彦四郎の中国生活

中国滞在記

中国のインターネット記事で紹介されいる―京都の人気観光スポットや活動TOP10とは

2019-04-18 22:55:33 | 滞在記

 「日本に、京都があって よかった」のポスターは、毎年何枚かつくられる。世界の歴史文化・観光都市としての京都。世界からの観光客も多い。2014年から16年までの3年間、3年連続で「世界NO1観光都市」にも選ばれている。京都は、やはり桜の季節が最も美しい。京都の桜は多くの場所では3月下旬から4月中旬までだが、中旬になってからは仁和寺や原谷苑の桜などが素晴らしいし、比叡山の八重桜並木などは4月20日ころから5月上旬までが最も見ごろとなる。

 中国でパソコンを使っていると、勝手にパソコン画面にさまざまな映像が入って来る。京都に関しては、東山の清水寺近くの二年坂と枝垂桜、清水寺の夜景がよく出てくる。

 私が最も京都でいいなあと思う場所は鴨川(賀茂川)とその周辺だ。「京都に、鴨川があって よかった」である。山紫水明の京都を訪れる中国人観光客は年々増加してきているが、中国のインターネット記事では、京都の観光スポットをどのように紹介しているのだろうか。インターネットやITが日本以上に発達している中国から観光客はこのような記事や口コミ記事などを参考にしていることが多いのは日本以上である。ある記事で、京都の「京都景点TOP10(観光スポット)」「京都夜生活(夜の観光活動・食事)TOP10」「京都活動精選TOP10」が紹介されていた。

 —❶「京都景点TOP10」―10―「京都錦市場」9―「嵯峨野竹林」8―「天龍寺」7―「二条城」6―「祇園」

 5―「金閣寺」4―「伏見稲荷」3―「京都タワー」2―「嵐山」、そして1位は「清水寺」

 ❷「京都夜生活TOP10」―10―「探訪京都本地 酒場・酒バー」 9―「京都夜生活 清酒・料理嗜好」 8―「京都OPEN MIC之夜」(ミュージックライブ) 7―「京都老街街頭美食之旅」(先斗町・木屋町界隈の夜)   6―「京都祇園&鴨川夜晩美食之旅」 5―「私人予約芸妓盛宴」(舞妓や芸妓との酒宴)

 4—「光悦芸術村&東山山頂公園夜景」(将軍塚からの夜景)  3―「京都夜店巡遊」 2―「THE BAR」 そして1位は「WORLD—KYOTO」(※私はここを知らないが)

  ❸―「京都活動精選TOP10」 10―「京都金毘羅山攀岩体験」(ロッククライミング)  9―「日式居酒屋料理学堂」(日本式居酒屋) 8―「京都タワー」 7―「奈良親親小鹿&和服体験」(※なぜか、これは奈良公園だが)  6―「京都嵯峨野馬車観光」

  5―「南禅寺・順正、伝統豆腐会席料理」 4—「京都嵐山人力車」 3―「玄品ふぐ(河豚)料理店・祇園」 2―「桜京都 和服体験」、そして1位は「京都和服体験 夢館」

◆京都はさまざまな歴史文化観光スポットだけでなく、夜の「先斗町・祇園・木屋町」界隈などの1万件にものぼる夜の密集した店があるのは、世界の観光都市の中でもすごいところだ。先斗町の夜景と料理店などの光景は世界に比類がなく、「世界遺産」に認定されてもよい場所だ。4月には、京都花街の「をどり」が行われる。(祇園の「都をどり」は4/1~4/27、宮川町の「京をどり」は4/1~4/16、上七軒の「北野をどり」は3/25〜4/7。他に先斗町の歌舞練場でも「鴨川をどり」が上演される。)これは外国人観光客が見ても興味を十分に惹きつけるイベントだ。

 しかし、この4月以外の月にはこのようなイベントといえば、5月の「葵祭」・7月の「祇園祭」・8月の「五山の送り火」・10月の「時代祭」。夜に1年間をとおして行われるのは、祇園歌舞練場で行われている「京都コーナー(1時間ぐらいで、京都の伝統芸能や茶道や踊りなどが行われる)」があるだけなのだが、これをもっと大規模で迫力のあるより魅力的なイベントにしていったらいいなあと思う。

