チューリヒ、そして広島

スイス・チューリヒに住んで(た時)の雑感と帰国後のスイス関連話題。2007年4月からは広島移住。タイトルも変えました。

なが~い半日

2008年02月26日 22時20分40秒 | Weblog
25日(月)は国公立の個別入試(いわゆる2次試験)前期日程の試験日でした。ということで、試験監督にかり出されてきました。入試監督といえば2月第1週と相場が決まっていた大学にずっといましたから、今頃試験監督が当たると、なんか損した気分です(2月第1週は何もしてなかったけど)。

総合科学部というのは、文系と理系が同居しているので、入試はそれぞれ別に行われます。理系は朝早くから始まって、2時半頃終了。逆に文系は12時始まりで夕方5時20分まで。文系の監督に当たっていた私は、集合時間が遅くて助かりましたが、帰る頃には西の空に太陽が沈んでいました。

試験は2科目。小論文と外国語です。なんと小論文は2時間半、外国語は2時間。それだけの時間、教室に拘束されるのは何と辛いことか。試験を受けている人たちのほうがもちろん大変でしょうが、することもなく(なくはないけど)教室で一緒に過ごすというのもなかなかの試練です。動き回ると受験生から苦情が出かねないし(過去に出た例があるそうな)、じっとしていると、午後の早い時間なんて、睡魔との闘いがタイヘン。これまで100分以上の試験監督はやったことがなかったので、どうなることかと思いました。何もしないのに疲れるなんておかしいけど、やっぱり疲れます。

ふと受験生を見ると、時計を二つ置いている人が何人かいます。一つ故障したときのための予防でしょう。だけど気になって仕方ありません。二つの時計が違う時刻を指したとき、この人はどっちを信用するのだろう、と。

そうかと思うと、時計が壊れたので貸してくれ、と申し出てきた女子高生が一人。一緒に監督をしていた教授が親切にも自分の時計を貸してあげていました。(その時計は時間が合っていたのでしょうか?)

監督にあたった部屋には、受験生は60人しかいません。が監督者は3名。全部教員です。前任校では、監督者全員が教員、なんて危ない措置はとっていなかったので(必ず職員や補佐がついていた)、なんだか心配になってきました。が、非常に優秀でてきぱきとした若手教員が一人入っていたので無事最後までお務めできました。途中で、気分が悪くなって退室した受験生が一人いましたが、それも、この若手同僚のおかげでうまく対応。事なきを得ました。

試験場に行ってから知ったのですが、この部屋の監督者代表は私だったのです。一番年輩者でもなく、一番勤務歴が長いわけでもない人間を代表にあてるなんて、どうにかしてます。この大学。



広島でミュエッスリ

2008年02月23日 13時30分32秒 | Weblog
22日にグランドオープンしたショッピングセンター「ゆめタウン広島」。開店初日からものすごい混雑です。

その1階にあるのが「カルディコーヒーファーム」というお店。コーヒー豆と輸入食品を扱っています。商品を何気なく見て回っていると、そこで思わずスイスに再会。

ミュースリ(オートミールをベースにして、色々な穀物や、ドライフルーツ、ナッツなどを混ぜたもの)は、スイスに住んでいた時よく朝飯に食べていた懐かしい食べ物です。ドイツ語ではMüsliと書きますが、スイスドイツ語ではMüesliと綴って「ミュッスリ」のように発音します。商品にも実際、そう表記されています(下記 Familia のリンクご参照)。

その「ミュッスリ」をこのお店で見つけたからびっくり。棚には、ファミリアのミュエッスリが数種類置かれていたほか、オーストリアやドイツのMüsli、フランスのMuesliってのもありました。

1袋800円を超えるので、ちょっと高いんですが、そのうち買うような気がします。思い出の食べ物だから。

カードはA6

2008年02月21日 23時54分29秒 | Weblog
読書のメモや抜き書きなどにカードを使っている人は多いと思いますが(パソコンでやっているという人は別にして)、どういうサイズをお使いでしょうか。

僕は、大学院生の頃はB6カードを使っていました。中学校で研究用カードの使い方を習った(『知的生産の技術』だったかな。京大式カードと呼ばれるものです)ので、それを大学・大学院でも用いていたわけです(今から考えれば、結構高等なことを中学生に教えてくれたものです。読書の授業でした)。

