近畿地方の古墳巡り!

歴史シリーズ、第九話「近畿地方の古墳巡り」を紹介する。特に奈良盆地・河内平野の巨大古墳・天皇陵の謎などを取上げる。

沖縄の歴史・文化 沖縄の特徴・“もう一面の沖縄”・“食”は!

2008年05月11日 | 歴史
沖縄諸島は、湿潤な亜熱帯気候と云う気象条件に恵まれながら、台風の通り道であり、旱魃にもしばしば出会うというリスクも付き纏ってきた。



写真は、昨年7月沖縄諸島に被害をもたらした、台風4号の爪跡。

台風・旱魃は避けては通れない地理的・気象的条件を背負い、沖縄諸島は食料不足に悩まされ続けてきたと想像できる。

例えば1930年代の世界恐慌による大不況と、全国規模の農産物の不作が発生すると、一時的にせよ飢饉状態となり、貧家では“ソテツ”の実を毒抜きして食べたりもしたが、毒抜きが不十分で死んでしまうというハプニングも発生して、“ソテツ地獄”と呼ばれたりもしたらしい。







写真は上から、沖縄のクマゼミ、カタツムリの一種・アフリカマイマイ及びサシバ。

これらの生物は、沖縄の人たちにとって、時によっては貴重な蛋白源であった。
“クマゼミ”は誰もが知っている昆虫だが、貴重なタンパク源として、必要に応じて食べていたらしい。

セミを食用にする沖縄諸島では、大型のクマゼミなどを、翅をむしってから、フライパンなどで炒めて食べたり、翅と脚を除去し火で炙って食べると云う。

世界最大のカタツムリの一種である、“アフリカマイマイ”は、食用目的で人為的に移植された経緯がある。

アフリカマイマイは、沖縄には1932年以降に台湾経由で移入され、当初は養殖動物として厳重に隔離され、飼育されていたが、敗戦直後の食糧難の時代には、途方もなく大きな本種は当時の沖縄人の格好のタンパク源になったらしい。

宮古島では有名な鳥・“サシバ”はタカの仲間のようで、秋口に九州から飛来して冬の間、暖かい宮古島で過ごすらしい。この鳥を昔は捕まえて食べていたようで、動物資源の少ない宮古島では、貴重な蛋白源だったと考えられる。

サシバは、現在では環境省により絶滅危惧に指定されている。

沖縄食文化は琉球時代からの伝統でもある、炒め物が主流で、いろいろな食材を一挙に炒めてしまうことから、グロテスクな生物も混ぜてしまえば分からない?

叉沖縄の食文化のルーツを辿ると、中国の“医食同源”思想の影響を受けたと思われ、沖縄方言で食物を“クスイムン”(薬になる、体にいいご飯)とも呼び、長寿の秘訣になっているとも云われている。

“医食同源”とは、「病気をなおすのも食事をするのも、生命を養い、健康を保つためで、その本質は同じだということ」と云う意。

自然に恵まれ・授けられた食材を、何でも無駄なく頂くことが健康に通じるという発想であり、食材に対してこだわりが少なかったのかもしれない。


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