lizardbrain

だらだらぼちぼち

Char & NSP

2007年01月14日 17時46分15秒 | 音楽

NSPの天野滋が作った、とある曲の歌詞に刺激されて、妄想が湧き上がってきたのだが上手くまとまらない。
まとまらないために放置している間に、NSPとCharとのつながりが見えて来る気配がしてきた。

NSPとChar、、、、、、、、、、、
今からするとなかなかイメージがつながらないのだが、1976年に発表されたCharのデビューアルバムに、天野滋が歌詞を提供している。
アルバムの収録曲目の欄にはS.Amano 作詞と表記されている(もちろん、作曲はChar)だけなので見落としそうになるけれど、このアルバムに収録された全曲9曲中のうち、『かげろう』『視線』『NAVY BLUE』『空模様のかげんが悪くなる前に』と、実に半分近い4曲もの作詞を天野滋が担当している事には、薄々気づいていたのだ。
もしや、Charの他のアルバムでも天野滋が関与している可能性もある。

去年の暮れ、書店で見慣れぬ雑誌の表紙が目に留まった。
表紙には、でっかい文字で、特集◇Charが語る男の魂にガツンと響くロックという言葉が踊っていて、その文字の背景にはストラトを弾くクラプトンの写真が。
反射的に手に取ってよく見ると、クラプトンの写真は切り貼りしたのが丸わかりで、どうにも鮮明さが足りなくて、
「もちょっと丁寧に作れよ~!」
と言いたかったのだが、パラパラと中身をめくってみると、インタビューやディスコグラフィーも含めたCharの特集記事が30ページに渡って組まれていたので、立ち読みせずに買ってしまった。
この雑誌は、モノマガジンでおなじみのワールドフォトプレス社発行のトム・ソーヤー・ワールド(tom sawyer world)という月刊誌で、いわゆるムックと呼ばれているやつだろうか、A4サイズよりも大ぶりで、手軽に持ち歩くにはちょっとかさばるかなというシロモノだった。
Char特集の記事の最後に(以下次号)とあったので、当然、Char特集の続編が大々的に次号でも展開されるものと期待して、つい先ほど今月号を買ってきたのだが、表紙にはCharの名前が無い。
目次を開いても、どこにもCharの名前が無い。
「ははぁ~ん、きっとインタビュアーがCharのご機嫌を損ねてしまって続編の掲載がキャンセルされたんだ。」
「我らがChar様に向かって、そんな失礼なインタビューをした奴は、いったいどこのどいつだ
と勝手にかんぐったり怒ったりしながらページをめくっていたら、今月号の後ろの方、それも裏表紙から数えて4枚目の位置に、その続編とやらが載っている。
「あっ、こんな隅っこにあったのか
しかし、ホンの見開き4ページの記事しかない、、、、、、、、
目次に戻って確認すると、その記事には新連載 日本のロックの夜明けというタイトルが付いていて、記事本編のサブタイトルなのだろうCharデビュー前夜エレックレコードと恐るべき子供達という大文字が踊っている。
どうやら、先月号のChar特集は、この新連載記事の大仕掛けなイントロダクションだったらしい。
ワタクシにとっては騙されたようなものだが、興味をそそる記事なのでいたしかたない。
この新連載記事自体には、Charだけを特集するという意図ではないようだが、現在の段階ではCharのデビュー前の事が書かれている。

たった4ページにスケールダウンしたとはいっても、あなどってはいけない。
今月号の記事の中で、興味深い事が2つ書かれている。


興味深い事、1つめ。

かなり前になるが、TV番組でのおしゃべりの中で、Charがこのような趣旨の発言をしているのを聞いた事がある。
Charによると、
「俺が高校生くらいの時に既にプロとしてロックを演奏していた大人のミュージシャンってのは、それまでジャズやってた人が多くて、当時のジャズばっかりしか知らなかった人がいきなりロックやっても、どうしてもジャズのノリしか出せなくてロックのビート感を表現できる人はいなかった。」
らしい。
ある日、ステージ裏で自分より年長のジャズあがりのロックギタリストに会った時に、ナマイキにも
「おじさん、ギター下手だね。」
とか言ってしまったのだそうだ。
Charが、まだアルバムデビューする前の事で、そう言われたおじさんギタリストとしては、心中穏やかであるわけが無い。(その気持ちは良~く分かる。その場でぶん殴られなかっただけでも幸運だ。)
怒りをこらえたおじさんギタリストに
「それじゃ、坊主、ここでギター弾いてみろよ
と言われて、目の前でCharが弾いてみせると、Charのテクを目の当たりにしたおじさんギタリストは、即座に降参してしまったらしい。
「坊主、俺はもう、ギター弾くのをやめた。俺の持っているギター全部お前にやるから。」
と言って、自分の楽器を全部Charに譲ってしまい、とっととギタリストとしての仕事から引退してしまったのだそうだ。

ワタクシは、この話を聞いた時、てっきり、ミュージシャンに良くあるホラ話だと思い込んでいたのだ。
だが、このエピソードは、れっきとした事実だったのだ。
というのも、Charのギターテクにショックを受けて、ギターを譲って引退してしまったというおじさんギタリスト本人が、トム・ソーヤー・ワールド(tom sawyer world)最新号の記事に登場しているのだから。
このおじさんギタリストの名誉のためにあえて名を隠すが(記事には写真入実名で出ている)、この人は、ギタリストとして引退した後、寂しく世の中から消えてしまったのかと言うと、そうではない。
後に、Charのデビューアルバムからサードアルバムまでをプロデュースした後も、各方面で成功を収める事になる。
めでたし、めでたし

1972年に発売された、ワタクシが生まれて2枚目に買ったLPレコードに、このおじさんギタリストの演奏が収録されているのも何かの縁か?
そういえば、ワタクシの手持ちのアルバムを順次アップしていくつもりで立ち上げたLIBRARYというカテゴリーも、LPレコードたった4枚分をアップしただけですっかり中断している。
やる気だけは満々なのだが、世の中、意気込みだけではなかなか上手くいかないものだ。


興味深い事2つめ。

Charがアルバムデビューする前、先ほど触れたおじさんギタリスト達が、Charをエレックレコードの仕事に担ぎ出し、そして、当時、一気にスターダムにのし上がったNSPの仕事にも担ぎ出したのだという。

NSPとCharのつながりが見えてきたところで、この記事は、次回に続くのである。
と言う事は、来月号も買わなければならないハメになったのだ