チューリヒ、そして広島

スイス・チューリヒに住んで(た時)の雑感と帰国後のスイス関連話題。2007年4月からは広島移住。タイトルも変えました。

月曜日は幸せか?

2007年09月25日 23時00分45秒 | Weblog
前のエントリーに書いた通り、現任校では10月1日から後期が始まります。ところが、月曜に授業が入っていると...。

8日は体育の日で早くも休み。15日から3回は普通に出来ますが、11月5日はなんと創立記念日で休み。12日から6回続けてやると、もうクリスマス休暇(とは言わないか。国立だもんな)。年が明けて、1月7日はまだ冬休み。14日は成人の日で休み。で、21日がなんと最終回。

このスケジュールはすごい。9月最終週から始めている大学でも、9月24日は秋分の日の振替休日だから結局休み。

授業回数が少ないのはもちろんイヤじゃないんだけど、こうも少ないのも珍しい。事前にわかってたら、月曜日に授業を固めるんだった...なんて思ってません。ええ、絶対に。でも来年度はきちんと数えておこうっと。

はっきりしてるのは、この休日法(ハッピーマンデーとか何とかいったはず)を決めた人たちは、学校の都合をまったく考えていなかったに違いないということです。カリキュラムや授業スケジュール組んでいる人は皆困っているはず。

でもまぁ確かに、月曜1コマ目に授業が入っている場合は...幸せかも。学生のことですよ。

後期の始まり

2007年09月23日 21時10分47秒 | Weblog
最近は、後期(秋学期)の始まる日が、大学によってまちまちなようです。

僕が学生だった頃(もう20年以上前)、夏休みは7月1日からで、9月半ばまで。その後、前期の残りが少しだけ(1、2週間?)あり、引き続いて学期末試験。その後に後期が始まっていました。後期の始まりは10月1日(だったはず)。まだ教室にクーラーなど当然存在しなかった時代の話です。

その後、前期授業を7月2週目まで一気にやり、その後に学期末試験をして夏休みに突入するというシステムに変わりました。夏休みは8月初めからになりましたが(3回生や4回生になれば、試験期間は半ば休みみたいなものですが)、9月いっぱいまで休みなので、損をした気はしませんでした。前期・後期が春学期・秋学期という名称になったのはいつ頃からだったでしょうか。秋学期は1月下旬まで授業。2月初旬の入試期間を挟んで、2月後半が学期末試験でした。

ところが母校=前任校では数年前から、秋学期の始まりを1週間繰り上げ、9月最終週からにしました。その分、秋学期の終わりも繰り上がります。1月は1週間だけ授業をやって、その後すぐ学期末試験。1月中に全てを終らせようという魂胆です。

こうなると、学生にとっては、2月と3月はまるまる休みですから、つまりは、夏休みよりも春休みのほうが長いという現象が起こったわけです。教員(の一部)は、入試期間も忙しく、その後も、年度の節目が近づくせいで会議の類も増えますから、ちっとも「休み」の感じはしませんが。

この背後には、就職活動の期間に授業や試験を入れないようにしようという、大学の会社(社会ではない!)迎合的姿勢があるわけでしょう。就職活動期間のパターンがもし変われば、また授業スケジュールをいじらねばならないことになるはずですから、何とも愚かな話だと思うのですが。しかし、おそらくその理由で、9月後半や下旬から後期を始めるようになった大学は結構たくさんあるのではないかと想像します。

そして今の大学。久しぶりに、10月1日始まりというスケジュールを見ました。もちろん、会社の就職活動などには迎合しないという立派な姿勢から出ているのではなく、まだその需要や圧力がないだけの話なんでしょう。

しかし、9月最終週始まりに慣れかかっていた身には、始まりが1週間遅くなっただけで、ずいぶんと夏休みが長く感じられるものです。いい加減に授業がしたくなった...などとは夢にも思いませんが。

ペーパーナイフがない

2007年09月20日 09時47分39秒 | Weblog
大学所蔵の本を借りたら、久しぶりに、頁が切ってないものに出くわしました。

フランスの本にはよくあると聞きますが、今回の本はドイツで1975年に出版されています(FRLANT と言えば、わかる人にはわかるはず。この叢書には珍しく?ペーパーバックのような体裁です)。

ほぼ全頁にわたって(260頁強)頁がつながったまま。困ったことに、ペーパーナイフがありません。仕方ないから、手持ちのカッターでおそるおそる少しずつ切ってますが、能率の悪いこと。

