<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム
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アメリカの大統領選挙を見ていると、
「つくづく選挙ってお祭りなんやな」
と思うことがある。
支持者を集めて花火を打ち上げ、紙吹雪が舞う。
日本の選挙運動とは随分違うと思ったものだ。
とりわけNHKで放送される政見放送を見ていると気持ちの滅入ること甚だしかった。

テレビのブラウン管にバストショットで映る立候補者。
前のテーブルにはでっかいネームプレートが。
NHKのアナウンサーが感情を殺した声で立候補者を紹介する。
なんともまー、無味乾燥で朝のひとときをおもいっきりぶっ壊してくれる、これほど退屈な番組はない。
とうんざりすることが少なくなかった。
もしかすると、日本の政治不信はこの詰まらない政見放送番組にあったのではないかと思われてならない。

で、時代は変わって21世紀。
政見放送も随分変わったもので派手な音楽、バラエティ番組の司会者のような語り口の案内役。
わざとらしい党首インタビューが「関西電気保安協会」のCMみたいで笑えるのだ。

こうなると政策発表もなんのその。
次は何を言い出すのか楽しみになることさえあるのがおどろきだ。

例えば革新系の某政党は、党首と司会者が小さなテーブルを挟んで、「憲法改悪に反対します」「アメリカの言いなりにならない」なんて言っている。その姿が、40年ほど前の白黒ブラウン管のテレビを見ているようでノスタルジーに浸ってしまう。
「アメリカの言いなり」と同盟国は批判しても、
「中国の無礼者」と傍若無人の隣国は名前さえ上げない。
中国の政権党が同じ名前だからかも分からないが、いつまでも古臭いことを行っているところにモノクロテレビチックな対談だから、まじめに話しているほど笑えるのだ。

また、ある政党は一人のにこやかで爽やかなオッサンが現れ、「原発運転」「核武装しましょう」とニコニコ笑いながら主張する。
「原発」はともかく「核武装」を言い出すのは、かなり勇気がいるのか、いっちゃっているのか。
本当に幸福そうでお気の毒になてくるのだ。

このように、何だかヘンはこういう政党だけにとどまらず、自民や民主、維新の会まで、かなりヘンなのが、今回の総選挙向け政権放送の特長だ。

もしかすると、違った形でだんだんと「選挙はお祭り」形式に進化してきているのかも分からない。

ビバ、日本。
そんなにはしゃいで、どうなるの。

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