近畿地方の古墳巡り!

歴史シリーズ、第九話「近畿地方の古墳巡り」を紹介する。特に奈良盆地・河内平野の巨大古墳・天皇陵の謎などを取上げる。

縄文人の謎・ロマン 縄文人の“火起こし”方法は?

2007年08月20日 | 歴史
これからは、現在続いている、代表的縄文貝塚巡りを小休止して、縄文人が生存するために必要とした”基本的生活条件”について、振り返ってみたい。
先ず最初の必要条件である、”火起こし”について考えてみたい。

人類の最初の火の利用は、落雷か火山の噴火で起きた“山火事跡”で、焼けた獣の肉を食べたことに始まったと云う。

やがて残り火を小枝でつついたことで“焚き火”の技術が生まれ、暖房・調理・灯りなどに使われ始めたが、摩擦で火を起こす技術が生まれたのは、ずっと後の旧石器時代に入ってからと見られている。

棒の先を磨いて槍を作る作業などで、摩擦熱の発生を経験し、その蓄積がやがて“火ミゾ式発火法”が工夫されたと考えられる。火ミゾ式は、丸太や竹の表面に別の棒の先を当てて前後に強くおしつけて摩擦し、火種をつくる方法。





写真は上から、“弓キリ式火起こし道具”及び“キリモミ式発火法”のサンプル。
これらが“縄文の発火具”として使われたと見られている。
いわゆる“弓キリ式”或いは“キリモミ式”が縄文古来の発火法と考えられている。

弓ギリ式の火起こしの道具セットが、小樽市の縄文後期遺跡から出土しているが、この方式では、比較的短い小弓でも10~20秒で、簡単に火種が出来ると云う。
写真の通り、“火きり棒”に弓の紐を巻いて、弓を前後に動かし、棒を回転させることで、“火きり板”の穴を焦がす方法。

キリモミ式は、日本古来の代表的な発火法で、スギ製の柔らかい板を使い、キブシ・ウツギなどの棒を使えば、10秒ぐらいで火を起こせると云う。

これら以外にも、“糸ノコ式発火法”とか、“ヒモギリ式発火法”とかが考えられると云われる。

いずれにしても、人類の先祖が火を利用したという証拠は、140万年前の猿人の焚き火跡に遡るというから、人間の知恵には驚ろかされてしまう。



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