しかし、留学時からサイズはA6に変わりました。理由は、留学先ではB6というサイズが売られていなかったことです。ノートにしても、B5サイズなんてのはなくて、ほとんどA4。ですから、カードもA6ばかりでした。

ところが、使い始めてみると、これがなかなか便利。B6よりひと回り小さいから、机の上での処理が楽です。情報量も、1枚に書き留めておきたいくらいの分量がちょうど収まります。B6だと少し書き過ぎてしまう感じでした。1枚分にさっと目を通すのが、A6だと容易です。とくに外国語文章の抜き書きの場合など。また、ボックスに入れて収納する際にも、当然ながらB6カードより場所を取りません。A6とB6のカードを並べてみると、なんとなくB6が野暮ったく見えるから不思議。

前任校には、文具などの購買部が二つあり、所属学部に近いほうの購買部でこのA6サイズのカードを扱ってくれていたものですから、帰国して就職してからもずっとこのサイズで通してきました。

困ったのは、現任校の購買部にこれがないということです。キャンパスに購買部は複数存在するので、もしかすると別のところにあるのかもしれませんが、なにせ広大の広大なキャンパスですから、探しにいって空振りだったら悲しい(予め電話して聞けばいいと言えばそれまでですが)。

仕方ないので、前任校で購入した残部をちまちまと使う一方、街の電器店の文具コーナー(がなぜかある)で発見した、A6サイズのメモ帳(うまい具合に5ミリの方眼罫が入っているので書きやすい)を買って使っています。100枚で80円という安さも魅力。ちなみにmarumanの製品です。メモ帳形式なので、持ち運びも簡単。ちょっと紙が薄いけど、不自由するほどでもなし。なかなかいい感じです。

ダブって買っちゃった

2008年02月19日 17時56分47秒 | Weblog
「買っちゃった」は決して広島言葉の「しちゃった」ではありません。
本当に「してしまった」の後悔です。

自宅の机で論文書きの作業中。積んであった本の山から1冊取り出して机上で開き、ふむふむと眺めた後、開いたまま右上に置きました。後でもう1回見るだろうと思って。

ふと左側の棚に並べた本に目をやると...あれ、この本、片付けたんだっけ? と右上に目を向けると、確かに同じ本が。

今はじめて気づいたのです。2冊ダブって買っていたことに。しかもそれがわからず、今の今まで2冊同時に手元で使っていたことに。あらららら。

同じ本を2冊持つということは、ままあります。すぐに参照できるようにしておかないといけないテキストや辞書の類がそれに当たります。これらは、職場と自宅に置くため、意図的に2冊持っているケースです。もちろんそれ自体贅沢なので、給料をもらう身になってからの話です。

また、購入した後に、著者から頂戴したため、結果的に2冊になったという場合もあります。返品すると本屋さんがかわいそうなので(返品を受け付けてはくれるんだけど)ついそのままというケース。これも贅沢ではあるので、給料をもらう身になってからの話。後で誰かに1冊あげた、という場合もあります。

悲しいのは今回のような、一度買ったことを忘れていて再度注文してしまった場合です。しかも今回は、どうやら7000円くらいする本(注解書)ということが判明。これはイタい。普段から気をつけてはいるのですが、カタログや書評を見て、あわてて注文した場合に起こります。

この愚を犯してしまう要因は二つ。整理が悪いってことと、買った後に活用してなかったってこと(だから、買ったこと自体を忘れてしまう)。つまり研究活動の怠慢によるわけですね。それにしても、買ってから何年も経ってはじめて気づくとは。しかも、手元に同時2冊あることにずっと気づかなかったとは。信じられないお粗末さです。

悲しいかな、この種の「ダブり」は他にもあります。しかも、ちょっと他人にはあげられないような特殊な本ばかり。

蔵書目録を作れば解決するのでしょうが、とても今からそんなことをやる気は起こりません。西宮から広島に移した本は、ダンボールに130箱あったのですから。それを記録していくなんて。アルバイトでも雇わねばとても出来ません。

