黄色のラインの付いた赤いコートと薄いピンクの服、首元にスカーフ、袖にフリルのついた白いブラウス、葡萄色のズボンと羽根帽子、白く長い靴下、黒い靴。
ご存知、イギリス・スコットランドのジェームス・マシュー・バリーのピーター・パンに出てくる右手が鉄でできたフックの船長。
子供のころ、ピーター・パンを読んだはずだが、「海賊」って言われてもイメージがわかない。せいぜい、ジョニー・ディップが演じたカリブ海の海賊たちぐらいかな。
ネバーランドは、空想好きな子どもたちの夢の国。
夢と冒険の物語なんていうが、ネバーランドでの話は、かなり残酷で血なまぐさい。
海賊の船長フックは、ひげの生えた大人の男として書かれてはいるが、ピーターより少し年長の少年なのかもしれない。彼はたしか、イギリスの名門イートン校の出身だったはず。なので、貴族の子弟らしく、礼儀を重んじ、優雅なふるまいが身についている。
最後は、ピーターに足蹴にされて、ワニの口の中に飛び込んでいく。
結局、欧米人の無意識な心の中には、16世紀から18世紀の大航海時代に、主にヨーロッパ(イギリス)とアフリカとアメリカ大陸を結んで、西インドのプランテーション経営を行った時代の夢とそれに続く、新大陸の西部開拓時代のあこがれがあり、彼らのDNAには、フロンティアに対するロマンが刻み込まれているのかもしれない。
そして、いくら子供のころ、ピーターパンを読んで育ったといっても、しょせん、農耕民族では理解しがたい溝があるのだろう。
さて、ディナークルーズ。海賊どもが乗り込んできて、チャンバラのような戦いになっても、ドキドキなんてしない。その傍らで、メキシコやアメリカの小さい子供たちから大人までが目を輝かせて海賊たちの活劇を見ている。
彼らのノリを観ていて思った。リゾート・カンクンは、海から遠いところに住んでいる人たちがウォーター・アクティビティを楽しみに(あるいは、トップレスや水着になることを楽しみに)来ているのだろう。
海に囲まれている日本と違って、海で過ごす日々は、簡単には手に入らない日々なのだろう。だから、海に対するあこがれも日本人よりもっと強いのかもしれない。
「海をみたことがあるか?」
ドイツの映画「ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア」では、
「天国じゃ、みんなが海の話をする」
と言い出したマーティンの一言により、海を見たことのないルディのために、死の病に侵された2人は、病院を抜け出し海を目指し始めたっけ。
ご訪問&最後まで読んでくださりありがとうございます。
お帰りの際、ひとつクリックお願いします。
お手数かけてすいません。
↓↓↓↓↓↓
にほんブログ村