド演劇」の旗手として昭和の大きな一歩を築いたと言っても過言ではありません。個人名でありながら、同時にその時代(1960-70年代)に登場した天井桟敷、黒テント、早稲田小劇場、諸々の演劇の時代用語でもあります。
そのパワーが今この時代に必要だと迫られています。
少女都市の「都市」が崩壊する。突き詰めれば、都市は国家であり劇的にはガラスの子宮か!
この劇は今を生きる同時代の人々へ捧げます。

つづく。