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ウィスキー講座に行ってきました


 昨夜はKCC神戸新聞文化センターのウィスキー講座に行ってきました。講師はマスター・オブ・ウィスキーの石原裕三氏。
 昨年はバーボンのメイカーズマークでしたが、今回はスコッチのシングルモルト、グレンフィディックです。グレンフィディックは私も好きなスコッチです。
 それまで、ウィスキーといえばブレンデッドが常識でした。いくつかの原酒をブレンドして市場に出していたのです。それが、このグレンフィディックが1963年に世界で初めて原酒に使われるシングルモルトをそのまま発売しました。当初は、そんなもん売れるか。無謀だ。と、いわれたのですが、これが大当たり。グレンフィディックは世界も最も愛飲されているシングルモルトとなったのです。
 このグレンフィディックの創業者ウィリアム・グラントは48歳で蒸留所を造ってウィスキーつくりを始めました。これはたいへんに遅い創業。ちなみにバラタインは20歳、ジョニーウォーカーは18歳で創業しています。年とったグラントにとって良かったのは子供が9人もいたことです。9人の子供全員がウィスキーつくりに従事して父の仕事を手伝いました。
 ウィスキーは蒸留したては無色透明です。それが樽で熟成させていくうちに琥珀色の色がつくのです。このことにはスコットランドの哀しい歴史が秘められているのです。
イングランドとスコットランド。仲がよくありません。つい最近もスコットランドが独立しようとして僅差で否決されました。スコットランドはスコットランド独自の歴史文化伝統があるのです。このスコットランドとイングランドは被抑圧者、抑圧者の関係です。ウィスキーはイングランドではつられていません。いわばスコットランドの地酒です。このスコットランドの地酒にイングランドが法外な税金をかけました。スコットランドはつくったウィスキーを木の樽に入れて隠して貯蔵しました。そのうち何年もたった樽を開けて中身を取り出すと、琥珀色のいい香りの液体に変化していました。飲んでみるとたいへんにおいしかったのです。これが今のウィスキーです。
 と、ひととおりウィスキーの勉強をしたあとはいよいよ試飲です。ご覧のようにティスティンググラスが5つ並んでいます。上は左からグレンフィディクの12年、15年、18年です。12年モノは私も愛飲してますが、15年や18年モノはこんな機会でないと飲めません。ありがたいです。3年熟成期間が長いと円熟味がぜんぜん違います。18年ものは100パーセント18年熟成させた原酒しか使ってはいけません。18年モノに15年の原酒が一滴でも入るとそれは18年モノとはいえません。
 下の二つは銘柄名が書かれてません。なにか当てましょうということです。左はすぐ判りました。マッカラン12年でしょう、というと講師の石原さんに正解といわれました。右はアイラっぽいです。ラフロイグではありません。ラフロイグよりピートの香りがやわらかいです。ボウモアです。これも正解でした。スコッチの銘柄当て二つとも当たりました。

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