チューリヒ、そして広島

スイス・チューリヒに住んで(た時)の雑感と帰国後のスイス関連話題。2007年4月からは広島移住。タイトルも変えました。

神戸に行くあなたへ

2009年12月28日 11時04分36秒 | Weblog
学生さんの中に、この冬休み、神戸に遊びに行くという人が。そんなあなたに、神戸の街を少しご紹介。参考になさってください。(最初の写真は、神戸公式観光サイトFEEL KOBEより拝借。)

何はともあれ、神戸の街を見て回るなら、観光バスCity Loopで街巡りはいかでしょうか。1回乗車250円、1日乗車券650円。結構楽しめそうです。

新幹線「新神戸駅」のところにあるショッピングモールが新神戸オリエンタルアベニュー。三宮からは少し離れているので(地下鉄で2分ほど)、日頃なかなか行くこともありませんが、結構おもしろい場所ではあります。



やけに洒落たリサイクルショップも。


もうすぐさよなら、ウエンディーズ。後は何の店が入るのでしょうか。


オススメの喫茶店が、この珈琲屋OB。なんと、モーニング(ブレンドコーヒー+トースト+ジャム+ゆで卵)が、いまどき300円。


コーヒーもたっぷり。

神戸で中華と言えば、やはり南京町中華街ということになるのですが、三宮にもおいしいお店はたくさんあります。我々が好きなのは、中山手通2丁目にある、上海料理の天竺園。お店のオススメは水餃子ですが、他にもおいしいもの多々あり。

五目焼きそば(携帯で撮影したのでブレてます)

天津麺(もちろん天津飯もあります)

食後は、同じ並びにある神戸にしむら珈琲店の中山手本店へ。


ココア、そしてケーキセット。

阪急三宮西口から西へずっと延びる、三宮高架商店街「ピアザ神戸」



もっと広々とした通りがいい人は、三宮センター街へどうぞ。広島本通商店街のもっと大きい、都会版という感じです。


それではどうぞ、神戸の街を楽しんできてください。

霧の八本松

2009年12月25日 20時30分22秒 | Weblog
なんか、演歌の曲名みたいですが、本当にそうだったんです。

クリスマスの朝だってのに、1コマ目から授業とは……とこぼしながら出勤。通勤路であるJR西条駅の一つ手前、JR八本松で降りてみると、なんとあたり一面、霧だらけ。

東広島は、広島市内より寒いのですが、なかでも八本松は寒い、と大学関係者が口を揃えます。高度の関係らしいです。

電車を降りると、なるほど、と納得する光景が。



うれしそうに携帯で写真撮影する自分を、周りの人がヘンな目で見ながら傍らを通り過ぎていきます。でも、珍しいんだから。

ほら、山の方も白くなっている。



なんとなく、昔ベルンで見た霧を思い出して、懐かしくなってしまいました。霧を見て喜んでいたのは自分だけのようですが。

クリスマス・イブの一日

2009年12月24日 21時40分38秒 | Weblog
前任校では経験したことのない、クリスマス・イブの授業(なんと25日も授業あり)。情緒のない大学です。

気乗りせぬまま向かった広島駅。なんと地下広場のクリスマスの飾り付けがもうなくなっていました(冒頭の写真)。わけのよくわからない飾りに変身済み。クリスマスにならないうちからクリスマスの飾り付けを撤収するなんて……。なんと気の早い!

午前の授業はクリスマス・プチパーティ。少人数授業なので、コーヒーとお菓子を用意し、音楽をかけながら皆でおしゃべりです。



手前は、カルディコーヒーファームで買った、パネトーネ(イタリアでこの時期に作られる菓子パン)。切り分けて皆で食べました。

写真奥は、

ヨウルトゥルットゥというそうな。フィンランドのクリスマス菓子だそうです。学生さんの一人が手作りして、持ってきてくれました。パイシートを使ってあるのですが、もちっとした食感で、とてもおいしいです。


