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講談師の田辺一鶴が亡くなった。

最初、新聞でその記事を読んだ時、
「はて?、講談師の田辺一鶴っていったい誰?」
と思った。
落語が大好きな私なのだが、同じ一人芸の講談は馴染薄。
講談師の名前を聞いただけでは誰か誰だか分からなかった。

昨日、法事で親戚の家を訪れた。
親戚のオジサンオバサン、従兄弟連中と話をするのがいささか億劫だったので新聞を読んでいると、件の講談師田辺一鶴の写真が載っていた。
特徴あるヒゲ。
メガネ。
細い目。

「おおおお!あの元祖どっきりカメラのオッサンやんけ!」

ということで、田辺一鶴があの伝説のバラエティ番組「元祖!どっきりカメラ」の名作エピソードの被害者その人であることを知ったのであった。

私は子供の頃「元祖!どっきりカメラ」が大好きな嫌なガキなのであった。
あまり細かなことは覚えていないのだが、田辺一鶴が騙された「ヤクザの前で講談をする」という作品が最も印象に残っているエピソードのひとつになっている。
ビクビクしながら講談をしていると、そこへ腹を刺されたヤクザが飛び込んでくる、というような内容だったと記憶している。
何がおかしいかといえば、その時の田辺一鶴の驚いた顔ほど面白い表情は、これ以前も、これ以降も見たことがないくらい傑作なのであった。

ちなみにもう一本面白かったのは変装した林屋三平が家族を騙しに行くというエピソードで、騙す行動に出る前に途中の道で落語家デビュー前のまだ子供だった林家正蔵に、
「あ、おとうさん。どこ行くの?」
と訊ねられて、いきなりネタバレしたエピソードである。

ということで、図らずも田辺一鶴死去のニュースで面白いテレビ番組を思い出した。
もう一度、講談ではなく、どっきりカメラでびっくりしている田辺講談師の表情を見てみたいと思ったのであった。

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