チューリヒ、そして広島

スイス・チューリヒに住んで(た時)の雑感と帰国後のスイス関連話題。2007年4月からは広島移住。タイトルも変えました。

久しぶりのフラワーフェスティバル

2024年05月04日 18時18分29秒 | Weblog
ひろしまフラワーフェスティバル、2020年はコロナ禍で中止、21、22年は規模縮小開催、そして去年はG7サミットのせいで6月に追いやられるという災難続きだったが、ついに今年は久しぶりのゴールデンウィーク通常開催。

3日間を通して天気も良いとのこと。初日の夕方に少し覗いてきた。晴れて気温も上がったので、歩いていると暑かった。思わずビールを買って飲もうかと思ったくらい。









ビールは我慢して、ケバブサンドを購入。かぶりついてから慌てて写真を撮ったので、包み紙の方にピントが合ってしまった。


初日は、歴代2位の75万2000人の来場者だったそうな(中国新聞デジタルによる)。3日は良いところなくベイスターズに負けたカープも、4日は逆転勝ち。マツダスタジアムも盛り上がっているようで何より。

高野で食ったかの〜?

2023年10月31日 22時28分37秒 | Weblog
今年も、リンゴの季節がやってきた。

リンゴと言えば高野である。広島県最北端の町、高野についてはすでに何度か書いた。

高野には行ったかの〜?」(2013年9月28日)
高野でりんご三昧」(2015年10月26日)
道の駅めぐり」(2016年10月10日)

今年も満を持して、土曜の朝から我々夫婦は車で一路、北東へと向かった。


(地図の右上が高野)

車は県道37号を北へとひた走る。途中で、農家直売の野菜のお店に立ち寄り、かぼちゃや柿などを買い込む。

三次へと近づく頃に現れるのは、「ふみちゃん家のたまご」の自動販売機。



この自販機は、いつも色々と面白いポップが置かれているので、それも楽しめる。思い切って20個買った。「ふみちゃん家のたまご」を買ったからには、卵かけご飯に励まねば。



さらにもう少し行くと、農家の軒先で大きな梨を売っている。これも二つほど購入。とても一度で1個は食べられない大きさ。



三次を通り過ぎ、松江自動車道に入ってしばらく走ると、高野ICが見えてくる。そこで降りるとすぐ右手に「道の駅たかの」がある。広島市内からだと2時間半くらいかかるので、朝9時半ごろ自宅を出た我々はお腹も空いている。だがここは我慢で、まずは通称「アップルロード」へ向かう。

そこには、赤く実ったリンゴの木と、直売のお店がズラリ並んでいる。





リンゴと、葡萄(がまだあった)を買い込んだ後は、「道の駅」へ戻って昼食。



予想通り、カフェレストラン「そらら」ではランチバイキングをやっているではないか。




外にもテーブルがあったが、この日は少々風があって寒かったので、みんな屋内で食べていた。






(いずれも「そらら」のホームページより拝借)

前回は、攻略法を誤って、最初に並んでいるサラダ類を食べすぎた。そのせいで、お腹がはち切れるかと思うほどの苦しい目を見たわけだが、その失敗から今回は学んでいる。少しずつ皿に乗せ、慎重に食べていく。だがそれでも品数の多さに圧倒され、地元産の野菜をふんだんに使った野菜料理や天ぷらだけでなく、栗ご飯やスパゲティ、ピッツァ、さらにはカレーまで取ってしまうと、やはり満腹になることは避けられない。それでもスイーツはしっかり食べて、お代わりもした。明らかに食い過ぎで、この日はやっぱり夕食不要だった。

高野からの帰り道は、国道54号を南へ下り、途中で安芸高田市の「道の駅 三矢の里あきたかた」に立ち寄る。古代米の入った「縄文あいす」が目当てである。


(「道の駅 三矢の里あきたかた」のHPより拝借)

ふと見ると、人だかりがしており、結構な賑わいが。サンフレッチェ広島のゲームのパブリックビューイングであった。後半に広島がゴールを決めると、ひときわ大きな歓声が上がっていた。食べ物やビールも売られていたのだが、ビールを飲んだ人たちは、「道の駅」からどうやって帰ったのだろうか。






『牧会書簡』(現代新約注解全書、新教出版社、2023年)刊行

2023年10月12日 22時15分10秒 | Weblog
拙著『牧会書簡』が9月30日付で刊行されました。叢書「現代新約注解全書」の最新刊です。

パウロが弟子のテモテとテトスに宛てて書いたという体裁をとる3通の手紙は、「牧会書簡」と総称されます。教会をどう「治める」かを指示する内容が主題となっているからですが、厳密に言えば、この呼称は第一テモテ書簡とテトス書簡には当てはまりますが、パウロの遺訓のような形式をとる第二テモテ書簡はやや色合いが異なります。

3通の手紙が、パウロ自身の手になるものではなく、パウロの死後にその名前を借りて書かれた偽名書簡であることは、今日多くの研究者が認めており、私もその立場から注解を試みています。パウロ亡き後のキリスト教がどのような課題に直面し、その課題をどのように克服しようとしたのか、その克服の仕方は果たして良かったのか、といった視点からこの3通を読んでいくことで、現代のキリスト教が抱える課題もまた見えてくるように思います。

定価9000円(+税)は高いのですが、759頁もあるので、250頁で3000円(という、キリスト教書籍によくある価格)の本3冊分だと思っていただければ幸いです。注解書なので、必要な箇所を集中的に読むということが可能です(もっとも、一つの段落は通して読んでいただいた方がわかりやすいとは思います)。

