長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

日曜庵

2011-03-16 09:19:55 | Weblog
そんな名前の蕎麦の名店が柴又にある。
いつかいってみたいと思っていたら、そこの主人が
昨日天真庵に遊びにきてくれた。
50歳を過ぎて、蕎麦屋を始めた主人は、営業日を週末の
金・土・日・祭日にしぼり、無理をせず、ほかの日は、蕎麦を自家製粉
したり、かえしなどの仕込みをしているそうだ。利益より、長く持続可能な方法
に重点をおいていて、素晴らしい。というか、これから何か新しいことを始める
場合は、どんな分野の仕事であれ、かくあれ、というテーマではなかろうか。
「うちの蕎麦を食べに来る人は、「今日は日曜日(一番大好きな日)であってほしい」
ということから、この名前をつけた、ということだ。すばらしい。

不夜城といわれ、四六時中、どこへいっても昼のように明るく、遅くまで電車が走り、
高層ビルの上までエレベーターでらくらくいけ、そこにも空調があり、ネオン煌びく
夜景をみながら、冷えたビールやワインを飲む・・・みたいな日常が、どうやら
非日常にもどりそうだ。
やはり、お天等さんが高い時間に働き、お昼にごはんを食べ、3時におやつを食べ、
お天等さんが沈むくらいに仕事をおえる・・・みたいなことリズムで人間が生活するほうが、「自然」で、そんな生活をするのが普通になりそうだ。

足元をしっかり見つめ、身の丈を越えず、無理をせず、働くときは一所懸命に働き、
休むときはしっかり休む・・・そんな人間らしい生き方をそれぞれが、始めれば
「これから」が見えてくる。

「この字型人生」(朝日のでる前から、地下鉄にのって会社にいき、夜おそくになって
会社近くの地下鉄にのって、家に帰ってくる・・・アリの巣みたいにガラスの器で自分
たちの生き方を客観的に観たら、こんな「この字」みたいな人生)
が、当たり前だったけど、ぐらっときて、地下鉄や電車が止まり、少したちどまって
自分の人生を考えてみたら、「これではいけない」と思った人がたくさんいたと思う。
いつもの道は断たれ、不便な思いをしたけど、いろいろな道を歩くことができる「自由」に気付いた人も多かったみたい。そんな「気づき」が新しい人生を築く。

今日がお休み。いつもだと、茨木や千葉にいって野菜や蕎麦粉や平飼いの卵を
買いにいくのだが、今週はたまった本でも読んで過ごそうと思っている。
明日は「献茶」のお稽古。日本人は昔から、神に花を手向けたり、お茶を
神棚にあげたりして、生きてきた。一瞬にして神になられた人たちに捧げる
気持ちでお茶をいれてみたいと思う。鎮魂。