ダブって持っても困らないのは聖書くらいのもんでしょうか。これは「ダブり」なんてもんじゃなくて、何十冊あるかわからないけど。神の言葉は「遍在」します。

餃子焼く

2008年02月16日 18時27分26秒 | Weblog
皮が売り切れで断念した餃子のリベンジを果たすべく、材料を揃え、一家総出で包み、ついにたどり着きました。

tsujigaku家の餃子はホットプレートで一気に焼きます(そうしている家は多いでしょう)。こうしないと、4人でいっせいに食べますからすぐなくなってしまう。

2歳のときから包みを手伝っているムスメは手馴れたもの。家事参加率最低のムスコが包んだ餃子はすぐわかる。だって中身がはみ出しそうなくらい詰め込んだ、メタボ体質の餃子になるんですから。

底面に焼き色がついた後、水を加えて蒸し焼きに。冒頭の写真は、蓋を取ったばかりのところです。この段階ではまだ餃子はふにゃふにゃ。でも僕は、このふにゃふにゃ状態が好きなので、まだ水分が飛びきっていないこの段階で一気に食べ始めます。嫁さんに言わすとそれは邪道らしいけど(いつもイヤそうな顔をされます)。

水分が飛んだ後、お皿に盛って、はいどうぞ。

熱々の餃子を頬張った後に喉を通るビールのおいしいこと。

今どきのお役所

2008年02月15日 18時29分53秒 | Weblog
広島人は親切だという話を、あちこちで言ったり書いたりしているわけですが(授業でもそれを言ったら、「広島人としてとても嬉しいです」と御礼のコメントをもらってしまいました)、それを一番感じるのはお役所です。意外だから余計にそう感じるんでしょうけど。

引越しに伴って、区役所やら法務局やら、はたまた税務署やらによく行きました。しかし、どこでも係の人が見せる、驚くまでの対応の良さ。特段の便宜を図ってくれるというわけではないのですが(ま、そりゃそうでしょう)、話し方や態度が無茶苦茶丁寧。税務署で「いらっしゃいませ」と頭を下げられた妻はいたく驚いておりました。そりゃ、やり過ぎじゃないかと思うんだけど。ま、高い税金徴収するんだから、そのくらい低姿勢でいてもらってもいいかという気もしなくはないです。

このお役所対応(といえば悪い意味合いになるはずですが)は果たして広島市だけの現象なのか、それとも、ちょっと考えにくいけど、大阪なんかでもそうなのか、気になるところです。

役所までがそんな丁寧な姿勢をとるようになったら、窓口の対応が悪いと非難されるのはそのうち大学だけになっちゃうかも。(あ、広島大学ではまだそんな応対を受けたことはありません。学生さんがどう感じているかはまだ知りませんが。ついでに言うと、前任校の所属学部も窓口対応は親切でした。そうじゃない部署がある、という話はちょくちょく耳にしましたが。)

しちゃった? 大丈夫ですよ~

2008年02月11日 18時28分56秒 | Weblog
広島言葉といえば、「広島へ来てみんさい」とか「たいぎぃ」(わずらわしいといった意味)なんていうのがすぐ思い浮かびますが、何度聞いてもドキッとするのがタイトルに挙げた「しちゃった」です。

役所や銀行などで書類を書いているとき、
「あ、そこも記入しちゃったですか?」
と言われたら、「え? 記入しちゃダメだったの?」と思いませんか? 実際、「あ、まずかったですか?」と聞き返したことも。

すると、
「大丈夫ですよ~」と優しい返答。

広島言葉の「~ちゃった」は「られた」の意で、尊敬を表します。「先生が来ちゃった」といった具合。だから、「そこも記入していただけましたか」ぐらいの意味で言われているんですが、何度聞いても一瞬ドキッとします。

「大丈夫ですよ~」もよく耳にします。「別にいいんです」「かまいません」くらいの軽い意味のはずなんだけど、すごく大袈裟に響きます。何か、とてつもない失敗をしたのを慰めてもらっているような。

