山南ノート4【劇団夢桟敷】

山南ノート4冊目(2008.10.3~)
劇団夢桟敷の活動や個人のことなどのメモとして公開中。

窓の内側にて

2015-04-04 15:48:21 | がん治療日記2015-
今朝はなんと朝4時から目が覚めてしてしまった。このような時間に目が覚めると「暇だー。」…持参したビデオも見てしまったし、座長に頼んで持って来てもらおう。昔の劇団での公演記録を見ると入院生活も仕事になってしまう。演劇を仕事と割り切っているところが貧乏性なのだ。
携帯用のがん抑制剤の点滴を持ち運ぶようになった。中身は風船の力で昨日空けた胸の穴から静脈に流れていくのである。あと数日で安定しそうだ。そうなると自宅で療法、白い巨塔は手術まで通院である。その間、普通の生活が送れる。朝早く目が覚めてもヤルことはある。貧乏暇なしというヤツだね。
病棟ではヤルことが限られている。明るくなって窓から景色を写真に収めるのが日課になった。風景だからプライバシー云々は関係ないだろう。実は院内での写真撮影は禁止事項になっているのです。
窓の外は小雨。近いのに遠くへ感じられる。
入院して6日目である。この間、大きな声を出していない。これが続くとテンションが下がる。血圧も下がる。病人のようになってしまう。…あ、私はがん患者なのである。
窓の内側の日常が徐々に心地よいものになろうとしています。各階に談話室やロビーがあり、「ここは稽古場」として使える!いやいや、公演だってできるぞ!と思ってしまうのである。入院が長引くと、白い巨塔は劇場化するでしょう。
今日は雨の中、座長の妹がお見舞いに来てくれました。声を出さないと喉が枯れます。
(つづく)