<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム
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世界中で洪水が発生して大きな被害を出している。
中国では鉄砲水で街が土砂に埋まって大変だ。

「二階、三階まで汚泥に埋まって....」

とラジオのニュースが伝えていたけれども、二階三階まで土砂が来るのはどんな災害なんだろう。
現地では数千人の住民が行方不明になっているといい、人民解放軍が救助作業に当たっている。

洪水で大変なのはヨーロッパも同じだそうで、ドイツやオーストリアではかなりの人々が洪水で亡くなっているのだという。

「三峡ダムのせいじゃ」

と、私の父は酒を飲みながら呟いた。
なんでも、三峡ダムの巨大開発が地球規模の環境異変を引き起こし、世界中で異常気象を発生させているのだという。

さすがに、私の住む大阪府南部で洪水の話はめったにない。
ましてや生まれ育った堺市では洪水騒ぎは待ったに起きない。
親類の住んでいた門真市や守口市というところは台風が来るたびに床下浸水していたものだが、
「なんで、そうなるの?」
と子供のわたしはコント55号の欽ちゃんの物まねでよく、そう言ったものだ。

したがって、私は長い間、洪水、というものを体験したことがなかった。

洪水を初めて体験したのは、初めてミャンマーの首都(当時)ヤンゴンを訪れた時であった。
滞在最終日前日、次の日の夕方便でバンコクに帰る予定の私は、ガイドさんがコーヒーをご馳走してくれるからということで、市内中心地のJドーナッツを訪れた。
Jドーナッツはヤンゴン市内にある数少ないファーストフード店のひとつで、早い話がミスタードーナツのコピー店なのであった。
店内の作りはミスタードーナツと同じ。
メニューもフレンチクルーラーなど定番の製品が揃っていて、これもミスタードーナツと同じ。
聞くところによると、JドーナッツのJはJapanのJであるとのことで、日本のドーナッツ、ミャンマー版「ミスタードーナツ」なのであった。
ちなみに、このような模倣店はミャンマーには多く、ミスドの他に「マックバーガー」(マクドナルドのコピー)、「Tokyo Frid chicken」(ケンタッキーのコピー)などが存在している。
お隣のタイには全部オリジナルが存在することを思えば、米英の経済制裁恐るべしである。

で、そのJドーナッツでガイドさんと話をしている僅か数分の間に、雨が降り出し、気がついて約15分後外に出てみたら、通りは辺り一面水没していたのであった。

「えらいこっちゃ」

と思う私を尻目に、ガイドさんが、

「排水溝をちゃんと掃除しないから、こうなっちゃんですよね。ゴミもあちこち捨てるし」

と説明してくれた。
その説明が妙にリアルで思わず笑ってしまったのであった。
水はなかなか引かずどうしようかと思っていたら、タクシーがまるで川の中を進む船のように水煙をあげながら走ってきたので、それに飛び乗り、水の無いところまで移動したのであった。

以来、ミャンマーを訪れるたび、とりわけそれが6月なんかだったりすると洪水に遭遇することになっている。

なかなか雨でマトモに参拝できなかったゴールデンロックへの三度目のチャンジの時も、雨なのであった。
しかも豪雨。
ヤンゴンからゴールデンロックへ向う途中の街バゴーもまた、かなりのところが水没していたのであった。

洪水はテレビで見ただけではただの災害だが、近寄ってみると非常に汚い災害であることがわかり、たまらない。
「洪水になったら泳いで移動したらええねん」
と小学生ぐらいの知恵の人は言うかも知れないが、とんでもない話だ。
泳いで移動する、なんて論外で、下手をすると誰のものやらわからないウ○コと道連れになってしまう可能性もある。
洪水は病気の原因も運び込んでくるから恐ろしい。

ということで、世界中が洪水続きで大変だ。

コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )



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コメント
 
 
 
Unknown (ダル)
2010-08-10 11:09:40
わが町は洪水被害が頻繁だったようで明治か大正に北上川に、洪水よけの人間の手掘り、新北上川なる人工の川を掘ったのでちょうど川に四方を挟まれている地形になっている。それでも大雨が降ると堤防決壊警報、いや一部決壊したりして、消防団はじめ町を挙げての大騒ぎになる。ミャンマーほどのおぞましさではないけどかなり色々流れてきてひっかかったお話は聞いた。一部決壊付近の親戚のおばさんが、●○ちゃんちで流れてきたじゃがいもだのタマネギだの拾って乾かしてた、きったないごと~、あれ食うんだべが~と言っていた話を妙に思い出す。
 
 
 
Unknown (監督@とりがら管理人)
2010-08-12 22:08:20
ダルさん、こんにちわ。

東北地方の洪水といえば、わたしの場合、実際のものではなくて藤沢周平の小説をドラマにした「蝉時雨」の冒頭の場面を思い浮かべます。
舞台は海坂藩。
だからイメージが江戸時代なんです。

大阪も実は大阪市の東側は江戸初期まで湿地や湖があったところで1702年だったかの大和川の付換え工事で人が住める場所になりました。
そんなこんなもあって昭和の頃までは八尾市、守口市、門真市、大東市なんてところは洪水がよくありました。
仁徳天皇の勅令で作ったという史上初の公共工事「茨田堤」も守口市にあります。

それにしても東北弁っていいですね。
 
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