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カプリコン・1


監督 ピーター・ハイアムズ
出演 エリオット・グールド、ジェームス・ブローリン、ブレンダ・ヴァカロ

「アポロ11号陰謀説」というのがある。アポロ11号は月へ行ってない。あのアームスロング船長月に降り立つの映像は捏造である。と、いうもの。この映画はそれの映画である。
 初の有人火星探査船カプリコン・1。発射寸前、3人の宇宙飛行士がうむをいわさず船外に連れ出される。カプリコン・1は無人で宇宙へ。3人は砂漠のまん中の廃棄された基地へ連れ込まれる。そこには、火星の土地にカプリコン・1の着陸船がある映画のセットがあった。
 発射直前のカプリコン・1の生命維持装置に重大な欠陥があることが判る。このまま有人で発射できない。中止すればアメリカの威信にかかわる。3人の宇宙飛行士はセットでの火星に降り立つの芝居をさせられる。
 と、いう映画であるが。たいへんに欲張った映画といえる。出だしはSF映画である。それから国家的陰謀のポリティカル・サスペンスとなり、秘密を知る者をそのままにしておけん。消さねばならぬ。この秘密に探るのがこの映画の主人公ともいうべき新聞記者。この記者が狙われる。記者の乗る車がブレーキが故障で暴走。ここがなかなかのカークション。基地を逃げ出した宇宙飛行士を2機のヘリコプターが追う。ヘリコプターの乗員はいっさい映さず機体だけを映す。このあたりはスピルバーグの「激突!」をほうふつさせる。
 記者は飛行士を農薬散布用の古い複葉機を雇って探すが、この複葉機と2機のヘリコプターとの空中戦も見ごたえがあった。
 SF映画からスタートして、ポリティカル・サスペンスになって冒険活劇に。あいまにカークションやスカイ・アクションで観客のご機嫌をとる。娯楽映画のデパートみたいな映画である。

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コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
面白い映画でしたね (さすらい日乗)
2019-03-13 08:32:28
多分、公開時に見たと思いますが、非常に面白い映画だったと記憶しています。
「嘘はまじめにつかないといけない」というが本当ですね。
 
 
 
さすらい日乗さん (雫石鉄也)
2019-03-13 09:04:42
私も、公開時に見た記憶があります。おっしゃるように面白い映画でしたね。
娯楽映画のお手本のような映画だと思います。
 
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