チューリヒ、そして広島

スイス・チューリヒに住んで(た時)の雑感と帰国後のスイス関連話題。2007年4月からは広島移住。タイトルも変えました。

スイス人の信仰心

2005年02月26日 05時30分51秒 | キリスト教
今日の「20 Minuten」紙に載っていた記事。「信仰心あるスイス人:77%が神を信じている」。

Das Beste/Reader's Digest がヨーロッパ14カ国で行なったアンケートの結果によれば、スイス人の77%が神を信じているとのこと。ヨーロッパの平均は70%ですから、スイス人は平均以上といういうことになります。

ちなみに、
1位 ポーランド(97%)
2位 ポルトガル(90%)
3位 ロシア(87%)
4位 スペイン(80%)
5位 スイス(77%)
6位 フィンランド(74%)

だそうで、神信仰の薄いほうは、

3位 ベルギー(58%)
2位 オランダ(51%)
1位 チェコ(37%)

とのこと。さらに、スイス人の64%は、死後の生というものがあると信じているそうで、これも、ヨーロッパ全体の平均53%を大きく上回っています。また、何が正しく、何が誤っているかを見極めるのに宗教が必要だと考えている人は54%(ヨーロッパ平均:43%)。宗教共同体に積極的価値を認める人は61%(ヨーロッパ平均:53%)。いずれも、ヨーロッパの平均よりもかなり上を行っています。

カトリック教会はこの結果を喜んでいるとか。プロテスタント教会のスポークスマンは、スイス人の宗教心が、正教会やカトリックの影響が強い国々と近く(上の順位を見ればわかります)、プロテスタント諸国と異なっていることを興味深く思うと答えているそうです。

スイスのキリスト教関係者にとって、この数値は本当に喜ぶべきものなのかどうか、直ちには判断しかねますが(ぜひ、カトリックの州とプロテスタントの州を別々に調べてほしかった)、ヨーロッパの中でも「キリスト教」で有名な国々がいかに「非キリスト教化」されてきているかがよくわかる数値であることは確かです。神信仰の薄いほうに、ドイツやフランスの名前が挙がっていないだけでも、まだマシということなんでしょうか。マルティン・ルター先生がこの結果を見たらどう思うことか。

(冒頭の写真は、チューリヒ宗教改革のシンボルとも言うべきグロース・ミュンスター[大聖堂]の塔の上から眺めた景色。中央に見えるのは聖ペトロ教会です。)