<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム
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訃報の連続は精神にダメージを与えるものがある。
それがいかに芸能関係のものであったも子供の頃から慣れ親しんできた人の訃報である場合、そのショックは小さくない。

谷村新司。
財津一郎。
海を越えてマシュ・ペリー。

一週間ばかりの間にこれだけ多くの著名人が亡くなると自分の年齢も考えてしまうものがある。

中学1年生の時に仲の良かったK君。
非常に穏やかで勉強のできるやつで、勉強のできない私とよく付き合ってくれるなと今になって考えるのだが、ある日彼のお姉ちゃんの話になった。
友達の兄弟姉妹というのは「見てみたい」という欲求に駆られるもので、念のためにどんなお姉ちゃんか訊いてみたのだ。
「うちの姉ちゃん、アリスってバンドが好きでよく神戸行ってるわ」
と弟であるK君は姉の音楽の趣味を話だした。
ニューミュージックブームが到来する直前でアリスなんてグループは聞いたこともないし、まわりに訊いても誰も知らない。
K君のお姉ちゃんぐらいじゃないか、知ってるの?
今で言うインディーズバンドの一種だと思っていた。
その翌々年アリスは一躍有名になり人気番組「ザ・ベストテン」の常連となった。
もちろん、谷村新司を知ったのはこのときなのであった。

財津一郎は幼い頃に見ていたという「てなもんや三度笠」での「非常に厳し〜〜〜いい!」というギャグなどで物心ついたころより記憶に刻まれており、タケモトピアノのCMはどちらかというと意外性はなく、私はNHK水曜時代劇「三屋清左衛門残日録」の奉行役で渋くていい味を出していたところが強烈に印象に残っている。
大阪の芸人さんという感覚だったが、東京で活躍する優れたバイプレーヤーだったわけだ。
なお、「手なもんや三度笠」の内容は稚すぎて記憶になく、当たり前田のクラッカーも未だ食べたことはない。

マシュー・ペリーは米国のシュチュエーションコメディ「フレンズ」の主役の一人。
このフレンズは自分自身と世代が重なることもあり、笑いながらもあるときは大いに共感し、あるときはべそをかき、あるときは染み染みと感傷に浸るという優れた番組だ。
だから54歳でなくなってしまったマシュー・ペリーのことを考えると、他人事ではないような感覚になる。
彼はアルコール中毒やその他の薬物中毒を克服して、先年「フレンズ リユニオン」に出演したばかり。
20年ぶりの新シリーズになるかも、というファンの期待はこれで永遠に叶えられることはなく、非常に残念だ。
もちろん日本でよりも米国でのメディアの扱いが格段に大きく、CNNなんかはイスラエルのニュースよりもトップに扱っていたのが印象的なのであった。

ということで、こんな駄文を書いている間に今度は「朝潮死去」のニュース。
いしいひさいちの漫画にも登場した「アサシオ」もまた、あっちに逝ってしまったのである。


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