■「KAGUYA 指宿篇」ネタ。
非公開である筈のネタを部分的に公開中です。だが、これは暗号でもある。稽古のためのメモ。
指宿篇では、「病院らしき空間」へと傾いてきました。これは夢桟敷独自の共通する伝統的な手法です。狂気が溢れます。狂気を表現するのには勇気と自信が問われます。
もう一つ、天変地異と大飢饉からくる貧困はメルヘンを生み出す。悪夢だからこそメルヘンは「夢の暴力」となる。
以下、三つの部分は(1)新人=KAREN、(2)肥後丸、(3)海幸大介 へ。
☆
妖怪たち
「あの子が口減らしされた哀れな子。
生きていたんだね。」
座敷童子
「(悲しそうに)わたしとあそぼー!
(注)更に追加!
口減らしって何?天変地異って何?大飢饉って何?
鬼が来るの?どうして鬼が来るの?どうして・・・?。
そしたら、みんな、助かるの?どうして助かるの?どうして・・・?
どうして答えてくれないの?どうして見て見ぬふりをするの?どうして・・・?
ねえ、あそぼー!どうして遊んでくれないの?わたしが見えないの?
どうして見えないの?ねえ、どうして?どうして?どうして?
あそぼー、鬼ごっこして。あそぼー、かくれんぼしよー。
わたしをかくまって!・・・わたしはひとりぼっち。
ねえ、わたしとあそぼー!
そしたら、大金持ちになれるのに。(退場)」
妖怪たち
「え?大金持ちになれる。おいおい、待ってくれー!」
(略)
■夢から覚めた夢
母「・・・だってあそこには、あの子がいる。」BGM「Envy」cutoffのところに
うりこ姫
「あの子とはお前のことだ。お前は捨てられたのだ。この世からもあの世からも捨てられた。捨てられて忘れられて、何もなくなってしまった。何もない。何も見えなくなった。
だが、私たちには見える。それは、あの子と同じだからだ。同じだ。同じ夢の物語の中に生きていたのだ。
夢から覚めた夢とは永遠の迷路だ。あの子はお月さまから帰って来た。」
かぐや「あの子?あの子って誰?」
(略)
■医者(魔物を生み出した後に追加)「人形遊び」
「これはバケモノですから・・・」BGM「宇宙船」cutoff
取り巻く妖怪たち、仮面を剥ぎ笑う。
医者「ねえ、手術の時間ですよ。痛くなんかありません。やさしくしてあげますからね。」
妖怪「やさしくしてあげて下さい。こんなかわいい子にバケモノとは何事ですか、先生。」
医者「だって、この子は生まれてきてはならない子だった。」
妖怪「先生はこう言いたかったのですね。」
妖怪たち「不憫な子だ。」
医者「この子が生まれたら、私の食べるモノが減る。みんなが飢え死にする。だから・・・」
妖怪「だから言ったでしょう。先生はさっき食べたばかりです。」
妖怪たち「食べたことを忘れたのですか。」
医者「いいえ、私は食べていない。誰も食べさせてくれない。ここは地獄だ。」
妖怪たち「はい、地獄です。」
(人形を愛撫する医者)
医者
「お前だけなんだよ。バケモノだけなんだよ、私のことをわかってくれるのは。
かわいいね。お前は何も喋ってくれない。おとなしい子だ。
ねぇ、手術の時間ですよ。痛くなんかありません。やさしくしてあげますからね。」
妖怪たち「やさしくしてあげますからね。」
医者「やさしくしてくださいよ、お願だから。私は傷つきやすいのです。
ほら、あの子が泣いています。お月さまを見て泣いています。」
妖怪「よしよし。いい子だからおとなしくして下さいよ、先生。
あなたのベッドはここではありません。ゆっくりお休みなさいませ。」
医者「痛くしないで下さいね。私は痛いのが嫌いです。お願いだからやさしくして下さい
ね。」
妖怪「ほら、お月さまが見ていますよ。お月さまがことらを見て笑っています。」
医者「あ、お月さまが笑っている。」
妖怪たちが笑い始める。
箱に上るかぐや。
妖怪たち「お月さまが笑っている。」
母「昔々、あの夜は十五夜でした。・・・(へ、つづく。)
非公開である筈のネタを部分的に公開中です。だが、これは暗号でもある。稽古のためのメモ。
指宿篇では、「病院らしき空間」へと傾いてきました。これは夢桟敷独自の共通する伝統的な手法です。狂気が溢れます。狂気を表現するのには勇気と自信が問われます。
もう一つ、天変地異と大飢饉からくる貧困はメルヘンを生み出す。悪夢だからこそメルヘンは「夢の暴力」となる。
以下、三つの部分は(1)新人=KAREN、(2)肥後丸、(3)海幸大介 へ。
☆
妖怪たち
「あの子が口減らしされた哀れな子。
生きていたんだね。」
座敷童子
「(悲しそうに)わたしとあそぼー!
