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大江戸恐竜伝 第四巻


  夢枕獏    小学館

 第3巻で黄金の島ニルヤカナヤへ出立した源内一行。ついにこの4巻で到着。中央に火山を持つこの島、かって徐市(徐福)が探し求めてたどりつた蓬莱島である。着いた早々、龍出現。何人かが喰われる。どうも2種類の龍がいるらしい。草食の龍と肉食の龍。トリケラトプスとティラノザウルスではないか。
 島内を探検した源内は恋人お吟そっくりの女と出あう。生贄にされかけていた女は島の王国の姫。蓬莱島は二つに王国によって支配されていて、2国は戦争状態。一方の国の姫を救ったことで、源内は戦争に巻き込まれる。
 そうこうしているうちに大地震発生。源内と姫と水夫一人が地底に転落。必死の脱出を試みる。3人は島のジャングルをさまよう。
 3巻までは時代劇であったのが、この巻はとつぜん秘境冒険ヒロイックファンタジーにお色直し。龍が跋扈する秘境。そこで戦争する2国。主人公が片方の国のお姫様を助ける。で、これがバロウズならば、姫を助けた主人公が剣をふるって大立ち回りだが、平賀源内はジョン・カーターではない。もっぱら頭脳で危機を切り抜ける。
 さて、この島は大きな悲劇に見舞われることになる。源内は島を出られるか?

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