こういう場合、必要と思える個所だけ切ればいいのか、それとも全体を一応切ってあげるべきなのか、悩んでしまいます。

英語の方が安い

2007年09月16日 19時01分58秒 | Weblog
用があって、『新約聖書神学辞典』(Theologisches Woerterbuch zum Neuen Testament) の「カリスマ」の項目を読んでいました。そこで思ったこと。

この ThWNT には廉価版 (Studienausgabe) があって(僕の所有しているのは父譲りのハードカバー)、360ユーロで手に入るようです。5万7600円くらいでしょうか。ところがこれが英語版 (Theological Dictionary of the New Testament) だと150ドルもしないとのこと(1万7300円くらい)。(英語版にはCD-ROMもあったような。)

『新約聖書釈義事典』の場合も似たようなものです。ドイツ語版 (Exegetisches Woerterbuch zum Neuen Testament) は、ペーパーバック版(僕はこれを持っています)で1冊49ユーロ(約7800円。3巻セットです)。しかし英語訳のもの (Exegetical Dictionary of the New Testament) だと1冊50ドル(5800円)が定価ですが、きっともっと安売りされていることでしょう(英語の本はしばしば割引で売られてますから)。

ひどいのは、この日本語版。『ギリシア語新約聖書釈義事典』は1冊がなんと4万4100円。3巻まとめて買えば...! いくらなんでも無茶苦茶な値段設定だと思うのですが。

でも、もっとびっくりするのは、『旧約聖書神学事典』の場合です。ドイツ語版だと1巻が250~300ユーロくらいなのに、英語版だと1巻65ドルくらいで済んでしまう。

ドイツ語が原書な事典が、英語版で買った方が安く入手できてしまうというのは、市場原理のなせるわざとはいえ、ヘンな気がします。

ついで:日本人が日本語で書いている論文で『新約聖書神学事典』が英語版で引用(ないし参照指示)されているのを時々見かけますが、なんとなくおかしな感じがするのは、ドイツ語圏に留学した人間の歪みなのでしょうかね。

学期の呼び方

2007年09月14日 22時50分50秒 | Weblog
以前にも似たエントリーを書いた記憶がありますが、まぁいいでしょう。
お宅の大学では、学期をどう呼んでますか?

ICUみたいに3学期制のところは別として、1年を2学期に分けている大半の大学では、「前期」「後期」とか「春学期」「秋学期」なんてのが一般的でしょうか(現任校は前者、前任校は昔前者、今後者です)。

スイスに留学したとき、「冬学期」「夏学期」と呼ばれているのを知って、面白く思いました。「冬学期」はまぁいいでしょう。しかし、「夏学期」ってのはちと実情に合わない感じがするからです。4月に始まって7月半ばに終ってしまう学期は、スイスではまだ「夏」を感じさせてはくれません。

ところが、ベルン大学の学事暦を見ていたら、なんと2007年度(つまり2007年の秋)から「秋学期」「春学期」という名称に変わっているではありませんか。チューリヒ大学も同じでした。

念のため、ハイデルベルク大学のものを見たら、「冬学期」「夏学期」のままだったので、どうもスイスだけの措置みたいです。

どうやら、学期開始がひと月ほど前にずれたことと関係があるみたいです。9月下旬から始まってクリスマス前に終る学期はさすがに「冬」学期とは呼びにくいし、2月中旬から5月末までの学期を「夏」と呼ぶのにも無理があるってことでしょう。

学期をこんなに前倒ししたのは、おそらくアメリカの学期に合わせたせいでしょう。「学士」「修士」「博士」の3段階にコースを無理矢理分けたボローニャ宣言のさらなる展開ってことなんでしょう。そこまでアメリカに合わせる意味って...。これが「国際性」ってことなんでしょうかね。

日本人の名前

2007年09月12日 10時11分11秒 | Weblog
サッカーの3大陸大会で、日本がスイスに逆転勝ちしたようですね。

面白かったのは、その様子を伝えるスイスの新聞「20 Minuten」の記事本文中に登場する日本人選手の名前。

Kisho Yano、Kengo Nakamura、Marcus TulioTanaka はたぶんOK。
でも、
Daisuke Mtsui(睦井さんですか?)
Shinsuke Nakamura(中村シンスケ?)
はまずいのでは?

一緒に載ってたメンバー表にはちゃんと記載されていたから、記者の打ち間違いなんだろうとは思うけど、やっぱり日本人の名前ってこういう扱いを--この有名人たちですら--受けるんだなぁと思ってしまいました。

有名人だからこの程度で済んでいるのかも。でも、きっと発音させたらもっと無茶苦茶なんだろな。「カワグチ」なんてスイス人はどう発音してんだろう。

(メンバー表:20Minutenからの転載です)
Japan: Kawaguchi; Kaji, Nakazawa, Marcus Tulio Tanaka, Komano; Suzuki, Inamoto; Shunsuke Nakamura (91. Kengo Nakamura), Endo (87. Sato), Matsui (71. Yamagishi); Maki (80. Yano).

