読売の8月11日の報道によると、大学・短大の志願者数に対する入学者数の割合は今春、89.0%で、文部科学省の試算値95.1%を大幅に下回ったことが10日、同省の学校基本調査(速報)で分かったとのこと。
89%とは大学志願者数を100とすると、89.0人が(合格後)入学できたことを表す。文部科学省はこの数字を95.1人と予想していたということだ。
これは大学の定員が減ったからではなく、思ったよりも受験生が増えたためである。調査によると、今春に高校を卒業した現役生と浪人生を合わせた大学・短大の志願者数は計77万9711人。これに対し、入学者数は69万3791人。予測では73万人くらいを考えていたことになる。この結果、現在の高校3年生から到来すると予測ししていた志願者と入学者数が一致する「大学全入時代」が遅れる可能性も出てきたと、読売には書いてあった。
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もともと文科省は少子化の影響で18歳人口が減少し、志願者数が大きく減ることと、入学定員は横ばい状態で推移するため、「志願者数=入学者数」になっていくと予測していた。ただ、この現象も最初は2009年のはずだったものが、2年前にこの数字を2007年に前倒しをした経緯がある。短大が実質全入になる予想も、確か同様に前倒しになったと思う。今回予測が外れたのは、景気回復の影響…家庭の経済状態改善…のため?
倍率が上がったけど、定員割れをしている大学は'06春と'05春の入学者を比較すると今年の方が多い。受験生が増えたけど、受験してもらえる学校は一層偏ったと言える。「大学全入、まだ先の話?」かもしれないが、40%を越える大学がすでに全入状態であり、その度合いはより顕著なものになっている。