元日、初詣を終え、ファーストデイなので映画を見てきた。「ゼロ・グラビティー(3D・吹替版)」である。
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3D映画は、当たり前だけど、映像が立体的になる。スクリーンと、そこから飛び出してくるもの。目のやり場(焦点を合わせる場所)が、複数になる。その上字幕まであると、どうしても見にくくなる。だから、3Dは吹き替え版が、自然と興行の主流となる。そうなると、洋画で吹き替え担当の責任は、非常に重くなる。できが悪いと、映画がぶちこわしになる。
これは3Dに限らないが、洋画で、どうみても「話題作り」のために、それなりに実績にある俳優さんや歌手の人たちが、主役クラスの吹き替えに「挑戦」することがある。まあ、物事には何でも初めてがあるから、そのこと自体を全面否定はしない。でも、ものには向き不向きがある。「挑戦」の場合、だいたいその作品1回だけの吹き替えで終わる。だから、これはそうかなと感じた場合、僕は字幕版を見に行く。
この作品も、一体誰がサンドラ・ブロックとジョージ・クルーニーを担当するか心配した。実質的に二人*しかスクリーンに出てこない映画。吹き替えがダメだったら、目も当てられないからだ。調べた。
サンドラ・ブロックは深見梨加さん、ジョージ・クルーニーは小山力也さんである。深見さんはサンドラ・ブロック以外にも、有名な女優さんの吹き替え経験が多い。小山さんは「24」のジャック・バウワー役キーファー・サザーランドの吹き替えの人である。小山さんはジョージ・クルーニーの作品は、ほぼ全部担当している。
二人とも、GJ!!! とてもよかった。
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90分の上映時間は、映画を見に行く前は、最近の作品としてはずいぶん短いと感じた。でも、あれだけハラハラドキドキ満載ならば、十分である。妙に引き延ばし、CGを見せびらかすよりはいい。役者さんがちゃんとしていて、吹き替えも大丈夫。映画は長さではなく、プロット、シナリオである。描きたい物語に見合う長さならばいいのだ。
映像のすごさは事前の評判どおり。3DはAVATARの時に感じた、映像に包まれる感じではなく、奥行き、高低差が印象的。ところどころ「落ちそう」な感覚を覚えた。
ストーリーも映像も☆4個はあげていい。新年1本目。出かけて◎な作品である。
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*メインキャストは上記の二人のみ。顔がでるのは二人以外で3名かな。
なお、ヒューストンの管制官(ミッション・コントロール)役に、Apollo 13でジーン・クランツ(主任管制官)を演じたエド・ハリスが声だけの出演をしている。エンドロールを見て気がついた。吹き替え版なので、彼の声が聞けなかったのは残念。Blu-rayがでたら買おうかな。
(文中敬称略)