山田火砂子監督が最新作で取り上げるのは、岡山ゆかりの留岡幸助
ある日、私の携帯電話が鳴った。聞き慣れた語り口だ。そう、「現代プロダクション」の山田火砂子監督だ。監督とは、石井十次を取り上げた映画「石井のおとうさん ありがとう」、そして続く「筆子 その愛」の岡山での撮影で、少しだけだがお会いをさせていただき、かつ「筆子 その愛」ではエキストラで出演もさせていただいた。
その山田監督が、引き続く福祉シリーズとして、次回作は留岡幸助を取り上げた映画「大地の詩(うた) -われこの一事を成す- ~留岡幸助物語~(仮題)」を準備しているとのことで、資料などもお送りただいた。
ところでその留岡幸助だが、岡山県高梁市で生まれ、明治の開明紀に、"わが国を福祉の国にしたい" と熱い志をもって立ち上がった児童更生保護の創始者である。
留岡幸助は、18歳でキリスト教に出合って入信。その信仰を背景に、感化事業の重要性に目覚め、やがて北海道の未開の地に施設を建設。「北海道家庭学校」の元を起こし、「感化事業の父」と呼ばれている人物だ。
また留岡幸助は、石井十次などと並んで、「岡山の福祉4聖人」の一人と呼ばれている人物である。地元紙の山陽新聞は、「岡山が福祉県たる要素の大元に、聖人と呼ばれる4人の存在がある」と書いている。
ともあれ、その留岡幸助の映画化であり、北海道と並んで重要な地である岡山で、大きな支援の拡がりをつくって欲しいとの要請のお電話だった。昨日も、その件で少しだけ打ち合わせをした。今後、頑張っていきたい。
ところで岡山の地では、映画の自主上映に関しては、現在は「いのちの山河」の普及に全力で取り組んでいる。12月5日(土)に岡山県総合福祉会館で、上映がある。とても素晴らしい映画であり、一人でも多くの方に観て欲しいと願う。