◆やはり、京都の一番の魅力は「鴨川」だ。この鴨川界隈のことを、中国のネット記事はもっと取り上げてもらいたいと思っている。そして、市街地から北山方面に20分ほどいけば、八瀬や保津峡や清滝や鴨川源流雲ケ畑や鞍馬など、さまざまなところに渓流があることだ。これらも素晴らしい。かやぶきなど、日本の原風景を残す丹波山地の京北町や美山町も近い。

 2014年から2018年までの「京都での外国人労働者数と雇用事業所数のグラフ」を見ると、労働者数は8000人から1万7000人に増加し、雇用事業所は1800から3200に増加している。2008年から2017年までの留学生数は、4688人から8317人へと増加している。その内訳は、中国4300人、韓国1296人、台湾355人、その他・インドネシアやベトナムやタイなど。

 また、IT関連企業の拠点を東京から京町屋にラボを移す事業所も増えている。全国チェーン展開をしている「喫茶店」も最近ぞくぞくと増えている。もともと京都は「喫茶店」の多い街であり、大学と学生の街でもある。伝統を大切にする中にも常に新しさを求める街である。「日本に、京都があって よかった。京都に、鴨川があって よかった。そして、京都に、たくさんの大学と学生たちがあって よかった。」

 来年の春、今年に増して、京都にもたくさんの中国など中華圏の人々が訪れるだろう。京都のさまざまな魅力を知ってほしいと思う。そして、留学先にも京都にはいろいろな大学があり、京都で留学生活を送る(大学院生)すばらしさを、これからも学生に伝えていきたい。

 

 

 

 

 


来年2020年4月・5月は、日本の桜を見るための中国からの観光客が、さらに激増するだろう

2019-04-18 18:12:07 | 滞在記

 中国での桜花の五大名所といえば、まずは、湖北省武漢市の「武漢大学」があげられる。1937年に日中戦争が本格的にはじまり、上海や南京(首都)を占領した日本軍は、中国国民党政府(中華民国)が新たに首都とした武漢に侵攻し攻略。国民党政府は、首都をさらに内陸の四川省の重慶に移す。武漢大学の桜は、当時の日本軍が日本軍の傷病兵を慰めるために植えたのが始まりとされる。

 中国の大学で最も美しい大学の双璧とされるのは福建省にある厦門(アモイ)大学とこの武漢大学だ。日本軍が植えた桜並木は80年の年月を経て大木となり、3月中旬から4月上旬にかけて多くの人でいっぱいとなる。ちなみに、ここの桜の歴史もあるためか、日本の和装(着物)を着ての桜見学は、武漢市の条例で禁止されているようだ。今年、「日本の和装」をした中国人の若い人たち数人が、入場を断られひと悶着があったことが日本のインタネットで報道されていた。

 次いで有名なのが、台湾中部の「阿里山」の桜。ここは、山岳地帯にあり、登山列車に乗って高地に登って行く。福建省龍岩市にある桜は、山全体を覆う茶畑の山道沿いに植えられた桜の並木。茶畑の緑と桜の色のコントラストが映える桜名所。あと、江蘇省無錫市の桜園や山東省青島市の桜園などがある。中国の桜の種類は日本にないものもけっこうある。先月に行った北京市での桜の種類は、桜花の高貴な香りがただようものが多かった。

 近年、日本への外国人観光客は毎年増加の一途をたどる。最も増加数が大きいのは中国・台湾・香港などの中華圏の人達だ。4月10日ごろに放映されていたテレビ朝日の「羽鳥モーニングショー」によれば、2018年4月の訪日外国人数は290万人。今年2019年3月―5月の、主に桜花見を目的とした中国人観光客は100万人以上にのぼると予測していた。

 4月中旬の「羽鳥モーニングショー」では、「4月訪日外国人の多い国」として、1位中国68万人・2位韓国64万人・3位台湾47万人・4位香港18万人・5位タイ15万人となっていた。中華圏合計では140万人ちかい。5位のタイは、この8年間で15倍に増えているという。経済的に豊かになってきたことや、格安の航空券の普及、この季節はタイは乾季で最も暑いこと、ビザ要件がゆるくなったことなどがあげられていた。

