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とつぜんコラム №179 最後は金目でしょ!?

 いろんな大臣が放言失言たわごとをいってきた。そんなかでも最も正鵠を得ているのは、なんといっても石原伸晃が環境大臣だった時にいった「最後は金目でしょ」ではないだろうか。
 確か、福島の中間貯蔵施設をめぐっていったことだ。「なんでもお金で解決しようというのか」ということで、石原は叱られ、発言を撤回謝罪した。この時は与党の自民党内からもお叱りの声が出た。なぜこの発言が問題にされたのか。真理をついているからだろう。本音の急所を突いた発言であったわけ。あまりに確信をついた発言ゆえ、みなさんギクッとしたのだろう。
「最後は金目」私もその通りだと思う。人が起こしたトラブルならば、99パーセントは金で解決できるのではないか。あとの1パーセントは人間の感情の問題ではないか。
 大きな人災の被災者になり、加害者が謝罪に行く。平身低頭謝罪して許してもらえることもあるだろう。でも、具体的な謝罪方法の交渉になると、それこそ最後は金目だ。「誠意を見せろ。目的は金じゃない」といわれたって、誠意なるもを目に見える形にするにはどうしたいいか。被害者が元にもどるいのならばそれにこしたことはない。しかし、元にもどらないこともある、極端な場合、被害者が死亡してしまったら元にはもどらない。こういう場合、最終手段として解決方法はかねしかないだろう。
 私もこういう解決方法は悲しく思う。札束で横っつらをたたくというが、金の力でものごとをなす。これは金の有る者にとっては、最も選択しやすい手段であろう。
 安倍首相がアフリカを訪問。アフリカ支援策を打ち出した。300億ドルもの日本からの投資支援を行うとのこと。安倍首相は今回のアフリカ以外にも、いろんな開発途上国を歴訪するたびに多額の支援策を約束してきた。これらの国に日本からお金を出すというわけ。
 どうも安倍さんは外交とはお金をばらまくことだと思っているらしい。確かに、金をもらって喜ばない人はいないだろう。しかし、金の切れ目が縁の切れ目という言葉がある。日本が真に国際社会で尊敬される国になるにには、はたしてこういうお大尽ばらまき外交でいいのだろうか。
 畏友谷甲州は作家になる前は青年海外協力隊で、ネパールやフィリピンで土木の現地指導にあたっていた。このような活動も意義のあることだ。また別の途上国支援のやり方もあるだろう。
 ともかく、なんでもお金をばらまけば、それで事たれりとする、今の途上国支援のやり方は再考の余地が大きくあるのではないだろうか。
コメント ( 4 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
確かに… (アブダビ)
2016-09-07 02:04:27
管理人さんの言われる99%金、残る1%感情は正しいと思います。感情は金では解決つかんてすが数値化が出来ない。出来ないという事は公平な査定を下せない。
人の命のように元通りに復元できないものは、一番に現実的な補償は金となる…
ただこれも管理人さんの仰る通りに、支援を金出せば…では解決にならないでしょう。
感情は変わらぬままだし。
何よりも金を出して途上国を支援しても、その金が、その国と国民の「自立」に繋がらなくでは、出す方も貰う方も無気力で不幸になるだけだと思います。
金を貰ってその国が当座をしのぐのは良いですが、その国の人々が自立できる方法を考えなくては、支援金が止まった時に滅んでしまいます。
砂漠を緑地化する技術とか、そして農地にする方法とか、何か他の手段を取りれないと、支援はその時どまりになってしまいますね。
なんだか「深紅の碑文」を思い出すなぁ。
 
 
 
アブダビさん (雫石鉄也)
2016-09-07 10:23:21
おっしゃるとおりだと思います。
真の支援とは、その国が自立できる体制を支援することだと思います。
お金だけ出して、あとは知らんでは、真の支援ではないでしょう。
ただ、その国の自立といっても、日本の価値観で計る支援ではなく、その国の価値観でもって計る支援がたいせつなのではないでしょうか。
 
 
 
地域の特性を見極めるべきでは ()
2016-09-08 23:59:24
AIIBは、アジアの後進国に対する支援の枠組みになるでしょうね。中国が主体となって、欧米の金融体制に対する不満から作られたという意見もありますが、ここで重要なのは、金の巡りよりも、インフラ技術のやり取りとコミュニケーションが企業参加の元に、当事国内で交わされるという事でしょう。インフラは、学習した者が勝ちだと思いますので、日本や中国ですら、指導側として立つ事が求められるのではないでしょうか。

>アブダビさん
>「深紅の碑文」

弱肉強食が、極まった世界では、ああした競争社会というのはリアリティがあり、一見、そうした情勢を肯定しているようにも観えますが、リタイア後の平穏な生活w望む人の気質も観られ、理想とする社会とは、年齢や能力に応じて異なり、若気の至りであっても、若いうちには競争をしておくべきなのかも知れません。
 
 
 
確かに隆さん (アブダビ)
2016-09-09 00:06:14
競争でも何でも…たとえば私が若い頃に格安の数本だて名画座をはしごして、深夜まで1日中に映画を観ていたり、休日に立ち読みで三冊の単行本を立ち読みした事あるます。
下らないことだけど体力があったから。
だーっと論文を書いて、原稿を破り捨てて一から書き直す…みたいのはプロ作家でも中年には無理だね。それが身になるか否かは?として、
若い頃にしか出来ないアプローチってあるね。
それはそれで体験するだけでも財産な気がするよ。
 
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