年寄りの漬物歴史散歩

 東京つけもの史 政治経済に翻弄される
漬物という食品につながるエピソ-ド

海軍は輸入缶詰、陸軍は購入

2007年06月17日 | 福神漬
海軍は輸入缶詰、陸軍は購入 田中正造全集第7巻522頁
明治29年1月24日田中正造の質問書に対しての明治政府の答弁書
 缶詰肉について海軍省は東京市の営業者買い上げをぜず、これに反して陸軍省は東京市民より買い上げをしているのは、即ち海軍糧食は現品給与なるがゆえに平時に於いて航海のために缶詰肉を使用しており,航海日数が長きわたるし、また熱帯地方を通過する場合は従来内地製造品は到底保存に耐えず、常に舶来品を購入せざるを得ず、また貯蔵品もある。ただ僅かに試験用として内地製造品を買い入れたのみである。要するに海軍において需用の缶詰肉は主として外国品を購入していて、陸軍と比較することは出来ない。

 この答弁から、日清戦争時には福神漬の缶詰が海軍船には積まれていないことがわかる。もしこの当時から海軍カレーがあったとしても福神漬が添付されていなくて沢庵が付いていただろう。なお海軍省経理学校は今の築地市場の場所にあった。
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