北のヒマラヤ山岳地帯と南のタライ平野の間は、カトマンドゥ盆地やポカラがあるパハール山地、南側のマハーバータラ山脈と中部山地帯が東西に連なっている。
飛行機の窓から見ると、この山地帯の急斜面に作られた段々畑や棚田が美しく広がっている。
さらに、ヒマラヤの南側は3000~4000mの山並み。高地の民の生活の場。シェルパ族をはじめとするチベット系の民族が暮らす。おおよそ3500m以下では小麦やジャガイモを、それ以上では大麦やソバを栽培。ネパールのそばがき(パーパル コ ディロ)はシンプルでヘルシーな懐かしい味。
森林限界(4000m)を超えると氷河地形。冬は雪と氷に覆われた一面の銀世界。一方、夏は放牧地(カルカ)でヤクの放牧がおこなわれ、高山植物が咲き乱れる。
さらにその上、チベットとの国境地帯、標高6000~8000mは神々の住む氷の世界。
♪流れていくのは 時間だけなのか 涙だけなのか 毎日 吹雪
ネパール中、どこでもいるのがヒョウ。エベレスト街道で、未明に聞いた遠吠えはオオカミのじゃなくて、ユキヒョウにおびえた野良犬たちの鳴き声だったようだ。
日本人からすると、オオカミってなんとなく誇り高く近寄りがたい生物って感じがするが、ネパールではそういうように捉えている人は皆無。
「オオカミは人間を襲うことはないです」
ガイドがきっぱりと答える。よっぽどエサが不足して飢えない限り、家畜のヒツジやヤギを襲うことも稀らしい。オオカミの主なエサはネズミ。ムサと呼ばれる小さなネズミか、あるいはチュチュンドラ(トガリネズミ?)。家の中にも巣くい、コメやトウモロコシを食い荒らし、フンでそこらじゅうを汚しまわる。
冬のエベレスト街道のロッジでも、夜中に天井裏でゴソゴソ。キッキッと鳴く声が聞こえたらそれがチュチュンドラ。象の頭を持つガネッシュの乗り物(バハン)でもあり、召使いだ。
オオカミが悪役に仕立てられたのは中世のキリスト教の影響。悪魔の手先だった。それ以前は、「神の怒りの手」といわれて天罰の象徴。いずれにしても超常的な生物だった。
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