拡大。ちょっとピントが甘いですが。


同じくカルディで買った、「定番」ムーミンクッキー。こちらは、午後のおやつ用にお持ち帰りいただきました。

パネトーネとお菓子でお腹がいっぱいになり、お昼ご飯は不要。午後からちょっと研究室で仕事して、夕方帰路に。


広島駅前、クリスマス・イブの夕暮れです。

どうぞ皆様もよいクリスマスを。

広島でフォンデュ

2009年12月19日 15時37分10秒 | Weblog
エスプレッソでスイス生活の記憶が甦ったというわけではありませんが(エスプレッソはスイスの飲み物というわけではないし。よく飲んだけど)、我が家でも久しぶりに、おそらく広島に来て初めて(?)チーズフォンデュを食することに。

フォンデュ用の鍋は広島に持参していたのですが、なかなかやってみる気になれず、鍋は冷蔵庫の上に置きっぱなしになっていました。これを下ろして開けてみると、加熱用のアルコールが要るとのこと。薬局で売っていると説明書にはあるのですが、夕方遅くなってからそのことに気づいたので、えい面倒くさいということで、カセットコンロの上に鍋を置くという、いささか邪道なやり方に出てしまいました。

しかし、それでも結構いけるものです。一から作るのは面倒なので(面倒がってばかりですが)、フォンデュ用にすでにチーズなどを混ぜ合わせたものを使用。中身だけは本場らしくということで、ひたすらパンのみをチーズにつけて、4人でいただきました(日本では、野菜などを浸すこともありますが、スイスでは見たことありません。四角く切ったパンか、せいぜい小さな茹でジャガイモしか浸していないはず)。

使ったパンがおいしかったということもあり、速攻で完食。鍋に張り付いた焦げを丁寧に剥がしながら食べるのも久しぶり。懐かしい味でした。

チューリヒ、広島、そしてフォンデュ。スイスではレストランで何度も食べたものです。あぁスイスが思い出される……。

エスプレッソマシン復活

2009年12月18日 16時55分27秒 | Weblog
広島に移ってきて以来、ずっと使っていなかった研究室用エスプレッソマシン。突然思い立って、3年ぶりくらいで使うことに。

自宅からエスプレッソ用の豆を持参。埃をかぶっていたマシンを丁寧に拭き、最初は豆を入れず、お湯だけを試験的に通してみました。

3年ぶりとあって、どうもパイプがつまり気味だったのですが、しばらくするとお湯がきちんと出てくるように。まだマシンは生きていました。

早速、今度は豆を入れてエスプレッソを煎れてみました。



きちんと表面に泡も立ち、「らしい」エスプレッソの出来上がり。たまたま来室していた女子学生に「飲んでみる?」と尋ねると、喜んで味見してくれました。

おいしいとのことなので、今度は自分も飲んでみることに(彼女を毒味役にしたわけでは決してありません)。適度な苦みで、これは行けます。

翌日からエスプレッソの虜。部屋に到着してまず一杯。昼飯後にまた一杯。授業が終わって部屋にもどってさらに一杯。

部屋がコーヒーの香りで満ちるようになりました。なんかいい感じ。


放蕩息子のシロップ

2009年12月11日 09時06分11秒 | Weblog
11月末、広島牛田教会(教会に併設されている「あやめ幼稚園」のページ)の特別礼拝と午後からの研修会にお招きをいただきました。とても温かい雰囲気の教会で、楽しい時間を過ごすことができ、感謝しています。

主任牧師の西嶋佳弘先生から帰り際に頂戴したのが、写真のシロップ。「キャロブ・シロップ」と書かれていました。

キャロブとはイナゴマメのこと(正確には、莢と果肉がキャロブで、種子がイナゴマメだそうです。全部食用になります)。地中海東部で古代から食用にされていた古い歴史を持ちます。カルシウムや鉄分、食物繊維が豊富なので、健康食品として日本では用いられているとか(全部 Wikipedia の受け売り)。

しかし、イナゴマメと言えば、やはり思い出されるのは新約聖書、「放蕩息子の譬え」(ルカ福音書15章11-32節)です。父親の財産を半分譲り受けて家を出て行き、放蕩の限りを尽くしてすっからかんになった息子は、飢饉のせいで食べるにも困り、ある人のところで豚の世話をすることになります。「彼は豚の食べるいなご豆を食べてでも腹を満たしたかったが、食べ物をくれる人はだれもいなかった」(16節)。

