tetujin's blog

映画の「ネタバレの場合があります。健康のため、読み過ぎにご注意ください。」

「その街のこども」

2013-02-13 22:45:40 | プチ放浪 都会編

 

思えば、記憶を遡るだけでも、人々はなんどもなんども厳しい災害に直面してきた。
もう、立ち上がらなくてもいいんじゃね?もう無理じゃね?と思いながらも、人々はつらい記憶を胸に秘めて、何度災害に打ちのめされようと、その度に立ち上がっていく。
過去の記憶は、その映像を呼び起こすメディアが発達するにつれて、より鮮明な記憶としてよみがえる。それが、幸か不幸はわからない。多くの人たちは、生々しい記憶にさいなまれながら、記憶から逃げ回って暮らしていく。きっと、本当の意味での復興は、そのつらい思い出とちゃんと向き合うことから始まるのかもしれない。そして、それには長い時間が必要だ。
・・・主人公の一人、大村美夏は何年も前の悲しい出来事に泣いた。それは生を肯定した絶対に美しい涙だ。

材料屋として、「絶対に安全な建物はない」と言う言葉が胸に突き刺さる。人は安全と信じて暮らすが、それは根拠のない期待でしかない。自然の猛威に対しては、どんなものも砂上の楼閣に過ぎない。

登場するのは、ほとんど偶然に知り合った2人。2人とも震災の重い記憶を引きずっている。ほかに人があまり出てこないから、2人のつらい記憶がなおさら印象を深める。

震災から15年かあ。今も鎮魂のために追悼のつどいが行われているのだろう。
ぼくにとって、東北の海岸地帯へ行けるのは、まだまだ先だ。
・・・それでも、いつか行かなあかん。人として。




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