山南ノート4【劇団夢桟敷】

山南ノート4冊目(2008.10.3~)
劇団夢桟敷の活動や個人のことなどのメモとして公開中。

青年たち

2008-12-17 23:17:37 | モノローグ【エトセトラ】
 稽古場に集まったら各自、体操をしておいて下さい。てなことを言うと、いかにもチャラチャラした呼びかけのように思われるが、身体の準備は大切です。改めて「役者の身体」について言及する。・・・「言葉」は体力である!
 自分に体力が衰えてきたことを痛感している。40代になって中学生に腕相撲で負けた。村上精一に負けた。今、彼は23才。ブラジル行きの資金(自己負担金)を確保するために郵便局でバイトをしている。ここのメンバーたちはバイトをひとつずつ増やして頑張っているのである。稽古場だけでなく、日常生活が濃縮されている。不満を言う者がいない。不満を思う暇がないのだ。息つく暇がない。そんな者たちが集まっている。
 周りも「金はあるのか。」と心配している。・・・百年前にブラジルに渡った移民団も金があって渡った訳ではない。渡った先でも苦難が待ち受けていた。資料を読んで「移民の歴史」を勉強しただけでは劇を作れはしない。演劇はそんな簡単なものではない。それを劇団笠戸丸の青年たちは身をもって経験している。きっと、いい芝居になる。