<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム
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年が明けるとサラリーマン生活にピリオドを打ってからまる3年が経過する。
その間、新たな就職先を探しては断念し、病気の疑いがあって入院もしたが結局この歳で今更就職もできまいと思ってその年の夏前に起業をして現在に至っている。
最初はなかなか注文が取れずに苦労をしたが、営業を回っているうちに勤務していた会社の得意先の一つが、

「辞めたんだったら、うちの会社のプロジェクト手伝ってくれますか?」

と声を掛けてくれた。
プロジェクトそのものは他社とのコンペで負けてしまったのだが、声をかけてくれた会社が誰でも知ってる大手だったことが自信を持つきっかけになった。
とはいえ十分な売上を上げるにはまだまだ修行が要った。
今も修行中の身の上だと思っている。

そんなこともあって自分のオフィスを借りるにはまだまだ。
だから自宅の一室を事務所にしてそこで仕事をしている。
自宅で仕事をすると仕事とプライベートの境目がなくなる欠点があり、何度もオフィスを借りようと思った。
しかしその都度考えると賃料を払ってまで仕事をする時代なのかどうか悩んでしまうことこれ事実なのだ。
仕事はパソコンと通信環境があればデスクワークはできてしまう。
会議もFaceTimeで完了だ。

だからソフトバンクの孫氏が損をしたというシャレにもならないWeWorkの価値急落はわからないでもない。
シビアな現実でもある。

私のような起業早々の個人事業主がデスク1つの賃料が5万円もするWeWorkを借りたいと思うのかどうか。
考えてみればわかるもの。
行政が運営しているインキュベーション施設なら5,000円ほどで借りることができる。
ブースとなるとWeWorkの価格設定なら裏路地のワンルームマンションの一室を借りることも可能な金額だ。
裏路地のマンションとWeWorkのあるような渋谷や梅田の一等地の差はあるものの、起業したばかりの者にとっては固定費の削減という至上命題があるため高い賃料の民間オフィスを借りることは死活問題でもある。

2ヶ月ほど前にWeWorkのオフィスを見学する機会があった。
格好いい玄関、シャレたイベントスペース、アルコールもあるドリンクのサービス。
ガラス張りのオフィス。
Wifi環境。
しかしデスクは巾1mほどの作業台のようなもので、それを規格サイズにして1箇所月5万円。
誰が借りているのか見てみると並み居る大企業の企画部門や新規事業部。
私のような個人事業主が借りるようなものではなかったのだ。

普段私は大阪市内や東京都内ではスターバックスかマクドナルド、公共図書館を臨時のオフィススペースとして使用させていただいている。
大阪なら大阪市立中央図書館、東京都内なら日比谷文化図書館と言ったところだ。
当然会費は要らず月利用料も要らない。
スタバやマクドはドリンクで1時間ぐらいは作業できる。
当然シェアオフィスの数よりもスタバ、マクドの方が圧倒的に多いので場所も探す必要がないくらいだ。
お客さんとの打ち合わせはお客さんのオフィスですればいいし、
「スタバで打ち合わせしませんか?」
と訊いて嫌がる人はほとんどいない。
内緒の話には適さないがそれはシェアオフィスも同じことだ。

そもそもシェアオフィスはニューヨーク市立図書館を起業したばかりの人が利用して図書館自身もビジネス支援を積極的に取り組んだところあたりが始まりではないかと思っており。
ニューヨーク市立図書館は当然無料だろうし、日本の大阪市立中央図書館も日比谷文化図書館も公立なので無料である。

有名シェアオフィスが見かけ倒しでビジネスとして難しいのは金を節約せねばならないスターターから良いことで誘惑して金をむしり取ろうとするそのスタンスにあるのかも知れない。


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