僕もむかし、「チュイ」さんとか「ハーイ、マヌーバ!」なんて呼ばれたことがあったな。


えふえそ、ふいりぴ、ふいれもん

2007年09月11日 22時05分37秒 | Weblog
前のエントリーで、「エフェソ書」と書いていて思い出したこと。

口語訳聖書で「エペソ」「ピリピ」「ピレモン」となっていたのが、新共同訳聖書で「エフェソ」「フィリピ」「フィレモン」となったとき、違和感を感じませんでしたか(え? 子どもの頃から新共同訳だった? そういう人は以下は読まなくて結構)。

パピプペポもおそらく外来語を表記するためのものなんだろうけど、日本語の発音としてもかなり定着しています(「パンツ」「パイプ」とかは誰でも言えるでしょう)。でも、「フィ」とか「フェ」となるとちょっと違う。基本的にFの発音(唇を噛むやつ)ができないととても発音しにくい。「フ」をHUと発音すると、「エフエソ」とか「フイリピ」となってしまう(カメラの「ふいるむ」っていうのと同じですね)。

日本人は英語を義務教育で習っているから「フィ」「フェ」って言えるはず、という前提なんですかね。全国のクリスチャンは、老若男女を問わず(もちろん英語をまだ習っていないはずの小学生も含めて)、唇を噛んで「エフェソ」って言ってるのだろうか。お宅の教会ではどうですか?

最近は大勢に負けて「フィリピ」とか「エフェソ」って言ったり書いたりするようになってしまいましたが、何となく違和感が今でも残るんですね。

高い専門書も困る

2007年09月10日 22時31分51秒 | Weblog
分厚い専門書は読むのに困りますが、高い専門書は買うのに困ります。

ドイツから出版される博士論文には、1冊1万円以上なんてのが珍しくありません。先日(泣く泣く)購入した、テュービンゲンの出版社から出ている博士論文(エフェソ書簡についてのもの)は49ユーロ。昨今のユーロ高も手伝って、納入価格は1万130円。索引まで入れて320頁だったから、1頁あたり32円弱ってことになりますね。ハードカバーになると、2万円、下手すると3万円なんてのにもお目にかかったりします。こうなるともう、個人での購入はほぼ不可能。

買ったはいいが、読むべき個所があまりなかったとか、中身が下らなかった、なんてことになると悲劇(結構あるケース)。ある日、本棚に並ぶ本を眺めながら、これ全部買わずにおいたら、どれだけお金が貯まったんだろう、なんて考えてしまいました。大半は研究費で買ったものだから意味ないんですけど。ダンボール130箱分でしたから、相当な金額になるはず。

ムダにしたくなかったらさっさと読め、って?

デンナー、ミグロの資本下に

2007年09月06日 22時11分37秒 | Weblog
久しぶりにスイス関係の話。

スイス在住の折には随分とお世話になったディスカウントスーパーデンナーが、スイス最大のスーパーミグロの資本下に入るそうです。

最近は再び、ドイツ語の練習のために iPod でスイスラジオDRSのニュース番組 Heute Morgen を聴くようになったのですが、このニュースを聴いて「へぇー」っと思ったので、スイスの無料新聞20Minutenのサイトで一応確認して(すぐにリンクは切れると思います)みました。

ただし、デンナーがなくなるわけではなく、デンナーはデンナーのまま営業し続けるようにと公正取引委員会から命じられたそうです。またミグロは、今後7年間は他の同業者を買収することを禁じられたとのこと。消費者の利益を考えてのことだそうですが、そりゃそうでしょうね。デンナーで買ったほうが安いものってたくさんあるもの。

(写真は、20Minuten の上記サイトから拝借しました。)

プチビスケット

2007年09月03日 21時30分53秒 | Weblog
何人かの方々から「気になる」とのご指摘があったので、紹介しましょう。

これが僕の研究室定番おやつ「プチビスケット」です。生協で税込み105円。
甘さ控え目で、日本茶とも紅茶ともコーヒーとも合う。
しかも、なぜか食べても食べても袋がカラにならない。
英字ビスケットも売ってるんだけど、不思議と手が伸びるのはいつもこれなんですね。

西2と呼ばれている購買部でいつも買ってます。この店、パン類の品揃えがもう一つ。
それと書籍が貧弱。いくつかの購買部に分かれてるから仕方ない面もありますけど。