前参議院議員大久保勉 公式ウェブサイト

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「クロス・ボーダー埋蔵金伝説」

2007年12月28日 | Weblog
 民主党税制改革大綱が決まりました。道路特別会計の一般化、暫定税率廃止などが盛り込まれております。それらの中で課税の公平化や国際取引課税強化なども重要な項目と私は感じております。
 特に国際取引に関する課税強化は、わが国の今後の税制の課題の一つである。移転価格税制の強化・適応の透明化は、わが国の企業競争力強化と適切な租税負担の観点から研究すべきテーマの一つです。また外国税額控除制度に関しても、他先進国との比較検討で制度改革が必要と思われます。
 米国等では、タックス・ギャップの議論が議会等でも話題に上ります。タックス・ギャップとは、本来徴収すべき税収に対してどの程度徴税が取りもれているかということです。米国では、その金額が40兆円を超えているという試算もあります。日本において、タックス・ギャップがどの位あるか、早急に試算すべきです。そして適切な課税措置を行うべきではないかと考えます。
 国際税務の分野は、日進月歩で、徴税当局にも相応の対応が必要です。専門スタッフの増強・育成、組織強化等の予算上の課題も多いと思われます。しかしこの分野も国際的な競争にさらされている分野である以上、欧米先進国に劣後しないよう力を入れていく分野です。
 高齢化による社会保障費等の増加は、わが国に厳しい財政運営を強いていきます。給付と負担の均衡なしには、持続可能な社会はありえません。そこで消費税アップ等の増税が避けられないということは、合理性のある主張でありますが、その前にやるべきことは全てやった上での議論である必要があります。
 「霞ヶ関埋蔵金伝説」論争が展開されております。特別会計、独立行政法人には剰余金や無駄遣いがあるので、増税の前にそれらの資金を使うべきではないかという議論です。同じような論点として、山田洋行等の防衛商社の水増し請求を究明する「市ヶ谷埋蔵金」探索が国会で行われております。日本のタックス・ギャップも国会で徹底的に議論して、国際課税を強化することが新たな金脈を探すことになることでしょう。


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