風邪というのは至極めんどくさい病気で、咳をすればマスクをし、鼻が垂れればこれまたマスクをしなければならない。
まあ、伝染病みたいなものなのだ。
ま、伝染病ですけど。
咳をする原因というのは私の場合は鼻からトローとのどの中で流れている鼻汁ごときものが喉につっかえて、ゴホゴホと出るわけだ。
これを止めるには鼻をかむ必要があるが、鼻をかみすぎると鼻血が出たり、鼻が完璧に詰まってしまったりするのだ。
こうなると鼻、喉ときて残った耳にも影響が出る。
今週はろくでもない週で、私は昨日にブログで書いたような風邪を患ったまま、東京出張に行かなければならなくなった。
朝早く、関空に付き、いつものように8時10分発の羽田行きに乗った。
機種はB777。
300席以上ある客席は満席で、アベノミクス効果がここにも現れているようで、せせこましい。
風邪気味の私は座席に座ったやいなや眠りについて、目覚めたのは木更津上空を飛んでいるときなのであった。
寝ていたからかどうかはわからなかったのだが、問題は帰りの羽田から関空で発生した。
搭乗したのは18:00発関西行きのB737-300。
ちっこい機体のB737は離陸時に元気があっていいのだが、客室は屋根も低く、座席もせせこましいのでなんとなく好きではない。
で、問題は離陸時ではなく、着陸時に発生した。
折しも、風邪で鼻づまりが悪化し、咳こそでなかったものの、耳抜きが出来ず、着陸態勢で高度が下がってきても耳はツーンとするだけで、つばを飲み込もうがあくびをしようが変化無し。
次第に音がくすんできて、遠くになりだし、気圧の変化で時々耳がちくちくと痛み始めた。
この日、大阪湾では風は南風だったようで私の乗ったB737-800は大阪湾を一周。
淡路島、明石海峡大橋、神戸上空を飛行して、堺市沖で進路を南に変えると関空に着陸した。
この間、耳はズキーンズキーンとして、音は遠くで聞こえた。
「静かな機内やの」
と思ったが、静かなのは私の耳だけで、多分他の人には大きな音に聞こえているはずだ。
結局着陸してロビーにおりてきても耳は直らず、そのまま電車に乗り込んだのであった。
ちなみに電車のノイズも静かで、これが耳の異常でなければ、めちゃ騒音対策のとれている鉄道ということができる。
耳はまるで水中の中の音を聞いているようで、自分のうめき声だけが鼓膜に強く振動するのであった。
ということで、風邪をひいて耳抜きできなくなったら、気圧の変化しないB787をお勧めしたい、風邪時の航空機利用なのであった。
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