彦四郎の中国生活

中国滞在記

尊敬する人"インディ・ジョーンズ"に憧れ続けて➊―今年6月30日、世界同時公開された映画「運命のダイヤル」

2023-08-12 13:48:13 | 滞在記

 今年、2023年6月30日、映画「インディ・ジョーンズ」の第五作目が世界同時公開された。五作目題名は「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル(INDIA  JONES  and  the   DIAL  OF  DESTINY)」。2008年の第四作目で映画インディ・ジョーンズの作品は最後になったと思っていただけに、今年、五作目が作成・公開されたことに驚きもした。そして、さっそく7月12日、京都市内の映画館で視聴した。(特別画面料金版・日本語字幕) 主演のハリソン・フォードは、かなりの高齢者となっているはずだが、‥。そして、五作目の映画では高齢者のインディ・ジョーンズとして自然に描かれていて、それはそれでよかった。

 ハリソン・フォードは1942年7月生まれなので、現在81歳となっている。私より10歳の年上の人だ。昨年や今年の五作目「インディ・ジョーンズ」映画撮影時は80歳。今作を最後にインディ・ジョーンズ役からは卒業となるようだが、「年齢を隠すのではなくストーリーを語るうえで上手く利用し、年齢を疑問視する声に正面から立ち向かいたい。上手くやれたと強く感じている」と彼は語っている。

 今作では、"人間の想像を超える力"を持つ謎に満ちた伝説の秘宝を巡り、考古学者(大学教授)にして冒険家のインディが、元ナチスの科学者フォーラーと死闘の争奪戦を繰り広げる物語。映画のアクションシーンやストーリーの面白さなど、あっという間の2時間30分ほどの映画だった。

■映画「インディ・ジョーンズ」シリーズは、これまでに、第一作目「レイダース/失われたアーク<聖櫃>」(1981年)、第二作「インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説」(1984年)、第三作「インディ・ジョーンズ/最後の聖戦」(1989年)、第四作「インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国」(2008年)の四作が作成・公開されていた。

 原作や脚本はジョージ・ルーカス、監督はスティブン・スピルバーク。今回作の監督だけは、ハリソン・フォードと長年の友人でもあるジェームズ・マンゴールト。この1作目から5作目までのインディ・ジョーンズにはモデルとなる人があった。それが、アメリカ自然史博物館の調査員(のちに館長となる)のアンドリュースだ。

■アンドリュース率いる探検・調査隊は10台余りの自動車と100頭余りの駱駝(らくだ)にて、ゴビ砂漠の探検・調査した。

■「ウィキ―ペディア(Wikipedia)百科事典」より―ロイ・チャップマン・アンドリュース(1884-1960)

 アメリカ合衆国の探検家で博物学者。20世紀初頭に中国やモンゴル・ゴビ砂漠などへの探検で主導的な役割を果たした。アメリカ自然史博物館の館長も務めた。この探検により、世界で初めて恐竜の卵の化石が発見され、博物館に展示された。彼は危機一髪の状況に何度も遭遇し切り抜けてきたが、それらの多くが今も伝えられている。クジラ、サメ、ニシキヘビ、オオカミ、盗賊や中国兵に襲われたこともあった。これらの経験から、彼はインディアナ・ジョーンズのモデルの一人と言われている。

—アンドリュースは彼の師であるオズボーンの提唱した人類のアジア起源説を証明するために、1922年から1930年にかけて「中央アジア探検隊」を率い、ゴビ砂漠で最古の人類の化石を探索した。遠征隊は最古の人類の化石は発見できなかったが、恐竜の骨や哺乳類の化石など多くを発見した。(1923年7月、ゴビ砂漠のバインザクの"炎の崖"付近で、世界で初めて恐竜の卵化石を発見した。)―

 第1作から3作までの映画「インディ・ジョーンズ」を視聴し、その後、「あなたの尊敬する人は誰ですか?」と聞かれると、私の尊敬する人はインディ・ジョーンズです」と答えるようになった。(私が40歳になった頃から) 1990年代のはじめに、NHKスペシャル「地球大紀行」というシリーズ番組が放映され、元々歴史大好きの私は、地球の歴史にも、とても興味を持ち始め、日本国内で化石最終や恐竜化石発掘調査団にも参加するようになった。そして、古生物学界の人脈もつくり、アメリカやモンゴルでの恐竜化石発掘調査団の一員として1994年から参加するようになっていった。(1994年・95年・98年はアメリカへ、1996年・1999年・2000年・2002年はモンゴルへ)

 当時、最も行ってみたいところの一つは、アンドリュースが世界で初めて恐竜の卵化石を発見した、ゴビ砂漠のバインザクという場所にある"炎の崖"での発掘調査だった。1999年に初めてそこに行くことができた。夕日に照らされて真っ赤に燃えているような"炎の崖"だった。この崖の周囲で、私は、プロトケラトプスの頭骨化石やベラキラプトルの歯や、オビラプトルの卵(アンドリュースが発見した卵化石)を見つけ発掘することができた。インディ・ジョーンズ(アンドリュース)への尊敬と憧れがここまでいくとは、私も40歳初めの頃には予測もしていなかった。

 また、インディ・ジョーンズは大学の教員でもあったので、私もいつかは大学教員になりたいと思い始めたのも、このモンゴルでの恐竜化石調査団の一員となったことがきっかけだった。(※モンゴル側発掘隊の古生物研究員が、発掘調査終了後に、勤めているモンゴルの大学に私たち日本側の調査団員を連れて行ってくれた。その際、その大学に日本人教員がいて紹介もされた。この時に、「ああ、私も大学教員になれるかも‥」と思ったのがきっかけだった。その後、50歳代後半から、海外の大学での教員になるために、京都府での教員を続けながら、立命館大学大学院に入り修士号をとった。定年後の61歳より中国の大学の教員として現在まで赴任している。)

 そのような私の40歳代からの人生をふり返ってみると、この映画「インディ・ジョーンズ」シリーズが与えた影響の大きさがあった。第4作でシリーズは終わったかと思ったが、今年、思いがけなく第五作を見ることができた次第だった。

 私が参加したゴビ砂漠での恐竜発掘調査経験は、2001年には世界的な恐竜誌『DINO PRESS』に、「モンゴル・ゴビ砂漠 恐竜発掘調査の記録」として掲載された。また、2003年には科学教育雑誌『理科教室』の特集記事としても掲載された。2004年には、京都新聞に「太古の夢 体感―アメリカ・モンゴルでの恐竜化石発掘に携わる京都府教員」と題されて紹介もされた。

■私の危険な冒険と学びは今も進行形なのかもしれない‥。

 

 

 

 

 


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