馬追は庭に来啼けり心ぐし溜りし為事いまだはたさず
馬追はつひに来啼けりさ庭べの草むらなかに雨ふるおとす
馬追のすがしきこゑはこのゆふべ変りはてたる庭より聞こゆ
馬追の鳴く夜となりぬ紀のくにの高野の山に七日へしかば
馬追のとほれるこゑを聞くときぞ山のみ寺はさびしかりける
(齋藤茂吉)
馬追は庭に来啼けり心ぐし溜りし為事いまだはたさず
馬追はつひに来啼けりさ庭べの草むらなかに雨ふるおとす
馬追のすがしきこゑはこのゆふべ変りはてたる庭より聞こゆ
馬追の鳴く夜となりぬ紀のくにの高野の山に七日へしかば
馬追のとほれるこゑを聞くときぞ山のみ寺はさびしかりける
(齋藤茂吉)