拙著『牧会書簡』が9月30日付で刊行されました。叢書「現代新約注解全書」の最新刊です。
パウロが弟子のテモテとテトスに宛てて書いたという体裁をとる3通の手紙は、「牧会書簡」と総称されます。教会をどう「治める」かを指示する内容が主題となっているからですが、厳密に言えば、この呼称は第一テモテ書簡とテトス書簡には当てはまりますが、パウロの遺訓のような形式をとる第二テモテ書簡はやや色合いが異なります。
3通の手紙が、パウロ自身の手になるものではなく、パウロの死後にその名前を借りて書かれた偽名書簡であることは、今日多くの研究者が認めており、私もその立場から注解を試みています。パウロ亡き後のキリスト教がどのような課題に直面し、その課題をどのように克服しようとしたのか、その克服の仕方は果たして良かったのか、といった視点からこの3通を読んでいくことで、現代のキリスト教が抱える課題もまた見えてくるように思います。
定価9000円(+税)は高いのですが、759頁もあるので、250頁で3000円(という、キリスト教書籍によくある価格)の本3冊分だと思っていただければ幸いです。注解書なので、必要な箇所を集中的に読むということが可能です(もっとも、一つの段落は通して読んでいただいた方がわかりやすいとは思います)。
このように分厚い注解書になった理由を「あとがき」に記しました。新教出版社の同意を得て、ここにその部分を掲載します。
書誌情報:辻 学『牧会書簡』現代新約注解全書(新教出版社、2023年9月)。ISBN 978-4-400-11171-9
出版社の紹介ページおよびネットでのお求めはこちら
パウロが弟子のテモテとテトスに宛てて書いたという体裁をとる3通の手紙は、「牧会書簡」と総称されます。教会をどう「治める」かを指示する内容が主題となっているからですが、厳密に言えば、この呼称は第一テモテ書簡とテトス書簡には当てはまりますが、パウロの遺訓のような形式をとる第二テモテ書簡はやや色合いが異なります。
3通の手紙が、パウロ自身の手になるものではなく、パウロの死後にその名前を借りて書かれた偽名書簡であることは、今日多くの研究者が認めており、私もその立場から注解を試みています。パウロ亡き後のキリスト教がどのような課題に直面し、その課題をどのように克服しようとしたのか、その克服の仕方は果たして良かったのか、といった視点からこの3通を読んでいくことで、現代のキリスト教が抱える課題もまた見えてくるように思います。
定価9000円(+税)は高いのですが、759頁もあるので、250頁で3000円(という、キリスト教書籍によくある価格)の本3冊分だと思っていただければ幸いです。注解書なので、必要な箇所を集中的に読むということが可能です(もっとも、一つの段落は通して読んでいただいた方がわかりやすいとは思います)。
このように分厚い注解書になった理由を「あとがき」に記しました。新教出版社の同意を得て、ここにその部分を掲載します。
書誌情報:辻 学『牧会書簡』現代新約注解全書(新教出版社、2023年9月)。ISBN 978-4-400-11171-9
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