 中華圏からの日本に観光にくる人が最も多いのが4月となっていて、2月の旧正月(春節)時期ではない。最も少ないのが9月。2月・4月・7〜8月(夏休み)・10月(国慶節)と11月(秋の紅葉)の時期が多い。4月の上旬に日本の桜見に来た人は、6泊7日の1週間くらいのスケジュールが多いという。コースとしては、1日目「成田・羽田到着」、2日目「東京の千鳥ヶ淵、目黒川の夜桜」、3日目「山梨県の富士山と桜、浅間神社の桜と富士山」、4日目5日目「京都・奈良 嵐山のトロッコと桜や奈良公園の鹿」、6日目「大阪城と桜・通天閣」、7日目「関空より帰国」。1人あたりの費用は、飛行機・ホテルなどすべてこみで平均約25万円となっていた。「また、申し込みたい」というリピーターも多いようだ。

 実は、来年度2020年の4月・5月からは、日本への中国からの花見観光客は さらに激増しそうだ。今年の3月に北京で行われた「全国人民代表者会議(全民代)で 国民の休祭日に関して決定したことに次のことがあった。それは、「4月上旬の清明節関連の祝祭日を現行の3日間から5日間に増やす」「5月上旬の労働節や青年節関連の祝祭日を現行の4〜5日間から7日間に増やす」。4月・5月の祝祭日が増えることにより、日本への、特に4月上旬時期の観光客は激増しそうだ。(5月上旬ならば、青森県弘前や北海道の桜かな) 

 2019年になって、中国の各種インターネット記事には、「日本観光に関する記事」がとても多くなってきている。日中関係の雪解けにともなうことと関係しているようだが。「日本为什么众能吸引多国外游客?」(日本はなぜ多くの外国人観光客を集めることができるのか?)とい記事には、「日本:森林70%緑色国家、空気清新、景色迷人(日本は 何処に行こうか迷うくらい景色が良いところが多い)、号外:日本国民的素質也普遍比較高(日本人は世界的に国民の資質が高い)」と書かれていた。

  ある記事には、日本に行って驚いたこと(感動したことなど)のこととして、写真とともに、「日本の空港職員が客のスーツケースを色別に並べて 客に分かりやすくしていた」「駅の階段の上り下りの場所ルールをよく守っている」「『自転車を倒してベルを壊してしまいました。申し訳ありません。』と荷台にメモされた紙とともに1000円札が置かれていた。」「道路の側溝(用水路)に鯉が泳いでいた」。

 「日本の駅弁は美しくて美味しい」「子供用の駅弁が可愛い」「トイレに入ったたら、小さい赤ちゃんを置いておける設備がおかれていて、とても親切」「日本の新幹線に乗ったら、揺れが少なく静かで、窓際のところに500円玉を置いたら倒れなかった(立った)」などなど。このようなことに気が付いてくれ記事にしてくれるのは、日本人としては嬉しいことだ。

 確かに中国に較べれば日本人は「公共マナー」や「他人や外国人への対応」には親切だとは思う。しかし、日本では「バスや電車の中で、年配の人やお年寄り、小さな子供を連れた人に席を譲る」という光景はとんと見ることが少なくなった。目の前に小さな子供を抱き抱えている人がいても、若い人が気で座り続け、席を譲らないという光景などもよく見る。日本のこのような光景は外国人観光客もよく目にしているのではないかと思う。

  日本人の劣化というか、私も日本人として恥ずかしい。中国では、このような場合には席をさっと譲る場合が多く、私なども譲られることもままよくある。(※上記写真は京都地下鉄内。前に小さな子供を抱きかかえている人が立っているにも関わらず、座っている若い女性は席を譲らないで座り続けている。)

  日本のBS放送を見ていると、「ソースネクスト—最新の自動翻訳器 言葉の壁を飛び越えろ—『PockeTALK』(ポケトーク)」のコマシャルをやっていた。74言語に対応できるものだそうだ。どんな製品なのか、今度日本に帰国した際に見てみたい。いいものだったら、中国に持ち帰りたい。