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大腸からの出血で入院。そして・・・

 そういえば数日前から腹ぐあいがおかしかった。5月14日のことだ。夜、トイレに行くと、便器が真っ赤。腸からの出血と思われる。
 タクシーを呼んで、大あわてて六甲アイランド甲南病院の救急外来へ。早速CTをしてもらう。
 大腸に複数の憩室が見られる。ここからの出血と思われる。あと、前立腺が肥大していて尿がたまって膀胱が腫れている。尿道にごく小さな石がある。
 実は小生、15年程前、憩室で出血して、この病院に入院したことがあった。1週間で退院した。今回も憩室だろうと思っていた。憩室は大腸癌とは違い悪質な病気ではない。憩室そのものは病気というより体質といった方がいいだろう。出血さえ止まれば完治だ。だから今回も1週間程度で退院できるだろうと思っていた。それが、1カ月も入院することになったのである。
 大腸からの出血だと思うが、ねんのため胃も見ましょう、ということで胃の内視鏡。胃は異常なし。続いて大腸の内視鏡。小生の大腸には憩室がたくさんあることが判明。そのうちS字結腸の憩室から出血していることが判った。クリップで止血。これで出血は止まるはず。
 点滴の針を腕に刺される。24時間心電図を胸に取り付けられる。食事は絶食。栄養は点滴で補給される。トイレに行くのにも点滴スタンドをゴロゴロ引いて行かなくてはならない。不自由なことである。点滴のせいかやたらおしっこに行きたい。しかしおしっこは頻度は多いが出る量が少ない。このおしっこの出方がこのあとの大きな伏線となっているのである。
 翌日になっても出血は止まらなかった。結局、大腸の内視鏡は5回した。内視鏡で止血処理した直後は出血は止まっているが、しばらくしたら出血。この繰り返し。貧血も進んでいるし、輸血も検討しなくてはならないといわれる。また、このまま出血が続くようなら、最後の手段として手術ということも検討しなくてはならないと主治医にいわれる。
 5回目の内視鏡の後1週間出血が止まっていた。主治医もこれでOKだろうとのこと。本来であればこれで退院のはすだった。
 このころから発熱。38度ほど。腰が痛くて眠れない。下腹が妙にはっている。血液検査の結果、どこかで炎症を発症している。で、大腸から再出血。6度目の内視鏡処置。これでもう一度出血するようなら手術を覚悟する。
 発熱は大腸からのモノではない。造影剤入りのCTを受ける。膀胱が異常に膨らんでいることが判った。膀胱が炎症をおこしていた。
 ただちに尿道にカテーテルを入れて尿を排出。大量の尿が出た。前立腺が肥大して尿道をふせぎ、膀胱に大量の尿がたまっていたのだ。
 24時間尿道カテーテルを装着される。これで点滴、24時間心電図、尿道カテーテル。身体にいっぱい管やらコードをくっつけられて、サイボーグのよう。SF者の小生がSFっぽいかっこうさせられるちとは思わなんだ。
 これで小生は、消化器内科と泌尿器科の2本立ての治療となった。消化器の方はほぼ目途がたった。主たる治療科目は泌尿器科となった。より高度な泌尿器の治療が必要かもしれない。神戸市立中央市民病院への転院も検討されたが、六甲アイランド甲南病院の泌尿器科で対応できるということで、この病院での入院を継続。
 24時間尿道カテーテルも波瀾万丈であった。袋に尿がスムースに排出されなくなった。真夜中のことである。当直の内科医と看護師二人がかりで、カテーテルを抜き、より太いカテーテルを挿入。たいへんに痛い。血のかたまりが出る。こいつが栓になっていたのだ。そのごしばらく尿に血が混じる。
 さて、1週間たった。同病院内の泌尿器科へ行く。ここで医師に告げられる。「あたなの膀胱は伸びきって弱り、自力で尿を排出することができなくなった。導尿をする必要がある」
 導尿とは自分でカテーテルを尿道に挿入して尿を排出すること。それから4時間ごと、看護師に導尿してもらう。これが1週間。そして自分でしないさいということに。看護師に見守られながら自分で導尿する。最初はスムースに入らず痛い。血もでる。そのうちだんだんと慣れてきた。自分でトラブルなく導尿できると病院が判断して退院の許可が出て、6月15日退院となった。
 一生、導尿するのかと泌尿器の医師に聞くと「膀胱が元通りなる人もいるが、あなたはかなり重症だったから元通りは難しい」
 これから4時間おきに導尿しなくてはならない。あれから自力で排尿はできてない。不便ではあるが、いいこともある。夜中に2回はおしっこに行っていたが、その必要はなく朝までぐっすり眠れる。映画や落語会に行ったときに、おしっこの心配をしなくてもいい。朝、起きたとき、午前9時、午後1時、午後5時、就寝前。小生はこの時刻におしっこをすればいいのである。おしっこに行動を阻害されることがなくなった。
 摂取した水分と、排出した尿の量を記録しなくてはならないのが面倒だが、こういう身体になってしまった。しかたあるまい。
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