まだまだ広島言葉には慣れません。わしら関西じゃけん。

餃子売り切れ

2008年02月10日 18時24分19秒 | Weblog
今や全国ニュースのトップで扱われる冷凍餃子問題。日本と中国の国交問題にまで発展しかねない勢いです。

スーパーの冷凍食品コーナーで冷凍餃子を見ると一瞬ドッキリ。「餃子」と見るだけでためらってしまう今日この頃。ところが、その影響は意外なところに現れていました。

今夜は餃子を作ろうと、スーパーに買物に出かけた日曜の夕方。なんと、餃子の皮がないのです。妻が係員に尋ねると、在庫もなく、メーカーも品切れ状態だとのこと。

あまりにテレビで「餃子」「餃子」と連呼されるものだから、なんとなく餃子が食べたくなった、という人が増えたのではないでしょうか。これまで冷凍餃子で済ませていた人が手作りに目覚めた、ということもなくはないでしょうが、きっと、餃子を食べたいという心理をニュースが誘発したに違いありません。つまり、NHKをはじめとするテレビ局が、餃子の宣伝をする格好になったわけです。餃子の皮を作っているメーカーはきっと売り上げ倍増なはず。

冷凍餃子の人気はがた落ちしたが、餃子そのものの人気は上がったという皮肉な状態。おかげで今夜、我が家は餃子を断念するハメになりましたとさ。仕方ないので今夜はお鍋。今年流行っているというカレー鍋にチャレンジです。

電車でお勉強

2008年02月09日 00時05分12秒 | Weblog
前任校では徒歩10分だった通勤時間が一気に10倍近くなったので、相変わらず辟易しているのですが、悪いことばかりではないと時々思えます。本や論文コピーを電車の中で読めるからです。

といっても、広島駅と、大学最寄り駅の西条は快速で20数分、鈍行だと40分ですから、大した時間ではありません。それにたいていは睡眠不足を補う貴重な時間として利用されています。が、眠たくない場合は、本や文献を読むくらいしかすることがありません。それで、この時間を利用して、論文コピーを読むということをよくするようになりました。日本語のものなら楽々ですが、外国語のものでも、10数頁のものなら、鈍行の中で読み切れる場合もあります。こういう論文って、いざ机に向かうとなぜかなかなか読まずに後回しになってしまったりします。前任校時代にコピーは取ったものの、そのまま放ったらかしになっていた論文をこうして今せっせと「消化」しているわけです。(中には、コピーを取ったことを忘れていて、文献カードをめくってみて初めて、自分がその論文を持っていることに気づいた、なんてものもあります。)

難点は、読書カードが書けないこと。仕方ないので、蛍光ペンや鉛筆で線を引いたり書き込みをしておいて、家に帰ってからカードを書くことにしています(が、それを忘れてしまうことも)。それと、電車で座れることが大前提なのですが、不思議とこれまで、電車で全然座れなかったということが一度もなかったので(田舎路線!)、その点は何とかクリアしています。

お勉強の時間にもなっていると思えば、通勤時間もまぁムダばかりとは言えません。駅と自宅の間の徒歩30分はちょうど良いウォーキングだし。最近は、バスで読書しても車酔いしなくなったので、西条と大学の間で乗るバスの15分間も勉強時間に充てられるようになりました。

だからといって、通勤時間が好きなわけでは決してありませんが。

豆合戦

2008年02月05日 09時39分05秒 | Weblog
節分に豆まきをされたお宅は、クリスチャンでも多々あったことと思います。鬼は信じてなくても(「泣いた赤鬼」の話を思い出すので、「鬼」というと可哀想なイメージです)、豆まきは日本の風習ってことで。僕も子どもの頃、教会で豆を撒きました。

豆まきで困るのは後の掃除。数日経ってから、部屋の隅から豆粒が……ということになります。

そこで考案されたのでしょう。袋入りの福豆(写真)。今年はこれを活用することに。これなら後の掃除も簡単です。

難点は、投げつけられると痛いということ。何しろ、塊で飛んでくるので、顔にでも当たると結構な痛さです。

我が家では、いい年していまだに鬼役をやらされてる私。ムスコとムスメはここぞとばかりに全力投球、いや全力投豆。とくにムスコからは、日ごろ虐げられている恨みを晴らそうという意図さえ感じられるほど。

逆切れした鬼は、落ちた豆袋を集めてムスコに投げ返し始めました。しまいに雪合戦ならぬ豆合戦となり、だんだん鬼が優勢に。袋の中の豆は粉々。

なんとも大人気ない豆まきとなりましたとサ。めでたし、めでたし。