山形の森 保守醒論

山形から発信する内外の時評ブログ!

S少年のバーチャル知事選挙、「ヒーローは俺だ」の蹉跌

2009-01-30 14:51:24 | Weblog
1939年の米映画に「スミス都へ行く」がある。
ボーイスカウトのリーダー、スミスは死亡した上院議員の代わりに政界に担ぎ出され、政治の腐敗と単身対決する爽快なストーリーだ。
誰でも憧れるヒーローを描いた映画である。
S少年には、日本政界での小泉首相の誕生、改革路線を訴える小泉パフォーマンスを見て、これこそ魅了させるヒーローの姿だと写った。
田中康夫(長野県知事)の振る舞いにも惹かれた。
ヒーローへの想いが募ったS少年は夢遊病に罹ったように、バーチャルな政治の世界へと惹きこまれて行く。
「ヒーローに成りたい」「ヒーローは俺だ」と馳せた思いはY県知事選挙を前に、これまで、夢のなかで思い描いたパフォーマンスの舞台は現実のものに近づいてきたと考える。
丁度その頃、(現ヒーローTの降板を謀りながらも)切波詰まっていたPDのKは、この際、誰でも良いからと関心を示したS少年に声を掛ける。
選挙戦は、T批判に吹き荒れる追風が味方し、事前予想を覆して思いがけずにヒーローは正夢となった。
ヒーローの座を得た少年は、選挙当選は自からの施政信任の結果であると過信(?)して、議会の従者たちよ、「ヒーローの声は総べて善だ」「ヒーローに従えば、間違いは無い」と隷従を求め、思いのままに4年が過ぎる。
が、再選を目論んだ2度目の知事選では、市井の民の反乱により、無残にもバーチャル世界は崩壊して夢幻は潰えてしまう。
市民はパフォーマンスに酔い痴れるヒーロー少年より、勇敢に挑んだ温ったかオバさんを選んだ。
現実世界では「スミス都へ行く」の映画やドラマのシナリオのように思い通りとは行かない。
少年は、初めて人間の情緒に満ちた割切れない現実の世界を知ることとなる。少年にとっては、かなり遅れた真の成人式の到来となった。
頑なな頑固爺のような一面と世間知らずの中学生のような幼稚さを併せ持つ不思議な少年Sの、バーチャル劇「ヒーローは俺だ」に突き付けられた(社会性に欠けた)“人間失格”の烙印、ヒーローの表面だけを夢見たナイーブ少年の蹉跌物語、お終い、お終い。
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リベンジ知事選でも連敗した、“チェンジ県議会議員”の愚象?

2009-01-30 11:06:44 | Weblog
このたびの山形県知事選挙が、4年前の前回知事選の遺恨(リベンジ)が背景にあることは大要な事実である。
選挙戦を主導する立場の国会・県議会議員が、双方に支援姿勢を鮮明にして2連選を戦った訳である。 さすがに、機を見て敏にして2連勝したものは一人としていない。
1勝1敗、1勝1分(1敗1分)に分類される議員が約半数いるが、残りの約半数は2連敗組である。
(選挙後は)選挙による有権者の民意を汲んだ、まさに“チェンジ!”の対応姿勢でもあろうが、少なくとも、板垣元知事引退を受けた、1993.2の県知事選挙以降に見られる県議会の在り様の形骸化は、無原則に(見える)“チェンジ慣れ”してしまう議員の腰の軽さに(俗に言われる、砂糖に群がる蟻の如く)、県庁御用達の“笹かま”に喰いつく県議賊の生態を見てしまう。
政治的遺恨を後引くことは(当事者はともかくも)決して良いことではない。
が、それだけに議員自らの政治行動を説明できる分かり易さが求められるはずだ。
(前回知事選直後の)4年前、ブログ子は高橋支持だった自民某県議に(斉藤当選を受けての)「県議会では是々非々で行けよ」と話した。
昨年10月(吉村女史の出馬表明前)、同じ自民県議に会ったので、「知事選で、だれか擁立の議論をしてないのか。」と聞いたら、「いまは、(斉藤)知事を支える立場だから・・」との心少ない言葉だった。
彼は、前回は「高橋」で、今回は「斉藤」支援だから、“チェンジ議員”の2連敗組である。
美栄子女史当選で幕引きとなった知事選、舞台は県議会に。
またまた、ハマちゃんの“笹かま餌の一本釣り”なのか、吉村家の温ったかい“コタツに駆け込む猫”への変身が見られるのか、県民として目が離せない、“チェンジ議員”の再チャレンジの行く末。
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