<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム
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「赤信号、みんなで渡れば怖くない」
漫才師ツービートの往年の持ちネタ。
決まった規則でも集団で無視すればちっとも怖くないというやつで、現在の北野武の数々の発言のスタート地点と言っても良い名文句でもある。

この「赤信号」の部分を「非常事態宣言」に、「渡れば」を「破れば」に置き換えると現在の状況になる。

罰則規定がなにもない非常事態宣言はコロナ禍が1年も経過して「あたりまえ」の状況になってくると、正直なんの効果もないんじゃないかと思われてならない。
前回の春の宣言は志村けんや岡江久美子が亡くなってそれなりに緊迫感があったし、非常事態、そのものが目新しく恐ろしく、多くの人や企業がそれに倣えをしていた。
ところが夏を経て、秋を経て、Go to TravelやGo to Eatを経験してしまうと、重症化するのはごく一部の人で、多くは重症化しないし、無症状もある。
それに毎年大勢が亡くなるというインフルエンザと比較しても、その致死性は著しく低い。
少なくとも日本では。
ということになってしまっている。

今回の非常事態宣言。
出す前に有効な罰則規定や命令を出さなければほとんど無意味になっているのではないだろうか。
少なくとも電車の中でマスクをしていないと罰金を取られる程度のことはあって然るべき。
助成金を出す代わりに休業要請に従わないと開業許可を取り消す、ぐらいの手段は必要なんじゃないか。

ゆるーい社会が重大事態を無意味にしている。
悲しいかな逆の社会体制・中国が封じ込めに一見成功しているのは、こういう違いがあるのだろう。


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