ということは、イナゴマメは豚の餌。実際、飼料にも使われるそうです。「匂いがちょっと。でも味は悪くない。プレーンヨーグルトに入れると食べられる」とのアドバイスをいただいたので、翌朝試してみることに。

蓋を開けると、何ともいえない匂い。確かにこれはちょっときつい。しかし勇気を振り絞って、プレーンヨーグルトに小さじ2杯ほど入れ、かき混ぜると、ヨーグルトが黒っぽく変色。おそるおそる口に運んでみたところ、意外にいけます。匂いほどきつい味はしない、というか、むしろ甘くて、ヨーグルトと合わせると、くせはあるけどなかなか美味い。古代エジプトで甘味料として用いていたというのも頷けます。

新約聖書の話を知っているムスメは、「イナゴマメ」と聞いただけで眉をしかめました。しかし、こういうシロップだったら、あの放蕩息子も喜んで食べたんじゃないかなぁと思いながら毎朝食べています。なんとなく健康な気分になるから不思議。

母校を辞めて広島で放蕩してたら(贅沢はしてないけど)イナゴマメを食べるハメになるとは。聖書の話が身にしみます。

HAVE TELL?

2009年12月06日 20時35分25秒 | Weblog
Have tell? もちろん、英語の文法間違いではありません。学校から帰ってきた娘が教えてくれた広島弁です。意味がわからず、英語かと思った、というわけ。

「はぶてる」という言葉は初めて聞きました。娘も同じだったようで、「すねる」ということかと言うと、彼女の友人はみな、「すねる」という方を使ったことがほとんどないのだとか。「はぶてる」が広島弁だということを知らずに使っていた子もいるそうです。

説明のサイトによれば、「すぐはぶてるんじゃけー」といった具合に使うとのこと。広島弁の代表格らしく、日常的に使う人がすごく多いようです。

「カープ負けたけーゆーてはぶてるなや」という使用実例もありました。なんか、周りの人が言ってそう。

もうひとつ。これはテレビのケンミンSHOW(ご注意。リンクをクリックすると声が出ます。あなたの声ではありません)で見たのですが、広島弁では「とりあえず」のことを「たちまち」と言うそうです。私は実際の使用例を見た(聞いた、か)ことはありませんが、ヨメさんが最近、初めて実例に接したそうです。

テレビでやっていたのは、「たちまちビール」と飲み屋で言う例ですが、「たちまちこの仕事やっといてくれる」なんて言われたら、「すぐにやれ」と言われている感じがします。


Koehler/Baumgartnerのヘブライ語/アラム語辞典

2009年12月04日 23時49分07秒 | Weblog
本をもらうのはいつだって嬉しいものですが、それが貴重で高価なものだとなお嬉しい。

(元)同僚の先生が譲って下さったのが、これ。
Ludwig Koehler/Walter Baumgartner, Hebräisches und Aramäisches Lexikon zum Alten Testament, 2 Bde., Leiden: Brill, 3. Aufl. 1995.

このヘブライ語・アラム語辞書、留学時代(1991-95)にスイスで見つけたのですが、とても購入する経済的余裕はなく、これを買う前に買うべき新約聖書関係の事典類もあり、諦めたという思い出の品。旧約聖書を読むための辞書は他にも持っているのですが、留学時代の「怨念」のようなものがあり、欲しいとずっと思っていたのです。(なら、どうして就職してからすぐ買わなかったのか、という気もしますが。)

今は版も新しくなり、2冊セットで148ユーロ95。今の換算レートなら、2万円弱です。旧版とはいえ、それをただで頂戴してしまったのですから、戴けると知ったときは、まさに小躍りして喜びました。自宅の部屋に置いて、大事に使っております。

英語版もありますが、そちらは、New Koehler/Baumgartner とやらが出ているようですね。これも高いみたいですが。

旧約のことはよくわからないのですが、今はこれよりもいい辞書があるんでしょうか。私には、旧約の辞書といえば Koehler/Baumgartner って印象なんですが。