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大阪のサントリーミュージアム天保山が閉館した。

サントリーは大阪に本社を置く世界最大のウィスキー醸造会社。
中国ではビールの世界で圧倒的なシェアを誇るのだという。
その大阪を代表する企業が運営していたサントリーミュージアム天保山が26日で閉館。
これでまたひとつ、大阪から文化の灯りが消えた.......。

と書くと、とっても寂しく感じるのだが、このサントリーミュージアムは大阪市に寄贈され、後は大阪市の胸三寸の世界に置かれている。
希望を述べれば「大阪市立近代美術館」とでもなって生まれ変わっていただきたいところだ。

サントリーミュージアム天保山は、民間運営の美術館ではなかなか優秀なところなのであった。
私自身もミッフィー展、スタジオジブリ展、安藤忠雄展、その他数多くの展覧館に足を運んだ。
そしていつも共通するのがメジャーな内容で手を抜いていない繊細なミュージアムらしいイベントや顧客サポートであった。

これで「観覧者にはモルツを一杯無料進呈」なんていうサービスがあったら完璧なのに、と思ったことも少なくなかった。

建物はこれまた大阪を代表する、というか日本を代表する建築家の安藤忠雄の設計によるもので、コンクリート打ちっぱなしでありながら、どこか温かみのある海辺のミュージアムとして親しみを持つことができた。
また、同館に併設されていたカフェソラーレもなかなか良い雰囲気で、大きな窓から眺めることのできる大阪港の景観は一日ぼんやり過ごすにもピッタリの場所なのであった。

大阪の美術館や博物館は公共の施設であっても、そのものともとは民間からの寄付であるケースが少なくない。
府立中ノ島図書館、大阪市立美術館や大阪立東洋陶磁美術館などはその代表。
大阪城まで寄付で建てられた建築物なのだ。

そんなこんなでサントリーミュージアムもその寄付による公立美術館に姿を変えるのだろうが、それはそれで時代の流れ。
少しばかり寂しいような気もしないではないが完全に消滅してしまうよりは、マシなのであろう。

さらば、サントリーミュージアム天保山。





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