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大江戸恐龍伝 第三巻


   夢枕獏    小学館

 第2巻で平賀源内が設計していた、ニルヤカナヤ探索用の大型船が、この巻で完成した。その船は「ゑれき丸」と命名された。
 源内は杉田玄白、伊奈吉らを伴って、いよいよ琉球に出立する。と、いうわけで、この第3巻の舞台は琉球。
 源内はこの琉球で興味深い人物と知り合う。自称江戸学者牧志朝典。のんだくれのじいさんで、人に飲み食いをたかって暮らしている。ほら吹き、うそつきと呼ばれ村八分同然のじいさん。ところが、かっては江戸に留学したこともあるエリートだったとか。
 朝典と酒を酌み交わした源内は、このじいさん、自分と互角の博識の持ち主であることが判る。この朝典、琉球の文物にもくわしく、よそものは絶対立ち入り禁止の加良間の祭りにニルヤカナヤの謎の重大なヒントがあることを源内に教える。
 危険を冒して、源内と朝典は加良間に潜入。ヒントをつかむ。そしてとうとうニルヤカナヤを特定。源内一行に朝典も加わって、ゑれき丸はニルヤカナヤを目指して出帆する。
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