このように分厚い注解書になった理由を「あとがき」に記しました。新教出版社の同意を得て、ここにその部分を掲載します。




書誌情報:辻 学『牧会書簡』現代新約注解全書(新教出版社、2023年9月)。ISBN 978-4-400-11171-9


出版社の紹介ページおよびネットでのお求めはこちら


芸北ぞうさんカフェ

2023年10月09日 21時13分29秒 | Weblog
連休最終日、北広島町へリンゴを買いに出かけました。

リンゴを買った農園のすぐ近くに「ぞうさんカフェ」なるお店があるのを見つけた我々は、そこでお昼を食べることに(ゆラこ先生はテレビで、宇宙博士・井筒智彦氏がこのお店のことを紹介していたので知っていたそうです。Facebookはこちら)。

お店に入ると、なにやら変わった雰囲気。まるで異空間に迷い込んだような感じです。カフェのようなレストランのような、アジアのようなヨーロッパのような、不思議な空間ですが、あえてコンセプトを絞っていないとか。



お店の中にはステージがあるのですが、音響設備も照明もきちんとしており、なかなか本格的です。ライブハウスとしての営業もあるようです。「オープンマイクフェスティバル」なる催しが定期的に行われているとのこと。



このお店、なんと出版社もやっているそうで、お店には出版物がずらり。養老孟司の本を出しているのにはちょっとびっくりしました。



出版物一覧です(お店のウェブサイトから)


お昼に我々がいただいたのは、スリランカカレーと肉うどん。どちらもなかなかの美味ですが、スパイスの効いたスリランカカレーは、どういう中身なのか説明を訊けばよかったです。

そのカレー(大盛り)。


肉うどん。


これだけで十分お腹いっぱいだったのですが、ゆラこ先生が、メニューにあった「りんごピッツァ」が気になって仕方がない。で、注文してみることに。



これが意外にデカくて、見た瞬間は「うわ〜」と思いましたが、リンゴの甘みと、上にかかったチーズがよく合って、次々に口へ運べます。大きめのカップにたっぷり入った自家焙煎のコーヒーと一緒にいただくとさらに美味しい。



近くまで行かれたらぜひ一度。


学会で上京

2023年09月11日 17時13分11秒 | Weblog
今年の日本新約学会2023年度第63回学術大会は9月8日(金)〜9日(土)、東京基督教大学を会場に行われました。

東京基督教大学は、以前は都内にありましたが、現在は千葉県印西市にキャンパスを持っています。前泊ということで、7日(木)の午後に出発。まずは広島から新幹線で3時間半。品川で降り、京急のアクセス特急成田空港行きに乗り換えます。

品川から(いや、そもそもか?)京急に乗るのは初めて。ちょっとしたおのぼりさん気分です。乗り換え時間に余裕があったので、駅や電車の写真なんか撮ってしまいました。

 

京急に乗ったはずなのに、電車は都営浅草線、京成押上線、京成本線、京成成田スカイアクセス線に入って行きます。乗っていても別に気付きませんが。1時間ほどで目的地の千葉ニュータウン中央駅に到着。広島から全部で5時間10分かかりました。駅前のホテルに投宿です。学会から紹介されたホテルでもあり、同宿の仲間に何人も遭ったので、夕食をご一緒しました。

翌日はいよいよ大会初日。ところが、この日は台風が関東を直撃。朝早くからものすごい雨と風です。タクシー乗り場はホテルから数分のところにあったのですが、そこまで行くだけで足元がすっかり濡れてしまいました。運良く止まっていたタクシーに仲間と分乗し、いよいよ東京基督教大学へ。

 

会場は大学チャペル。磯崎新氏設計のチャペルは、意図的に「中心のない」空間を作り出しており、「これは一つの中心を持たない、ポストモダンと言われる現代世界を表現しています。そのような不完全で、中心のない空間を造ることで、「『神のことば』が語られること」がチャペルの中心であることを表しています。同時に、この世界でどのように「神のことば」を語るのか、と、ここに集う者たちに問いかけます」とのこと(大学ウェブサイトからの引用)。マルク・ガルニエ氏製作の見事なパイプオルガンともども、まるで西欧のモダンな礼拝堂の中にいるかのような感覚にとらわれます。ここで2日間、研究発表会とシンポジウム(今年の主題は贖罪論)を行うことができ、大変恵まれた時間でした。理事長・学園長の朝岡勝先生、学長の山口陽一先生はじめ、スタッフの皆さんの親切な、行き届いたおもてなしにも心打たれました。

  

チャペル入口(内側)の上には聖書の言葉(マルコ16章15節「それから、イエスは言われた。『全世界に行って、すべての造られたものに福音を宣べ伝えなさい。』」新共同訳)のギリシア語文を記したステンドグラスが。



チャペルを一歩出ると正面には、申命記6章4節の言葉がヘブライ語と日本語で刻まれています。常に聖書の言葉と向き合う環境が作られていることに大変感銘を受けました。



初日の夕方からは天気も回復し、2日目の午後は日差しで暑いくらいになったチャペルの中で、贖罪論をめぐって熱い討議が交わされました。シンポジウムの司会を仰せつかっていた身としては、良い議論の時間となったことに安堵の思いでいっぱいです。

東京基督教大学の皆さま、ありがとうございました。