雫石鉄也の
とつぜんブログ
とつぜんコラム№64 プロをなめるな
はじめに。
この「とつぜんコラム」は星群の会のHPで連載していました
事情により星群のHPは更新がストップしております。
と、いうわけで当ブログで引き継ぐことにしました。
小生はリストラされた経験を持つ。定年を待たずに職を失ったわけだが年金受給年齢までまだ間があるので無収入というわけにはいかない。で、就職活動を懸命に繰り広げた。面接もゲップが出るほど受けた。この面接だが、就職支援会社や人材銀行主催の再就職セミナーなどで面接のポイントとかいって色々教えてもらった。また中高年の再就職についての本を読んだり、インターネットでその関係のサイトを見たりした。こちらもなんとか採用してもらいたいので、これらの面接に臨む際の心構えを肝に銘じて面接を受けた。
小生が集めた面接に関する情報は、一言でいって「いかに表面を取りつくろうか」というもの。第一印象を良くするにはどうしたらいいか。やる気を面接官に訴えるにはどうしたらいいか。自分がこの会社に入社したがっている事をいかに表現するか。と、いったことばかり。見た目と口でしゃべる言葉ばかりを気にせよといっている。ようは面接官の目をいかにくらませ言葉でいいくるめるか、ということ。中身はあまり気にしなくてもいいらしい。
就職試験の面接はもちろん初対面同士である。時間は長くて1時間程度。短ければ15分で終わる。こんなんで応募者の中身まで面接官に見抜けというのは酷な話だが、面接に出てくる企業の担当者はたいてい人事の管理職だ。いわばその関係のプロ。それで会社からお金を取っている人である。そこをどうにか応募者の中身を見抜くのがプロじゃないのか。こう考えると上記に上げた面接に関するノウハウはなんとも人事のプロをなめたものだ。本物のプロにかかるといかに表面をとりつくろおうと、いかに口でうまいこといっても中身を見抜いてしまうものだ。ただしその会社の人事の管理職がプロであればという話。中には人事のアマが人事の管理職をやっている会社もある。
昔いた電機会社では時々発注元の親会社の視察というのがあった。いついつに視察があるというと、もう大変。会社中大掃除。デッドストックの物は廃棄し、破損した機械は修理、汚れた壁はペンキを塗り、見て汚い所は覆いで隠す。会社全体を視察モードに切り替える。こうなると仕事がしにくくて困る。視察モードはあくまで観賞用で見た目がきれいなだけ。視察が終わったら大慌てで元の実用モードに戻す。
これも先の面接の話と同じで、なんとも人をなめた話だ。表面だけとりつくろってごまかそうというわけ。小生が視察する人間ならば、馬鹿にするなワシの目はフシ穴と違うといいたい。とはいうもののフシ穴の目のエライさんがほとんどだった。
三日かけて視察モードを作っても、さっさと通り過ぎるだけ。夜は北新地あたりで接待を受けるのだろう。で、数日後の朝礼で課長が先日の視察の結果を報告する。「大変に整理整頓が行き届いています」アホか。実態を知りたければ抜き打ちで来るべし。視察を予告するなんて接待を要求しているとしか思えない。
表面だけとりつくろってごまかそうとするヤツ。それにごまかされるヤツ.しかし世の中こんなアホばかりではない。本物のプロもいる。彼らにかかると、どんなに表面をとりつくろっても中身を見抜かれてしまう。油断してはいけない。
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と、いうわけで当ブログで引き継ぐことにしました。
小生はリストラされた経験を持つ。定年を待たずに職を失ったわけだが年金受給年齢までまだ間があるので無収入というわけにはいかない。で、就職活動を懸命に繰り広げた。面接もゲップが出るほど受けた。この面接だが、就職支援会社や人材銀行主催の再就職セミナーなどで面接のポイントとかいって色々教えてもらった。また中高年の再就職についての本を読んだり、インターネットでその関係のサイトを見たりした。こちらもなんとか採用してもらいたいので、これらの面接に臨む際の心構えを肝に銘じて面接を受けた。
小生が集めた面接に関する情報は、一言でいって「いかに表面を取りつくろうか」というもの。第一印象を良くするにはどうしたらいいか。やる気を面接官に訴えるにはどうしたらいいか。自分がこの会社に入社したがっている事をいかに表現するか。と、いったことばかり。見た目と口でしゃべる言葉ばかりを気にせよといっている。ようは面接官の目をいかにくらませ言葉でいいくるめるか、ということ。中身はあまり気にしなくてもいいらしい。
就職試験の面接はもちろん初対面同士である。時間は長くて1時間程度。短ければ15分で終わる。こんなんで応募者の中身まで面接官に見抜けというのは酷な話だが、面接に出てくる企業の担当者はたいてい人事の管理職だ。いわばその関係のプロ。それで会社からお金を取っている人である。そこをどうにか応募者の中身を見抜くのがプロじゃないのか。こう考えると上記に上げた面接に関するノウハウはなんとも人事のプロをなめたものだ。本物のプロにかかるといかに表面をとりつくろおうと、いかに口でうまいこといっても中身を見抜いてしまうものだ。ただしその会社の人事の管理職がプロであればという話。中には人事のアマが人事の管理職をやっている会社もある。
昔いた電機会社では時々発注元の親会社の視察というのがあった。いついつに視察があるというと、もう大変。会社中大掃除。デッドストックの物は廃棄し、破損した機械は修理、汚れた壁はペンキを塗り、見て汚い所は覆いで隠す。会社全体を視察モードに切り替える。こうなると仕事がしにくくて困る。視察モードはあくまで観賞用で見た目がきれいなだけ。視察が終わったら大慌てで元の実用モードに戻す。
これも先の面接の話と同じで、なんとも人をなめた話だ。表面だけとりつくろってごまかそうというわけ。小生が視察する人間ならば、馬鹿にするなワシの目はフシ穴と違うといいたい。とはいうもののフシ穴の目のエライさんがほとんどだった。
三日かけて視察モードを作っても、さっさと通り過ぎるだけ。夜は北新地あたりで接待を受けるのだろう。で、数日後の朝礼で課長が先日の視察の結果を報告する。「大変に整理整頓が行き届いています」アホか。実態を知りたければ抜き打ちで来るべし。視察を予告するなんて接待を要求しているとしか思えない。
表面だけとりつくろってごまかそうとするヤツ。それにごまかされるヤツ.しかし世の中こんなアホばかりではない。本物のプロもいる。彼らにかかると、どんなに表面をとりつくろっても中身を見抜かれてしまう。油断してはいけない。
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