(注)更に追加!
口減らしって何?天変地異って何?大飢饉って何?
鬼が来るの?どうして鬼が来るの?どうして・・・?。
そしたら、みんな、助かるの?どうして助かるの?どうして・・・?
どうして答えてくれないの?どうして見て見ぬふりをするの?どうして・・・?
ねえ、あそぼー!どうして遊んでくれないの?わたしが見えないの?
どうして見えないの?ねえ、どうして?どうして?どうして?
あそぼー、鬼ごっこして。あそぼー、かくれんぼしよー。
わたしをかくまって!・・・わたしはひとりぼっち。
ねえ、わたしとあそぼー!
そしたら、大金持ちになれるのに。(退場)」
妖怪たち
「え?大金持ちになれる。おいおい、待ってくれー!」
(略)
■夢から覚めた夢
母「・・・だってあそこには、あの子がいる。」BGM「Envy」cutoffのところに
うりこ姫
「あの子とはお前のことだ。お前は捨てられたのだ。この世からもあの世からも捨てられた。捨てられて忘れられて、何もなくなってしまった。何もない。何も見えなくなった。
だが、私たちには見える。それは、あの子と同じだからだ。同じだ。同じ夢の物語の中に生きていたのだ。
夢から覚めた夢とは永遠の迷路だ。あの子はお月さまから帰って来た。」
かぐや「あの子?あの子って誰?」
(略)
■医者(魔物を生み出した後に追加)「人形遊び」
「これはバケモノですから・・・」BGM「宇宙船」cutoff
取り巻く妖怪たち、仮面を剥ぎ笑う。
医者「ねえ、手術の時間ですよ。痛くなんかありません。やさしくしてあげますからね。」
妖怪「やさしくしてあげて下さい。こんなかわいい子にバケモノとは何事ですか、先生。」
医者「だって、この子は生まれてきてはならない子だった。」
妖怪「先生はこう言いたかったのですね。」
妖怪たち「不憫な子だ。」
医者「この子が生まれたら、私の食べるモノが減る。みんなが飢え死にする。だから・・・」
妖怪「だから言ったでしょう。先生はさっき食べたばかりです。」
妖怪たち「食べたことを忘れたのですか。」
医者「いいえ、私は食べていない。誰も食べさせてくれない。ここは地獄だ。」
妖怪たち「はい、地獄です。」
(人形を愛撫する医者)
医者
「お前だけなんだよ。バケモノだけなんだよ、私のことをわかってくれるのは。
かわいいね。お前は何も喋ってくれない。おとなしい子だ。
ねぇ、手術の時間ですよ。痛くなんかありません。やさしくしてあげますからね。」
妖怪たち「やさしくしてあげますからね。」
医者「やさしくしてくださいよ、お願だから。私は傷つきやすいのです。
ほら、あの子が泣いています。お月さまを見て泣いています。」
妖怪「よしよし。いい子だからおとなしくして下さいよ、先生。
あなたのベッドはここではありません。ゆっくりお休みなさいませ。」
医者「痛くしないで下さいね。私は痛いのが嫌いです。お願いだからやさしくして下さい
ね。」
妖怪「ほら、お月さまが見ていますよ。お月さまがことらを見て笑っています。」
医者「あ、お月さまが笑っている。」
妖怪たちが笑い始める。
箱に上るかぐや。
妖怪たち「お月さまが笑っている。」
母「昔々、あの夜は十五夜でした。・・・(へ、つづく。)