山南ノート4【劇団夢桟敷】

山南ノート4冊目(2008.10.3~)
劇団夢桟敷の活動や個人のことなどのメモとして公開中。

なんてジメジメした陽気だろう。

2016-06-06 02:00:18 | 九州「劇」派2016
拝啓 唐十郎さま。

この度、「少女都市からの呼び声」を上演するにあたり、ある謎に包まれることになりました。それは高熱にうなされて見る夢のようであります。夢から覚めない夢であります。幽体離脱のふわふわした心地良さ。どこかへ運ばれていくような旅の始まりでもあります。どこかへ?謎が謎を呼ぶ冒険でもあります。
言い換えれば、冒険とは「革命」だとも言えます。夢の世界から現実へしっぺ返しする愉快な「革命」でもあります。この夢の旅は始まりがあっても終わりがありません。
あなたは、これが劇だと言わんばかりに「永久革命」を唱えていたのだと思います。
私たちは透明なガラスに閉じ込められています。空はガラスのように輝いています。ほら、空を粉々にしてご覧なさい。その向こうには又、ガラスの世界が広がっているよ!暗闇ではなく、真っ赤な氷いちごの世界が広がっています。
旅人は「なんてジメジメした陽気だろう!」と旅人たちへ問いかけます。旅人たちは「なんてジメジメした陽気だろう!」と応えます。問いかけと応えは永久に繰り返されます。終わりがないのです。だって、ここは生まれる前に見たガラスの子宮だからです。